フラン•パルレ Franc-Parler
La francophonie au Japon

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ヴァンサン・ヴァルニエ、オルガン奏者
投稿日 2006年2月1日
最後に更新されたのは 2017年3月17日
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ヴァンサン・ヴァルニエ:パイプオルガンの響き、音楽の源
 
オルガン奏者ヴァンサン・ヴァルニエは、国際的な演奏家である。彼はロレーヌ地方出身で、そこで偉大なオルガニスト達によって演奏された素晴らしい楽器を聴くことが出来た。それを継承するのは彼の番だ。
 
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©Franc-Parler
フラン・パルレ:日本は必ずしもパイプオルガンにとってトップクラスの領分ではありません。ここに来てあなたの印象はどんなものでしたか?
ヴァンサン・ヴァルニエ:確かに、一見するとパイプオルガンのための国ではないと考えられます。何故なら例えばヨーロッパで見られるようなキリスト教文化が根付いていないからです。でも私は日本がパイプオルガンに大きな関心を持っていることを知っていました。というのは各コンサートホールには立派な楽器が備えられ、それらは多くの場合大変品質の高いものだからです。私はこのことを既に一昨日の名古屋公演で発見出来ました。2千人規模のホールで私は非常にすばらしい楽器を演奏しました。従って、お分かりですよね、フランスで起こっていることと全く逆の現象なのです。フランスでは多くのパイプオルガンは教会内にあり、それは確かにいいことです。残念ながら我が国ではコンサートホールに備えられたパイプオルガンが大変少ないのです。ホールにあったものも壊されたり、移動させられたりしました。教会の外にパイプオルガンを持ち出して、より幅広い聴衆の前に持って行くということは素晴らしい方法であると私は思うのですが。このことを日本人は完璧に理解していて、今や彼らはとてもとても関心が高い、本物のパイプオルガンの聴衆です。
 
フラン・パルレ:これは教会に献納された楽器ですが、どんな方法で使うのですか?
ヴァンサン・ヴァルニエ:数世紀も前から、中世の末期より、パイプオルガンは神聖な楽器、宗教的な楽器なのです。例えば、パリの聖エチエンヌ・デュ・モン教会において、私は三重の役割を担っています。私は教師であり、コンサートの演奏家であると同時に、典礼の義務も負っています。つまり毎週末、私達は幾つかの定例ミサを行い、それに加えて幾つかの特別ミサ、もしくは結婚式、葬式さえもこなします。私達は本当に小教区内の信者の敬虔な生活に密着しています。
 
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フラン・パルレ:あなたはパリの聖エチエンヌ・デュ・モン教会の正パイプオルガン奏者ですが、そのことは具体的にどういう意味を持つのですか?
ヴァンサン・ヴァルニエ:つまりこの楽器についての責任を負っているということです。この楽器専属ということです。パリでは、あるいはフランスでは、司教区内の各パイプオルガン、各小教区が専属のオルガニストを一人、または数人、有しています。オルガニスト達は大抵、小教区から給与をもらっています。彼らは聖具係や秘書と同じ資格で小教区に雇われているのです。
 
フラン・パルレ:宗教離れにより、人々が教会に行くことが減り、パイプオルガンを聴くことが減りました。その影響は感じられますか?
ヴァンサン・ヴァルニエ:ええ。信仰生活の実践が崩れてきたことが、私達と大衆とを少し隔てていることは確かです。私達においては、そういったことは、パリにいる人数のゆえに、あまり見かけません。私達の教会は常に満員で、人々は美しい音楽を聴く目的でも教会を訪れます。そしてもしもいつか、毎週日曜日にミサで聴くことの出来る典礼(に使われる音楽)に優れた特性を与えることを(主催側が)理解するならば、私は人々を教会に戻って来させることが出来ると思います。何故なら音楽も崇高さの一部を担うからです。
 
フラン・パルレ:教会内で宗教音楽以外のコンサートを聴くことが出来ますか
ヴァンサン・ヴァルニエ:もちろんです。それに我々の聖エチエンヌ・デュ・モン教会では音楽祭があり、私が芸術監督なのですが、今三年目で、年間10月から6月まで、かなりバラエティに富んだコンサートを開催しています。もちろんパイプオルガンはプログラムの中心です。でも合唱隊や歌手もいますし、オーケストラもあり、必ずしも宗教音楽の作品を演奏するわけではありませんが、それでも建物の宗教的雰囲気に適応する楽曲を演奏します。私はビゼーのカルメンが取り入れられることは想像出来ません…だいたいそれは何の得にもならないでしょう。
 
フラン・パルレ:特にお好きな作曲家についてお話いただけますか?
ヴァンサン・ヴァルニエ:私がパイプオルガンを演奏しているのは、以前は他の大多数のオルガニスト同様、ピアニストだったのですが、私を子供の頃から本当にずっと魅了し続けているジャン=セバスチャン・バッハの音楽の為なのです。その複雑さを全て理解することが出来なくても、この音楽のスピリチュアルなメッセージは、ジャン=セバスチャン・バッハの音楽は、私に常に強い感動を与えてくれます。そしてオルガニストにとって、それは本当に私達のレパートリーの要となるものです。とにかくこの音楽より優れているものは皆無です。しかしながら、私はパイプオルガンに無限のレパートリーがあることを発見したのです。フランスの17〜18世紀の古典音楽はとても興味深いです。私はロマン音楽もとても好きです。これは私の十八番の一つですが、例えばフランスにおけるセザール・フランクの音楽及び、これら全て、言うなれば彼の流れをくむルイ・ヴィエルヌ等を含めて。それから私はもう少し最近の音楽、現代音楽に関心を持つのがとても好きです。私は多くの作品を初演しました、そして聖エチエンヌ・デュ・モン教会の先任者であったモーリス・デュリュフレの音楽にも興味が尽きません。彼は偉大な作曲家でありオルガニストでした。
 
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フラン・パルレ:それぞれの楽器には特性がありますか?
ヴァンサン・ヴァルニエ:それはとても多様です。これぞこの仕事の素晴らしいところなのです。つまり二度と同じ楽器は演奏しないということです。第一にその環境です:コンサートホールは広大なカテドラルではありません。ある教会は他の教会と必ずしも同じ音響状態ではありません。すでに、この第一の点があります。第二の点は、パイプオルガンの外観です:パイプオルガンは5世紀にわたる歴史がある楽器です。世紀の流れによるその変遷を見ることが出来、その技術面、デザイン面の変遷を同時に見ることが出来ます。ですから、おわかりですね、その特性を保った18世紀の楽器と最近の楽器は同じ方法では演奏しないのです。レパートリーも変わりますし、演奏方法、外観、スタイル、当然その楽器の理解の仕方は全て異なるのです。
 
フラン・パルレ:パイプオルガンの製造業者は様々な流派に分類されています。このことは演奏の面とも合致するのでしょうか?
ヴァンサン・ヴァルニエ:音楽スタイルが追求する演奏面の美はパイプオルガンの製作所で見当がつきます。同じ時代のものを比較すると、これはまたとても面白いものです。例えば17世紀のものを例にとると、フランス製、スペイン製、ドイツ製では3種の大変異なる方向性が見られます。基本の主要部については共通点もあります。でももちろん、パイプオルガンの製作所は楽曲の構成美に応じて進化しています、このことはその後確かめられました。17世紀、19世紀にはパイプオルガンが何かとてもオーケストラ的な指向に変わっていったときでした。当然1850年代にセザール・フランクと天才パイプオルガン製造業者アリスティッド・カヴァイエ=コルとのコラボレーションも思い出されます。この天才業者は信じられない方法でフランスのパイプオルガンを進化させたのです。というのも聖シュルピスのパイプオルガンも、ノートルダム・ド・パリの、あの首都の巨大な楽器も彼のお陰だからです。
 
フラン・パルレ:あなたはロレーヌ地方出身ですが、実際二つの流派の境目の地域ですね。
ヴァンサン・ヴァルニエ:そうです、もちろん。言語的にもそうです、というのは小さい時、私は二つの言語を習いましたから:フランス語とドイツ語を。そして文化面では、東部:アルザス・ロレーヌ地方等にはドイツの影響が、とりわけ音楽のレベルで、あることは確かです。フランスの他の地方よりむしろこれらの地方にいる方がマックス・レーガーやリストのような作曲家について容易に学ぶだろうということは確かです。それは私がもらったチャンスです。私が学び始めたストラスブールのコンセルヴァトワールの先生方、ストリカー先生とロット先生は、このフランスの東部に特有な双頭の文化をまさに私によく伝授して下さいました。
 
2006年2月
インタヴュー:エリック・プリュウ
翻訳:粟野みゆき



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