フラン•パルレ Franc-Parler
La francophonie au Japon

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ロベール・ルパ−ジュ、舞台演出家
投稿日 2007年3月1日
最後に更新されたのは 2017年1月23日
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ロベール・ルパージュ:劇場作品における地理学者
 
ロベール・ルパージュは舞台技術とマルチメディアの技術を組み合わせることの必要性を確信した。彼の作品『アンデルセン・プロジェクト』の本人による上演(2006年6月世田谷パブリックシアター)が終了した直後に、数日後にその日本語版が俳優で演出家の白井晃によって再演されたのだが、彼は楽屋でそれについて語る時間をみつけた。
 
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© Franc-Parler
フラン・パルレ:複数のあなたの作品は日本と強い結びつきがありますね...
ロベール・ルパージュ:それは15年前からそうで、私は日本の伝統的な舞台に大変興味を持っていたのです。私は研究のようなものをしていました:歌舞伎、雅楽、能の起源、狂言、そういった類全部について。でも私は来日して、ここでそれらの舞台芸術を実際に目にする機会は決してないと思っていました。私はフランスに輸入された舞台芸術やカナダに輸入された舞台芸術を観ていました。それなのに本当にここ(日本)の田村氏という、当時の東京グローブ座のプロデューサーが、それもかなり前ですが、私を招いてくれ、演劇を上演させてくれ、そして私に内側から日本を少し味わわせてくれました。カナダでは、「カナダ・ジャパン・ファウンデーション」という特別な基金があり、誰も利用していません(笑)。私はそれを少し利用しようと思いました。それで二週間来日し、そこから広島に旅行に行きました。そこで『ヒロシマー太田川七つの流れ』の着想を得たのです。それから何年かして、この演劇を上演するために再来日したのです。
 
フラン・パルレ:あなたは沢山の超現代的な技術を使われていますね?ケベック流ですか?
ロベール・ルパージュ:そうですね、そういう風にとれば。つまり、私達は新しい技術からどのようにして詩情を引き出せるかちょっと試してみているのです。新しい技術はときに私達の邪魔をし、ときに私達を開放します。それから私達は、ケベックに(消防署を改造した)「ダルジー宿舎」と呼ばれているスタジオのようなものを持っています。その場所で私達はあらゆる実験を行います。そしてそこから演劇が生まれ、それらは時にはより軽い、より縮小された技術による演劇であ
り、そして時にはもう少し表情豊かな演劇です。
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フラン・パルレ:「新しい技術は私達の邪魔をする」ということを明確に言ってもらえますか?
ロベール・ルパージュ:つまり技術は、私達に物事を異なる視点で見せる為にそこに存在するのです。何故なら結局同じ様な話を語っているので、技術が時には或る種の観点をもたらしたり、以前は表現出来なかった或るテーマに基づく事柄を表現したりすることを可能にするのです。それら(技術)はおもちゃです、当初は。それらはアイディア商品であり、松葉杖です。そしてそれらはゆっくりと手放す必要があります。発展し始めると、ある時期泥沼に陥る時があります。アイディアが形式によって抑圧されるのです。終わりから始めることは出来ません。最初から始める必要があります。最初とは、つまり沢山の事柄を指します。沢山すぎる事柄が舞台に存在している、そしてある時、松葉杖を手放すのです。仮面を手放し、技術の後ろに身を隠すのを止め、物語を語る上で必要な技術しか残さないのです。それでもこの演劇(『アンデルセン・プロジェクト』)が作られてから1年半になります。これをやり直して、凍結させるのです。そして上演の度に、そのイメージや技術から、自由になり、放り出すのです。ぴったりの台詞を見つけたら、台詞はひとり歩きし、技術的供与によってサポートしてもらう必要はもはやないのです。
 
フラン・パルレ:あなたが北アメリカの人だという事実は、あなたが現代的な技術を使うという、今なさっていることに影響がありましたか?
ロベール・ルパージュ:わかりません。確かにケベックでは...ケベック州はかなり特別な境遇にあります。私はどうして急にケベックで新しい技術に対する熱狂が起こったのか分かりません。今はモントリオールに技術養成の高等専門大学があります。フランスのユビソフト社の人達が益々ケベックに居住するようになっています、何故ならここには本当に偉大なCG技術者、情報処理技術者などが居るからです。私にはどうしてだか分かりませんが、ケベックの人々は数学にとても強いのです。だから、技術重視傾向になった時、ケベック州は当然、多くの、言うなれば、多くの技術の前衛となったのです。そしてこれらの方法はかなり楽に、かなり簡単に私達が利用できるようになりました。それにケベック州の文化は定義されつつある文化ですから、まだ州ではあらゆることをする必要があります。おそらくもっと多くの実験や研究がなされるでしょう。
 
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フラン・パルレ:国際的な舞台で知られるようになるには、初めは簡単ではなかったでしょう...
ロベール・ルパージュ:いいえ、それは不思議なことなのですが、私はそれを常にある種の方法で引き寄せたのです。私は地理学を学び、地理の先生になりたかったのです。それが私の得意なことでした。ところが私は演劇でこのように自分を見いだしたのです。そして突然私はコンセルヴァトワール(カナダの演劇学校コンセルヴァトワール・ダール・ドラマティーク)に居場所をみつけたのです。でも私は地理学と演劇をどのように融合させたらいいのか分かりませんでした。そしてコンセルヴァトワール を卒業してから本格的に私は創作を始め、私は旅行、文化、語学、カルチャーショック、地質学さえも頭から離れない、ということを実感したのです。私達は『構造地質学のプレート』という作品を創りましたが、このように地理と演劇の関連づけがどれほど私の仕事において、常に存在感抜群であるということです。そしてこれ(仕事)が私を沢山の旅行に連れて行ってくれました。私達が、当時創っていた演劇は言うなれば多弁ではありません、それは映像により軸をおいていて、旅行というテーマをも中心にしています。これらの演劇は、おそらく旅行へ誘うのでしょう。外国のプロデューサー達は台詞だけに基づく演劇よりも私達の演劇のうちの一つを招聘する傾向がもっと多いです。
 
フラン・パルレ:あなたは結局『アンデルセン・プロジェクト』の舞台では一人ですね。照明や音響を使用する上であなたの役割は…
ロベール・ルパージュ:つまり私がほぼ全部のベースとなるのです。だからプログラムでは、他のスタッフに対しては少し報いが少ないかもしれません、何故なら彼らをアシスタント・クリエーターと呼んでいるからです。でも彼らがアシスタントであることは事実です。私の表現法は、言葉だけでなく、私は照明、装飾、ビデオ、映像、コンピューターで即興的に演技します。私はこれら全てから選んで即興的に創ります。ふとある時、自分が仲介者になり、その演劇での唯一の仲介者である時、全てを自分一人では出来ません。そこで他の人々、スペシャリストが来て私をアシストしてくれるのです。ツアーでも、アシスタント全員が様々な持ち場にいて、技術者全員が探究し続け、彼らは私に色々なことを提案してくれます。私達は毎日新しいことを試みているのです。
 
フラン・パルレ:この作品は「ワーク・イン・プログレス」というレッテルを貼られています、つまり変転するものということですね。どの段階でそうだと…
ロベール・ルパージュ:私がいつも演劇が完成したと感じる時は、私が自分の代わりに誰かにそれを演じてもらう必要性を感じ始めたときです。そして今がその時です。私はほぼ完成した構造に向かっていっていると感じます。まだ終わっていない表現法が、私が自分の代わりになる人を指導する時、終わるのです。何故なら突然私は適当な距離まで下がることになるからです。突然私はホールの中に居ることになり、私は初めてその演劇を観ることになり、それで当然私はショックを受けることになるでしょうが、私はあらゆる段階において驚かされる事になるでしょう。そこでは物事が機能しているのです。私は、私がそれを演じる時、疑いに支配されています。でもまあ私がそれを観るときには、おそらくそこには私が思うよりもっと明確な物事が存在するのでしょう。誰かが私に成り代わるとき、書き換えの作業が起こるのですが、その後は、かなり固定します。とにかくかなり長い間、その状態だと言えるでしょう。
 
2007年3月
インタヴュー:プリュウ・エリック
翻訳:粟野みゆき



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