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フラン•パルレ Franc-Parler
La francophonie au Japon

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レ・デランカント(非行女):型破りな女性デユオ・アコーディオン奏者
投稿日 2017年12月21日
最後に更新されたのは 2018年3月30日
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レ・デランカント(非行女):型破りな女性デュオ・アコーディオン奏者
 
アコーディオンを専攻した二人の女性音楽家、一方はクラシック、他方はメタル製ジャズ風アコーディオン。この二人が、音楽学校のキャンパスでめぐりあい、一風変わったデュオを結成することとなった。それが、レ・デランカント(つづり字にご注意!単数形。)だ。爾来12年間、仲間割れもせず、彼女らのアコーディオンの音色は、フランスでも、他の土地にあっても、感動を鳴り響かせている。
 
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© Franc-Parler
フラン・パルレ:初めに、色々とお答えにくい質問をさせて頂くことをお許しください。私は警察ではないので、その点はご心配なく。でも、デランカント(非行女)と初めてお聞きした時に、少々不安を覚えたものです。この命名の由来を教えてください。
セリーヌ:滑稽なことに、グループ結成以来12年も経過していますのに、フランスでは、度々この質問を私達にしてくるのですよ。それで、かれこれ一年前に、ある歌を作ることを思いつきました。タイトルは、おっと失礼!<黙れ!>という歌です。それは、私達に、「どうしてあなた達はデランカントと言うの?あなた達は、姉妹?それともレズビアン?」等々言って来る人達のために作ったのです。ですから、フランスでは、この種の質問にはもう答えないことにしているのです。でも、貴方にだけは、喜んでお答えしますよ。
 
フラン・パルレ:有難うございます。
セリーヌ:本当のところ、デランカントとは、一種のスタイルを表明していました・・・私達は、元々は、アコーディオン奏者です。アコーディオンと言えば、ミュゼット(アコーディオンを伴ったフランスの大衆ダンス音楽)、時には、ニュー・ミュゼット即ちジャズを意味します。日本でも同じだと思いますが、アコーディオンは、こんな風にとてもきちんとした枠内に収まっています。それはきれいな小さな四角い形をしていますが、私達は、このアコーディオンを使って、まだ何をしたいか判っていませんでしたが、この四角形から抜け出したいと思っていたのです。アコーディオンは、私達の道具でしたが、これを用いて何が出来るか模索中でした。そして、活動開始に当たって、デランカントと言う命名の意味が判明し、意図的なその演奏スタイルの違いを問題視するだろうと、予想していました。初めは、軽い警告に留めていましたが、やがて、アコーディオン奏者の人達にも、声を張り上げてきっぱりとした態度を示すようになりました。そんな次第です。次いで、デランカントには<s>を付けません。単数形で正しいのです。理由には色々あります。まず、複数形デランカントより単数形の方が、手前みそですが、ある面、ずっと格好がいいからです。簡単に言えば、そういうことになります。また、こうも言えます。クレールなり私なりは、離れている時は、母親業をし、それぞれの生活、それぞれのごく平凡な生活を送っています。でも、ひとたび二人が一緒になると、もうそれは必殺女と化します。
クレール:そうかしら。むしろ静かで、時には控えめなくらいですよ。
 
フラン・パルレ:控えめですって?でも、舞台の上では・・・・ある面、少々外向的にみえますが。
クレール:もちろんです。私達が一緒になると、しょっちゅう、舞台で演じているような具合になります。
セリーヌ:結局のところ、私達の日常生活には、実に色々あって、舞台では、日常私達がやりたいことが出来る、・・・・舞台では、もう、制約がありません。何が起ころうとも、どっちみち上手くいくだろう、二人いっしょなのだからと思うのです。だから、実生活では断固としてしないようなことを、舞台では、敢えてしてしまいます。でもその結果、実生活では、そうしたいとは思わないのです。私達の周囲では、沢山の人達にこう言われます。「一体全体、どうしたら、そんなにアドレナリンが出せるの?バンジージャンプでもしているの?」と。でも、そうじゃないんです。私の場合、仕事そのものが、私のアドレナリンです。
 
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© Guillaume Tauveron
フラン・パルレ:色々お尋ねしにくい質問があるように思えるのですが・・・・
クレール:そんなことはありません、前のご質問以外は。
 
フラン・パルレ:では、お尋ねしますが、セリーヌとクレールという名前はわかります。でも、貴女がたの苗字がみつからないのですが・・・・教えて頂けますか?
クレール:苗字ですか?(笑)私は、ベルナルドといいます。「怪傑ゾロ」にでてくるのと同じ、クレール・ベルナルドです。
セリーヌ:私はセリーヌ・リボといいます。今は、公表することを厭いませんが、デランカント結成当時は、クレール・ベルナルドとセリーヌ・リボのように、個人の身元を明かすことを好みませんでした。ですから、初めは、グループ・デランカントのセリーヌとクレールでした。そうすることで、我々に少々私生活が残されます。公的生活は、必ずしもコントロールしやすいとは言えませんから。私達には家族がいる一方で、沢山のファンがいます。彼らの大半は、健全な人達で、この私生活に首をつっこんだりはしませんが、時には、そうとばかり言ってはいられません。ですから、私達のプライベートを、そういったことから少々守る意味もありました。結局、プライベートを守ることに関して、違ったやり方を見つけたので、今は心配していません。
クレール:実際、長い時期に亘って、家に色んな送り物が届けられた時がありました。ファンたちが、私達の住所を探し出そうと躍起になっていました。活動を開始した時は、小さなグループでしたから、そんなことは異例なことでした。沢山のコンサートをしていたとはいえ、常に小さなグループでしたから、有名人として扱われるはずはないのです。ところが、パリの制作会社と契約をした時から、デランカントにある変化が生じたのです。テレビにでるようになり、そこから突然、一種の騒ぎを引き起こしました。彼等は、私達の個人的な住所を探そうと躍起になり、色んな物を送ってくるようになったのです。何度も、家の門の前にやって来ました。全くの押しかけです。その時から、私達は全てを変えることに決心したのです。私は、引っ越したのですが、セリーヌは、すでに家を買っていました。それで、携帯電話の番号を変えたり、苗字を削除したり、色々作戦を練りました。そして、私達は、少々・・・・私達は、ファンととても近い関係にいる時ですら、やはり一種の距離をとるようにしました。ほんのちょっとした距離ですけどね。
 
フラン・パルレ:では、二つのアコーディオン、二人のアコーディオン奏者の出会いをお聞きしたいのですが、それはどういう風にして?
クレール:私達は、マルセイユ音楽院の生徒でした。私は、クロマチック(半音階)式のクラシック・アコーディオンを習得しました。この楽器をこんな風に呼びます。セリーヌは、どちらかというと、ヴァリエーション・ジャズ・アコーディオンを修めました。私達は同じ部屋で練習していたのですが、実は、その部屋は、厩舎のように、いくつかのボックスで区切られていました。それは、とてつもない大きな部屋で、内側がいくつかの小部屋で区切られていて、私達めいめいは、完全に違ったボックスの中にいたのです。実際、すれ違うことはありませんでした。ところが、私には、ある時期、恋人がいて、彼が、彼女の仲間だったのです。
セリーヌ:彼女の彼氏が、私の友達だったのです。
クレール:私がセリーヌの彼氏を奪ったというわけではないのです。
セリーヌ:彼は、私のマルセイユ音楽院のとても仲の良い友達でした。
クレール:その時期に、セリーヌと私は、仲間同士になりました。ただそれでも、ちょっとした年の差は感じましたけど。当時は、大して気にしていませんでしたが・・・・
セリーヌ:実際私には、クレールが目に入りませんでした。私達は、4歳以上の年の差があり、それぞれ、14歳と18歳でした・・・・当時は、この差は大きいです。私は18歳から20歳位の私の仲間たちと一緒にいて、そこに、こんな風に背の小さなクレールがいたのです。身長1メートル82の私の目の高さからは、彼女が見えないので、クレールの方は、そのことに非常にいらついたらしいです。
クレール:私は、典型的なマルセイユ女でしたからね。でも、変わりましたよ。旅行をしたせいで。でも、当時私は、根っからの正真正銘のマルイユ女でしたから、セリーヌをちらっと見ただけで、いらいらさせられました。その上、私は髪を青く染めていました。私は、ここ日本の一部の女の子のような装いをしていました。漫画キャラとでもいうのでしょうか。マンガとバボ(ネオ・ヒッピー)との中間ルックのようなものでした。
セリーヌ:でも、彼女の個性にピッタリでしたよ。(笑)
 
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© Guillaume Tauveron
フラン・パルレ:このアコーディオンという楽器は、全てに通じ得る、即ち、昔のミュゼットのような固定観念にしばられることなく、それを用いて、何か貴女がたがやりたいことが出来るという・・・・・・
セリーヌ:多分そうでしょう。これは私達の楽器ですが、私は、そういった全ての道につながる楽器の一つではないかと思うからです。旋律楽器であり、多重楽器であり、リズム楽器であり、世界中の殆どあらゆる文化の中にある楽器だからです。マグレブ地方(北アフリカ)にも、ここアジアにも、南米にも、北米にもあります。その結果、その広がりは、大きいです。メタルで出来たのもあれば、クラシック・アコーディオンもあります。この楽器に少々興味をもてば、至る所にあることに気付くでしょう。今日知っているようなアコーディオンがないのなら、古いタイプのアコーディオンで構いません。それだけとってみても、実に信じられないほど素晴らしい楽器なのです。
 
フラン・パルレ:現に、貴女がたは、一緒に活動してから10年(ママ)ですね・・・
クレールとセリーヌ:12年です!
 
フラン・パルレ:では、大転換ですね、外国にまで遠征して。
クレール:ええ、でもすでに外国へはあちこち行っています。カナダに一緒に旅行しましたし、スイスやベルギーにも行きました。ルーマニアにも行きました。そして、今、ここ日本です。
セリーヌ:ええ、外国へは行きたいです。
 
フラン・パルレ:どうして? 旅行のためとか、飛行機に乗りたいとか・・・・(笑)
クレール:いいえ、飛行機のためではありません。(笑)
 
フラン・パルレ:・・・では、もっとお金を稼ぐため?
クレール:いいえ、それも違います。(笑)実際のところ、デランカントは、12年間の舞台活動の間に、フランスで900回ちかくライヴをし、そこでも常に同じような喜びを感じていました。結局、地域でかなり違っていますが、例えば、プロバンス、アルプス、コート・ダ・ジュールといったフランス南東部では余り演奏せず、フランス北部、リール周辺、そして、クレルモンフェランでは、大いに活動しました。要するに、フランスでの公演も同じように好きなのですが、去年は、6月に、アメリカ合衆国、ニューヨーク、フィラデルフィアに行ってきました。様々な発見、人との交流、驚きの体験をしてみたいのです。それは、旅への嗜好、他人への興味、発見する喜びと言ったもの全てですね。
 
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© Guillaume Tauveron
フラン・パルレ:貴女がたにとって、歌うことは、楽器演奏と同じぐらい重要ですか?
クレール:私達は歌を歌いますが、歌い方を学んだことはありません。そう、私達の演奏で、声もまた重要です。でも、声よりも、重要なのは、歌詞のほうです。歌詞が、アコーディオンで奏でる音楽と同じように大切なのです。
セリーヌ:それは、本当に良いご質問です。私達が目下検討している問題だからです。12年経ったのです。私達は、本来、アコーディオン奏者として自認してきました。二人とも、マルセイユ音楽院を出て、二人とも、音楽院賞を獲りました。何年も何年も、気違いのように、日に8時間、我がアコーディオンの腕を磨きました。アコーディオンは、だから、私達の修得楽器です。私達は、アコーディオン奏者として常に自覚がありました。実際に、このデランカントの企画が持ち上がったとき、それは、私達のアコーディオンを使って何かをするためでした。今や、12年が経ったので、私達の歌のことを考えるべき時にきています。歌詞その他全てについて、作詞家と勉強しているところです。そして、気が付いたことは、私達は今まで、まさに、この歌声に、この歌詞に、充分注意を払ってこなかったということです。アコーディオンのことばかり考えていたのです。だから、今や大過渡期にさしかかっていると思います。私達のアコーディオンを使いながら、何か技術的な高みを目指そうと模索しているところです。私達は、仕事に厳しく、大いに切磋琢磨しています。その上、完全主義者なのですよ。本質的な変化はないと思いますが、声の重要性とか声が伝達するものを意識してやっていこうと思います。
 
フラン・パルレ:ところで、フランスでは、ファンのリアクションは大きいですか?
セリーヌ:もちろんです。とても反応があります。でも結局毎回、違っています。
クレール:実際のところ、演奏には、一種の筋書きがあります。どんな時でもこの筋書きに沿っています。曲と曲の合間に色々な仕掛けがあります。私達はこの流れ通りに進むことを知っています。仕掛けには、言葉の場合もあります。一種の「トップ」(短い合図の信号)にあたるようなもので、それが発せられると、相方がしゃべり、相方の領分を犯さないようになっています。同時に、しょっちゅう、ファンの全く様々なリアクションが入りますから、それを入れて演奏することになります。ですから、私達のコンサートには沢山の即興が入ります。でも、いつでも、即興は想定内です。どんな時にも、私達は自分たちの立ち位置が頭にはいっています。
 
東京、2017年4月21日
インタビュー:エリック・プリュウ
翻訳:井上八汐

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