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ウィリアム・ヴィダル、エコセール(ヨーロッパ最大の有機食品認証機関)会長
投稿日 2002年5月1日
最後に更新されたのは 2017年5月19日
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エコセール会長 ウィリアム・ヴィダル:有機食品—皿の健康
 
健康にとっての食品の重要性、生産方法が環境に及ぼす影響、こんな問題に対する消費者の関心が高まりつつある。そこで注目されるのが有機食品。だが有機食品と呼ばれるためには特定の基準を満たさなければならない。エコセールは有機食品を検査、認証するヨーロッパ最大の認証機関。その会長のウィリアム・ヴィダル氏に、健康な食品生産と食生活の意義を語ってもらった。
 
フラン・パルレ:エコセールを創った動機は何ですか。
ウィリアム・ヴィダル:話せば長くなります。僕は小さい時から自然に憧れていました。動物であろうが植物であろうがね。成長するにつれて自然に農業を選ぶことになったのですが、集約農業が僕の思い描いていた農業観と相容れないものだと気がついたのです。僕が考えていたのは消費者と環境を尊重する農業でした。農業は世界一素晴らしい職業です。ただし、本気で取り組んでいればの話ですが。今の農業は本来の姿とはかけ離れています。でも有機農業の中には僕が感じていたものと直接呼応するものがあった。そこでこの農法を他に知らしめる必要があると考えたのです。それがとりもなおさず環境と消費者に奉仕する最良の方法だと思いました。また、それには「有機食品」が間違いなく有機食品であること、消費者が安心して有機食品を買えるようにすることが一番だと思ったのです。そうすればより多くの人々が有機食品を買うようになり、消費が伸びれば有機農業が環境に及ぼす影響も増大するだろうと思ったんです。こうした考えから生まれたのがエコセールです。完全に中立的な立場から当社が開発した厳密な手法で認定した食品は、安全で信頼できるものです。
 
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フラン・パルレ:フランスの有機食品の特徴は何ですか。
ウィリアム・ヴィダル:欧州の規則に従っているので、フランスでフランス産の認証を受けた食品はヨーロッパの基準を満たしていることになります。フランスにはABと呼ばれるロゴがありますが、これは食品の原料の追跡の面でさらに上をいったものです。規則もさることながら、有機農業の一般的なニ大原則のひとつは、植物に栄養を与えるまえに地面を養うことにあります。植物がゆっくりと栄養を採るため、最終的に上質な食品を作るためです。これはとても重大なことなのですが、今は肥料の大半は溶剤です。土中に可溶性の肥料を施すと、植物は栄養のある溶液を優先的に吸い取りますから肥料はまるで点滴のように植物の中に取り込まれてゆきます。だから植物は与えられたものをたらふく詰め込むことになります。窒素、燐、カリウムですね。でもだから植物が生きていることにはならないのです。植物の生育は早く、どんどん大きくなりますが、それが度を越して、しまいには病気になってしまいます。樹液が多く、いずれは自然の調整が行なわれます。虫がつき、病気の植物を破滅することになります。成長の早すぎる子供に少し似ていますね。走ると怪我をしてしまいます。体を壊しやすく、すぐに風邪を惹き、耐性がありません。でも有機農法で土壌を肥やせば次第に有機物が分解して土に戻り、植物に徐々に複合的な栄養を与えることが出来ます。溶解したものだけではありません。有機的な複雑な分子が直接植物の中に入り込み、その土地独特の持ち味を引き出します。ということは、有機食品のあるところでは腐植土は土壌の性質を代表し、食品の味を引き出すということです。一部のワインではそれが顕著に感じられます。土壌の効果というか、地学的な効果ですね。第二の原則は、化学合成された有機分子を使わないことです。これは用心のためです。つまり生物には自然の中に存在しない分子に対する防御のプロセスがないからです。特に人体の生化学プロセスを狂わせる恐れがあります。だから病気になったり生化学反応が狂ったりしますし、細胞の増殖を引き起こしたりもする、つまり癌ですね。また、ホルモンの変調もあります。これはとても微妙なのです。自然界に存在しない分子が人体に入って大変な障害を引き起こすことがあります。現在使われている農薬の量からみて、人類の健康問題の多くは化学的に合成された分子の使用によるものだと私は考えています。
 
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フラン・パルレ:有機農法のガイドラインをどのように適用するのですか。
ウィリアム・ヴィダル:土壌に関しては、有機肥料を用います。除草は薬品ではなく機械的にやります。動物の場合は、ホメオパシスか天然の薬を使います。重い病気であれば薬品を使いますが、そのときは流通経路からその個体または乳汁を一定機関排除せねばなりません。また、環境から身を守ることも大切です。有機農法の畑を一区画持っていても、隣の畑で農薬を使っていることもあります。だから距離や風向きを確かめねばなりません。加工の段階では禁止された添加物を入れないことです。つまりシンプルでよく知られた添加物のリストがあるのでそれを使います。だから生産者から消費者まで、生産と加工と包装のあらゆる段階に亘って規定があります。特定のガスは使わないこと、貯蔵期間中に殺虫剤は使わないこと、などなど。エコセールの仕事は生産や加工のあらゆる段階で仕様書がきちんと守られているか、さらに追跡が可能であるかを事業所ごとに確認することです。つまり、ある農民の生産した食品が加工業者によって加工される食品と同じものであるかどうか、確かにそれが消費者に届いているかどうか調べます。だから食品を流れの節目節目で追跡するのです。
 
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フラン・パルレ:どんなやり方で確認するのですか。
ウィリアム・ヴィダル:素材ごとの計算を行ないます。すると一箇所に入ったものがそこから全部出たかどうかが量でわかります。その後で質的な検査を行い、同じ品種かどうか、農薬がないかどうかなどを調べます。そして、業者ごとに数字をつき合わせます。つまりある食品の流れの中である生産者が売ったものとある加工業者の買ったものを比較するわけです。これはグローバルな検査であって、業界全体の状況を掴む事ができます。だから私たちは消費者に対して、皆さんの食べているものは、皆さんが買い求めようとした食品にまちがいありませんと保証することができるのです。
 
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フラン・パルレ:この種の農業は豊かな国に限定されるのではないですか。
ウィリアム・ヴィダル:いいえ、有機農業の利点は、これが完全に自律的な農業であることです。つまり現地にあるものだけで生産できるので住民が自立できるのです。肥料を買う必要がありません。FMIや世界銀行は何をしようとしたでしょうか。開発途上国に需要を作り出しました。この需要の代価を払うために輸出するようにといい、輸出するために大量に生産するようにと言いました。そして汚染を生み出すシステムを押し付け、今日のような弊害を生み出したのです。我々はこの弊害をこれらの国に輸出したのです。そして、やがてこれらの国が本来の農業やノウハウを失ってしまいました。開発万歳ですよ。そうは言っても地球温暖化や汚染、健康障害やアフリカその他の土壌流失などに対して何か手を打たなければなりません。行動するときが来ています。
 
2002年5月
インタヴュ−:エリック・プリュウ
翻訳:大沢信子



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