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クリスチャン・カリヨン、映画『戦場のアリア』監督
投稿日 2006年5月1日
最後に更新されたのは 2017年3月13日
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クリスチャン・カリヨン:『戦場のアリア』
 
1914〜18年の第1次世界大戦までは、互いに殺し合うことにこんなにも見境なく、かつ技術面においても執念を燃やしたことはなかった。しかしながら、戦争が始まった年から、敵軍との友好の場面はあったのだった。映画監督クリスチャン・カリヨンはその事実を彼の作品『戦場のアリア』のテーマに選んだ。
 
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©Franc-Parler
フラン・パルレ:あなたはフランス北部のご出身ですが、そのことはあなたにとってこの作品を撮る上で何を思い起こさせるのですか?
クリスチャン・カリヨン:フランス北部に住むということは、私にとっては第1次世界大戦の戦場、旧前線となったところで生活することでした。私の両親は百姓で、私達の畑にはこの戦争の砲弾がまだ沢山埋まっているのです。これらはいまだに爆発しておらず、定期的に撤去しなければならない等の問題を抱えています。私達は第1次大戦の傷跡の中に暮らしています。この大戦は私にとって、私に常に多くの影響を与えた戦争です。そしてこれに関する多くの文献を読んでいるうちに私は発見したのです。それは今から14年前のことですが、1914年のクリスマスの夜に友好の事実があったのです。そこが私の出発点となりました。
 
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フラン・パルレ:この作品を撮るにあたり、フランス軍、ドイツ軍あるいはイギリス軍からの協力はありましたか?
クリスチャン・カリヨン:半々といったところです。私は役者達が当時の服装、当時の設備を使って一週間の研修が出来るように頼みました。その時は、それを実現してくれる将校を各国で見つけました。同時期に、私はフランス国内の軍事キャンプで撮影したかったのですが、許可を出してくれませんでした。実は映画のテーマが理由でした。そこで、私は少々痛い目にあいました。だから私はフランスを離れて撮ることになり、ルーマニアで撮影したのです。こうした拒絶反応をみせる人は少数だと言えるでしょう。それでもいまだに、少数ではありますが、このような形で映画を発表してはならないと考える人々がいます。つまりはこれらの兵士達を人間味あふれる男達として描くことです。そうした人々にとっては、彼らは臆病者なのです。
 
フラン・パルレ:あなたは様々な国のチームと共に撮影に臨みましたね。この作品では各国のチームに対応した特別な方法をとられたのですか?
クリスチャン・カリヨン:共同制作は強いられたものではなく、望まれたものです。私はフランスの手法のみで映画を作りたくありませんでした。これはフランスのみの話ではないのです。私は始めからドイツ、イギリス、フランス、そしてベルギーとの真の共同制作を望んでいました。その後、私達は一緒に作業することを学んだのです。従って各国がそれぞれの得意分野を持ち寄りました。衣装、メークはイギリス、装飾はフランス、ドイツは企画全般、音響と照明はベルギーというように。私達はそれを基に分かれました。そのやり方は超快適でした。
 
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フラン・パルレ:役者、技術者、エキストラの人達はこの映画のテーマについて話し合ったのですか?
クリスチャン・カリヨン:そうです。私は彼らが単にタイムレコーダーを押しに現場に通うようになって欲しくありませんでした。従って当然、役者達とは事前に相当議論しました。これが実話だということについて。私は彼らに、とにかくもしこれが実話でなかったら、この作品を撮っていなかっただろうと言いました。私は平和や博愛等々の主張者ではない。私が興味をもっているのはただ、それがまさしく、この物語が真実であり、この話が隠蔽されていたという点だ。私は出来ればこの物語が世界中に周知されないかと思っている。といったことを私は役者達に説明しました。ルーマニア人だったエキストラの人達については、台詞がないので、彼らにはこの第1次大戦が何だったのか、そしてクリスマス当日のその夜になにが起こったのかについて歴史のちょっとした講義をしました。それはとても重要なことだと私は考えています。何故そこにいて、何をしているのかについて説明してコミュニケーションをとることは。
 
フラン・パルレ:あなたは全世界への周知と言われました。あなたの作品は現在戦争状態にある国々から買われましたか?
クリスチャン・カリヨン:ええ、私は合衆国から帰ってきたところです。私はあの国は戦争中だとみなしています。私は現地に一週間滞在しました。アカデミー賞ノミネートの為だけでなく、『戦場のアリア』のアメリカ国内封切りの為です。デンバーやミネアポリスに行くことは興味深いことでした。ニューヨークやロサンゼルスだけではありませんし。そこでの私の印象です。アメリカ人達は嘘をつかれたということ、大量破壊兵器はなかったということが分かっていますし、まだ撤退の用意がないことを知っています。要するに絶望感です。
 
フラン・パルレ:フランスでは歴史学者の間でこんな論争があります。一方は人々が戦いたかったからこの戦争が長引いたのだと言い、他方は首脳部が人々を戦わせることを望んだからだと言っています。あなたはどう位置づけられますか?
クリスチャン・カリヨン:私の感覚としては、誰も真理を把握しているわけではなく、皆それぞれの見解しかないので、ゆえに戦争は、人々が望んだものではないと思います。私にとって、戦争は人間において自然なものではありません。私達は皆、内に荒々しい感情を有しています。それは確かです。でも戦争は荒々しい感情ではなく、戦争は組織であり、生業なのです。人々にそれをするように説得する必要があり、プロパガンダを実施し、連絡を取り合う必要があり、設備も要ります。要するにまあ、それは巨大な組織であり、難しいことです。この戦争は、当時の国家権力が様々な理由でそれをすることを望んだのです。そして民衆に戦争をするように説得する為にあらゆることをしました。それはまずプロパガンダを通して拡がるのです。そのことからこの映画は3人の子供達が当時の学校がどっぷり浸かっていた憎しみの思想をただ暗誦しているところで幕を開けます。それは学校から始まるのです。
 
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フラン・パルレ:あなたは不条理のシンボルとして、捕らわれた猫を選びましたね。
クリスチャン・カリヨン:私はこの友好の事実について2年間調査をしました。何でもかんでも語ることは許されないし、私は声を大にしてはっきりと、この作品で語られていることは全て本当のことだと言えます。猫の話は実話で、映画の中よりももっと悲劇的な結末に終わりました。何故ならフランス軍が猫を捕らえ、裁き、敵と通じていたということで処刑したからです。私は猫が死に至らしめられる場面を撮りましたがそれを残したくありませんでした。何故なら私の母がこういったからです。誰もそれが本当の話だと信じないわよ、と。それで私は人々が疑うようなリスクを負いたくなかったのです。私はこの場面は残さず、それはDVDに収録したというわけです。私が、この物語で気に入ったところは人々が出会い、手を握り合い、妻や子供の写真を見せ合う瞬間からです。戦争の概念自体が崩壊しています。私は明確な手法で戦争の不条理を見せたかった、と言えましょう。殺し合う人々を描写する時、それは不条理です。しかしながら共にサッカーに興じるところを描写することは、もっと不条理で、私にとってはより興味深いことです。
 
フラン・パルレ:あなたはひそかに作品の中に登場していますが…場面は選ばれたのですか?
クリスチャン・カリヨン:あなたはそれに気づいた数少ない一人ですね。私は全作品に登場すると決めていたアルフレッド・ヒッチコックではありません。私は自作の『Une hirondelle (a fait le printemps)』で登場してみましたが、それはとても難しいと感じました。でもここにきて、何故だかもう分からないけれど、おそらく古い話に因るのでしょうが、私は私のタイプとは反対のスコットランド人の医者を演じています。でもこれで私が大変に尊敬しているゲイリー・ルイスと共演できることは嬉しいことでした。
 
2006年5月
インタヴュー:プリュウ・エリック
翻訳:粟野みゆき



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