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2015年4月フラン・パルレ文庫
投稿日 2015年3月30日
最後に更新されたのは 2023年5月23日

S Kobayashi 著者:

ジョルジュ・ローデンバック研究
村松定史著
弘学社
価格:4800円+税
ISBN978-4-902964-91-2

ジョルジュ・ローデンバック(1855-1898)は、ベルギーのトゥルネーに生まれパリに没した19世紀の詩人・小説家である。パリに住み、マラルメら象徴派詩人との交流を通じてフランス語で作品を生み出していった。
詩集に『白い青春』、『静寂の国』、『閉ざされた生活』、『故里の空の鏡』など、小説に『死都ブリュージュ』、『カリヨン奏者』、短編集に『霧の紡車』、戯曲に『ヴェール』などがある。
作家の名を不朽のものとした『死都ブリュージュ』は、愛する妻を失った主人公が、亡き妻にそっくりの女に出会い、身を滅ぼしていく悲劇である。憂いに満ちた描写と、繊細な文章で、読む者に静かで深い余韻を残す作品だ。
本書は、そのローデンバックの研究書である。全体で二部に分かれており、第1部においては、詩人としてのローデンバックの出発点である『白い青春』から、代表作『死都ブリュージュ』、上演戯曲『ヴェール』、そして遺作『樹』へとその文学の道程を辿り、ローデンバック作品の謎に迫っている。
そして第2部は、日本におけるローデンバック受容史である。日本は世界の中でも、特にローデンバック作品を多く読み、その作品に影響を受けてきた国である。上田敏や永井荷風、北原白秋や西條八十らは、ローデンバック作品について繰り返し言及している。この第2部を読むと、明治期から現代に至るまで、ローデンバックが及ぼした影響の大きさに驚かされる。その意味で、この研究書は、ローデンバック作品だけではなく、日本文学史にも新しい光を当てる一冊であると言うことができるだろう。

フラン・パルレ読者限定(※)で、ジョルジュ・ローデンバック研究抽選で2名様にプレゼントいたします。

件名に下記の質問の答えをフランス語で書き、メッセージ欄にはお名前を明記のうえ2015年4月6日(月)までにメールにてお申し込み下さい。

質問「Quelle est la ville de naissance de Georges Rodenbach? (un mot de 7 lettres)?」

当選者にはメールで通知いたします。賞品の受け渡しは、フラン・パルレ編集部でおこないます。

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