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アンドレ・デュエム、ケベック出身の俳人
投稿日 2005年10月1日
最後に更新されたのは 2017年3月24日
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アンドレ・デュエム:ケベック生まれの俳句
 
俳句、という日本の特徴的な短い詩歌は、もはや日本人固有のものではなくなっている。俳句はフランス語でも作られる。これは詩法復活の兆しなのだろうか?ケベックの俳人アンドレ・デュエムのようなとても活動的な作者がいるということは。
 
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フラン・パルレ:あなたは初めから俳句形式の詩作に入ったのですか?
アンドレ・デュエム:私はまず伝統的といわれる詩歌を書くことから始めました。79年に処女詩集、そして2番目の詩集が84年に出版されました。その間にジャック・ケルアックの小説、特に『天国の浮浪者達』を読んで、私は俳句を、当時は俳諧と称していましたが、発見したのです。平行して私は俳句とアメリカのビート族の詩人を知ったのです。私はアレン・ギンズバーグの伝記を読みました。彼はその中でジャック・ケルアックは良い俳句が書けるからアメリカの詩人では最高である、と書いています。私は自問しました:「俳句とは何だろうか?」私はいくつかのリサーチをしました。オタワにある日本大使館に行って日本の俳句についてのブライスとヘンダーソンの様々な出版物を見つけました。私は何千という俳句を読み、この詩歌の形式に完全に魅せられてしまい、なおも読み続けました。他の詩作家はどうかわかりませんが、私の見解では、詩歌とは一般には断片から成り、素材を積み重ねたり、組み立てたり、調合したりして最終的に詩歌の形をなすのです。短編小説、長編小説がそうであるように。俳句は反対に断片を自立した形のままで残すことが許され、それがもはや断片にとどまらず詩歌になったのです。全く驚くべきこと、というか革命的です。後に私はフランス語でミュニエの俳句名詩選集とコワイヨの『日陰のない蟻』を見つけました。80年に私の2番目の詩集が出るばかりになっていたところ、アスティク出版のアンドレ・クチュール氏が私と同時期に突然俳句に興味をもったのです。彼は私に言いました:「これらのちいさな詩はあなたの他の詩よりもずっと面白い。誰もが詩を出版する。俳句というものを、私は知らない、誰も知らない。ある程度の数の俳句を出来るだけ早く仕上げて下さい、それらを詩集にして出しましょう。チャンスをものにするのです。」2番目の詩集は結局放っておいて、句集『ここからの俳句』(1981)、『カナディアン・アンソロジー』(1985)、句集『オレンジの皮』(1987)を出したのです。
 
フラン・パルレ:当時は殆ど知られていないジャンルだったのですが、今はもっとひろまっているのですか?
アンドレ・デュエム:20年前は探究の時代でした。今は普及の時代です!カナダでは、デービッド出版が既に俳句集のシリーズを出していますし、ル・ルー・ド・グッティエール出版はその目録に複数の句集の題名が載っています。フランスでは、1993年にフランス(及びフランス語圏)俳句協会が設立されました。忘れてはならないのは全ての国境を越えていくインターネットの存在で、これが良きにつけ悪しきにつけこの詩歌の形式、理論同様幾千もの俳句への道をひらくのです。
 
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フラン・パルレ:日本語の俳句と特にフランス語圏で作られる俳句ではきっと異なったアプローチになりますね。
アンドレ・デュエム:日本でも、『唯一無二』の俳句はないと思います。様々な形式、様々な流派があります。ところで、一般に私たちに提示されるものは、現在もなお一枚岩的な俳句なのです:いくつかの決まった規則を守り続けることで一篇の俳句が得られるのです。異なった形式の俳句がフランス語圏でも現れ始めました。西欧のリアリティーの探究を考慮に入れた俳句です。とても牧歌的で、とても『詩的』な、花や鳥を探究した、伝統的な5−7−5の形式、これらが成功した時にはその特質を否定してはなりませんが、その傍らで、もっと実験的な俳句(緊急車両等の回転灯、ネオン、コンクリート、鋼鉄、騒音のデシベルや公害、つまり現代社会をうたった都市型俳句)を作って街を表現しようとしている人たちがいます。このとても短い東京での滞在期間中、私は大通りや路地をぶらぶらするのが好きでした。日本との最も大きな違いは西欧人が俳句を実践していく上でいずれにせよ師弟関係を保持しない、ということです:各人は多かれ少なかれ独修者であり、読書や出会い、詩作アトリエで行き当たりばったり習得しています。連句についても同様で、詩人たちは同じ場所で、同日に続けて詩作するのではなく、制約にとらわれずに電子メールでやりとりしています。そんなわけで私は現在、パリ在住の日本人詩人とカナダに住んでいながら連句の創作に携わっています。
 
フラン・パルレ:しかしながら、カナダはその自然の多さで知られていることから、きっと多くの人にとって重要なインスピレーションの源となるのではないですか?
アンドレ・デュエム:自然は現存しています。それを目の当たりにするにはカナダ上空を飛行機で飛んでみないといけません。いまだに多くが野生のままの広大な自然、いたるところに存在する森、すべてに名前がついていない途方もない数の湖を!でも街に暮らし、空調の効いたオフィスやアパートで一日を過ごし、バスや地下鉄で職場に通う時の日常的な自然は、鋼鉄やコンクリート、ガラスやプラスティック、ケータイやパソコンです。日曜日には散策したり、自宅の後方に小さな庭を所有することもできますが。ケベック人の半数がモントリオールとその郊外に住んでいるということを念頭において下さい。もちろん田舎や辺鄙な地域に住んでいる人にとっての日常的自然は違うものでしょう。それでも、詩選集『北を語る』(デビッド出版、2002年)の中で、参加した詩人それぞれが、俳句でこの北国の特徴を、このケベックの大自然を描こうと試みたのです。
 
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フラン・パルレ:あなたは教師でもあると伺いましたが、俳句を活用されていますか?
アンドレ・デュエム:正規の仕事としては、移住してきた人たちに、彼らにとって外国語であるフランス語を教えています。最も語学力の弱いグループから最も出来るクラスまであるので、私が教育と詩歌を結びつけられることはむしろ稀だと思います。何故なら詩歌には、その守則を理解する為、例文を読む為、そして創作する為に高度な言語知識(統辞法、語彙、文法、等)が必要だからです。にもかかわらず教室で俳句を取り上げることがあります。昨年がそうでした。私達は『白い海』と題する小冊子を作りました。一人ひとりの学生が、5〜10篇の俳句で、出身国からの出立とケベック州の街ガティノーに落ち着くまでを語るというテーマに取り組みました。『白い海』は25部コピーされて、講義の記念として学生達に配られました。
 
フラン・パルレ:あなたはさらに創作教室を先導していらっしゃいますが、それはどのように活動しているのですか?
アンドレ・デュエム:学校、図書館、または他の文化的イベントで催される教室がありますが、そこではまず形式の提示をし、例文を読み、個々の詩作に入り、そしてそれを共有するのです。ウタウェのケベック大学で創作文学の講座を担当した時のように。そこでは未来の教員達に様々な表記法の練習問題を提案します:俳句、連句、カリグラム(詩句の配置が何かの形になるようにする)、リポグラム(特定の文字を使用しない)といった彼らの想像力を刺激する為の、彼ら自身が将来自分の生徒達に要求できるように学ぶ為の、いわば制約付きの様々な遊びです。もちろん、俳句は詩歌でありながら、同時に素晴らしい教育的なツールなので、私自身楽しんでいますし、彼ら未来の教員達が本当に俳句とは何かを知るようにやっています。同じくネットサーファー達が私のサイトに来て、分析検討のための俳句を送ってくることもあります。
 
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フラン・パルレ:俳句をあちこちに伝導するという話ですか?
アンドレ・デュエム:そうです。これが私の観念、というか情熱です。詩歌、表記法、読解、ネット通信、勉強会の先導、翻訳、これらにまつわる異なった活動は、全て世界への巨大な窓なのです。
 
2005年10月
インタュヴュー:エリック・プリュウ
翻訳:粟野みゆき



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