『男と女 人生最良の日々』 Les plus belles années d’une vie
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Crédits : © 2019 Les Films 13 - Davis Films - France 2 Cinéma

『男と女 人生最良の日々』
 
クロード・ルルーシュ監督が「映画を撮るのはこれで最後」と覚悟を決めた『男と女』(Un homme et une femme)。興行的な失敗が続いていた彼に映画の神様が微笑み、本作は映画史に残る名作の1つとなった。その伝説がさらに新しい伝説を生むことになると、誰が想像しただろう!
  『男と女』で結ばれた2人が50年以上の歳月を経て再会するというのが『男と女 人生最良の日々』だ。レーシング・ドライバーとして一世を風靡したジャン・ルイ(ジャン=ルイ・トランティニャン)は、施設で暮らし、徐々に過去の記憶を失いつつある。父を案じた息子のアントワーヌ(アントワーヌ・シレ)は、アンヌ(アヌーク・エーメ)を探し出し、2人を再会させる決心をする……歳を重ねてなお気品溢れるアヌーク・エーメと、相変わらず茶目っ気たっぷりのジャン=ルイ・トランティニャン。前回と同じ役を同じ俳優が演じているのは主人公たちだけではない。2人の子供達もまた、演じるのはまったく同じ俳優。52年近い歳月を経て彼らもまた成長し、映画の中で、彼らの人生を生きている。彼らの職業、彼らが歩んだ人生にも深くうなずきたくなる。
まるでコメディ映画を思わせる爆笑シーンがあったかと思うと、切なくて切なくてたまらないシーンがある。ジャン・ルイが、猛スピードでパリを走り抜けたときの回想シーンに、なぜほろりと涙ぐんでしまうのだろう。早朝のパリが車から撮影されているだけなのに……「クロードといると思いがけないことの連続で、でもそれが自然なの」とアヌーク・エーメが語るように「彼の作品に参加するということは、魔法のような素晴らしい経験」とジャン=ルイ・トランティニャンが語るように、ルルーシュ監督の映像は、奇跡のような輝きに満ちている。明るい陽の光の中で微笑む登場人物たちの「深い明朗さ」をたたえた表情は、この人だから撮り得た温かさと豊かさでいっぱいだ。(Mika Tanaka)
 
監督:クロード・ルルーシュ
出演:アヌーク・エーメ、ジャン=ルイ・トランティニャン、スアド・アミドゥ、アントワーヌ・シレ、モニカ・ベルッチ
2019年/90分/カラー・モノクロ
 
Les plus belles années d’une vie de Claude Lelouch avec Anouk Aimée, Jean-Louis Trintignant, Antoine Sire, Souad Amidou, Monica Bellucci; 2019, France, 90 mn, couleur, N/B
 
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