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La francophonie au Japon

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マリー=ジョゼ・シマール、打楽器奏者(マリンバ、ビブラフォン)
投稿日 2007年9月1日
最後に更新されたのは 2023年5月23日
マリー=ジョゼ・シマール: ケベックの調べ
 
国際的なコンサートや授業を通しての25年間のキャリアをマリンバとビブラフォンという二つの楽器への情熱に注いだ後、マリー=ジョゼ・シマールは今、ソリストという仕事に傾倒している。アジアの音楽シーンは特に、彼女の独創的な演奏にいつまでも耳を傾けるだろう。
 

フラン・パルレ:打楽器はどちらかというと(実際には)男性の領域だよね。君がカナダで打楽器の免状を持っている初めての女性ということだね…
マリー=ジョゼ・シマール:ええ、当時、1979年に、私がビブラフォンを演奏し始めた時は。初め、私は私の母にこの楽器を演奏する手ほどきを受けたのです。私は11才でした。そしてこの楽器が打楽器に属していたので、私はケベックの、そしてモントリオールの国立音楽院に籍を置いたのです。私は地方出身で、この楽器を教えてくれる高等専門大学が無いケベック北部から出てきていました。それに私は、ずっとソリストになる、ビブラフォンの単独演奏をするという夢があったし、マリンバについてはもう少し後になってからだけど。こんな風にして私は演奏することに本当に関心を持ち始めたのです。私はこれらの楽器をバイオリニストやピアニストのように、オーケストラの前に据えたかった。私が音楽院で勉強を始めた時、私は同僚にそう言っていました。それに勿論、音楽院では、それは1977年だったけど、私は唯一の女子で、打楽器には13人の男子が居たの。私はそこで随分勇気づけられたけれど、私のことをみんなはちょっとバカにしていました。私が打楽器のソリストになりたかったから。それはとても知られている職業ではなかったし、もう25年も私がマリンバやビブラフォンのことを話しているというのに、いまだに、質問されるんです:マリンバって何ですか?って。
 
フラン・パルレ:まさに、マリンバ、ビブラフォンとシロフォンの違いは何なの?
マリー=ジョゼ・シマール:シロフォンは、確実に、その中でも少しは知られている名前ね。それはオーケストラの楽器で、必要な場合にそれを使うの。ビブラフォンとマリンバはオーケストラには稀です。(入るとすれば)作曲家が現代作品の中でとても特殊なバージョンを作ろうと決めた時だけね。マリンバは、5オクターブある楽器で、各音板はローズウッドで作られているの。そしてこの楽器は4本のマレットを用いて演奏します。これで現代作品群を演奏出来るし、(この楽器用に)アレンジ出来るのです。バッハの作品も演奏することも出来るし、この楽器には本当に殆どが適応出来るんです。ただしこれはロングトーンが出来ないのです。もし音の残響が欲しい時には連打しないといけない。ビブラフォンが、違うところは、こちらはペダルがあり、音板は鋼鉄で出来ています。だからペダルは鋼鉄の棒で繋がり、断音装置がキーをミュートするのです。ペダルを踏みながら、音板を叩くと、音は共鳴するのです。ところで、私はクラシックのビブラフォンのキャリアを積んだ数少ないうちの一人なの。ビブラフォンは、ゲイリー・バートンや、マイク・マイニエリ等のジャズの中で認知され、沢山のジャズビブラフォン奏者が良く知られていて、とても有名になっています。私はドボルザークや、グリーグのソナタ、プーランクのフランス流ソナタのアレンジを演奏します。これが私の次のCDでやろうと思っていることなの。これで私のことを25年経った今、バカにする人は少し減ったけれど、それでもカナダではこの職業でやっていくのはまだ簡単ではないのよ。
 

フラン・パルレ:コンサートの時、君は一つの楽器から別の楽器に移動するの?
マリー=ジョゼ・シマール:そうよ、ここ日本で開くコンサートのように。私はソナタ形式の作品を伴奏してくれる日本人ピアニストを見つけたの。何故ならソナタはピアノで弾くものだから。私はとてもピアノが好きで、それはもう一つの主要楽器だけれど、それは素晴らしい補助楽器でもあると私は思う。それから私はフルートとも楽曲を演奏するつもりで、そのうちの2作品はカナダのものです。私は安部圭子(世界的マリンバ奏者、作曲家)の日本の作品を演奏するのだけど、その作品で私は自ら刺激を受けようと思うの。
 
フラン・パルレ:君が刺激を受ける、とは?
マリー=ジョゼ・シマール:自ら刺激を受ける、とはマリンバに多くを注いだ一人の女性を尊敬する、ということ。彼女の現在のキャリアと年齢は、私にインスピレーションを湧かせるの。私にまだ続ける意欲を与えてくれる。なぜなら私は彼女の奇跡的な秘訣を少し知ることになるでしょうから。私が秘訣と言うときには、続けるためにそのエネルギーとその才能を持つこと、と言いたいのです。私が来日したのは、多くを得るためで、私は今までの人生で、人から学ぶために、頻繁に現地へ赴くことがなかったのです。私は4本のマレットのテクニックを完成するために22才でニューヨークに行って勉強しました。そこでは特に私と一緒にやっていたミュージシャン、ピアニスト達、作曲家達に刺激を受けたわ…そして今回は、マリンバの為だけになの。
 
フラン・パルレ:君は多くの初演作品、創作品を演奏するね。作曲家たちとはどんな風に関わっているの?
マリー=ジョゼ・シマール:カナダでは、私たち音楽家が創作する時、シンフォニーオーケストラは、ケベック・カウンシル(芸術と文学の評議会)によって助成されます。彼らは活動資金を持っていて、そのうちの2%の支給で、カナダ音楽を作らなければならないの。彼らはカナダ音楽を発表しなければならない。だから私はこの開拓すべき分野に身を置いているの。それは一石二鳥と言えるわね。そこではこう言われる:—ソリストを雇うと、それに加えてソリストがカナダ音楽の作品を持ってくる。この制度があるから、私はカナダで1ダースものコンチェルトを創作することが出来たのよ。
 

フラン・パルレ:作曲家は完成された作品を持ってくるの、あるいは共同制作をすることがあるの?
マリー=ジョゼ・シマール:作曲家が助成金を手にすると、彼が私の楽器の為にコンチェルトを書くのです。私たちは一緒に仕事をします。時々彼が草案を持ってくることがあるの。そしてもし私に取り入れたい事や、変更したいところがあれば、それをそのように彼は書いてくれます。彼らには少し指導することもあるのです。なぜならバイオリンの為に作品を書く方がおそらくもっと容易だから。こちらは簡単ではないので、私はそこでは特に(その楽器の為に書かれた)既存の作品について、その楽器の音域について話します。作曲家達が、この楽器について多くを知らないために、彼ら作曲家達にとっては(曲を)書くことに少し馴染めないことが時々起こるのです。もしマリンバをしょっちゅう、ほとんど毎日聞いていたら、おそらく書くのはもっと容易になるでしょう。
 
フラン・パルレ:マリンバは特にちょっとミステリアスな環境の為に作られたという印象があるのだけど…
マリー=ジョゼ・シマール:場合によってね。作品によるけど、たしかに多くの音楽においては、それでもちょっとミニマリスム的で、繰り返しがありますね。特にマリンバをデュオで演奏する時などは。作品には多くの現代作品があります。だけど私は現代音楽だけではプログラムは出来ません。聴衆は… 私は打楽器奏者達の為だけに、演奏するのではないのです。私は「幅広い」聴衆の為に演奏するのです:通の聴衆、通でない聴衆のために。私は自分のプログラムを、お客様のために美味しい食事を準備するように、準備するのです。アントレ、これに何か、ボリュームのあるひと皿、その後で、ちょっとしたデザート、チーズ、と言う具合に全部。でも確かにプログラムを組み立てたら、聴衆はそのアーティスト目当てに聴きに来る。それが普通だし、彼らを楽しませなければいけない。自分自身も楽しまなくちゃ—私は皆さんに、もう少し現代的な作品をお届けするつもりです。いわゆる…でもその後で皆さんにはお口直しを差しあげますよ。
 
2007年9月
インタヴュー:プリュウ・エリック
翻訳:粟野みゆき
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