東京で上映されるフランス語圏映画Les films en français à Tokyo
投稿日 2018年1月31日
最後に更新されたのは 2021年2月26日
Shinjuku Piccadilly 050-6861-3011
Aeon Cinéma
 
上映中
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Crédits : © DANS LE SENS DE LA VIE 2017

『モンテッソーリ 子どもの家』
 “Ne t’inquiète pas” (大丈夫だよ)。
新学期。初めて登園して泣きじゃくる子を先生が抱きしめる。親と離れて新しい環境に放り込まれたこどもたち。ある子は椅子に座ってずっと窓の外を眺めている。大人はそれを静かに見守る。やがて、その子は立ち上がり、歩き出し、その目で自分が打ち込めるものを探し始める……舞台は、モンテッソーリ教育を取り入れた世界最古の場所と言われる、北フランスのとある幼稚園。父となったアレクサンドロ・ムロ監督自身が「わが子にとって最良の教育とは何か?」という問いの答えを見つけようと、モンテッソーリ教育を実践する現場をカメラにおさめた。こどもたちと同じ空間に身を置き、こどもたちと同じ高さの目線で動き、可能な限り自然な姿を、もっとも生き生きとしている瞬間をとらえた。ムロ監督のナレーションと対話をするように、モンテッソーリが残した言葉の数々が語られる。「こどもは、大人がこどもに与える以上のことを私たちに与えてくれる。こどもは師、私はこどもの弟子となろう」。これだけ大きな愛と信頼で見守ってくれる大人がいたら、こどもはどんなに安心できるだろう。そしてどんなに自分を愛することができるだろう!無垢なまなざしで日々の生活を精一杯生きるこどもたちが大人になったとき、今よりも少しでも住みやすい世界になっていますよう。(Mika Tanaka)
 
監督・撮影・録音:アレクサンドル・ムロ
日本語吹替:本上まなみ/向井 理
2017年/105分
 
À l’écran
Le maître est l’enfant d’Alexandre Mourot; 2017, France, 1065 min
 
 

 
Shinjuku Piccadilly 050-6861-3011
 
上映中
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Crédits : ©2020 – Overdrive Productions – Entre Chien et Loup – Sisters and BrotherMitevski Production – EuropaCorp - Proximus

『マーメイド・イン・パリ』
 
 セーヌ川に浮かぶ老舗のバー、フラワーバーガー。きらびやかな数々のショーが、訪れる人を異次元の世界へといざなう。戦時中はレジスタンスの活動を支える場所として、今は過酷な現実を忘れ想像の翼を広げる場所として佇む。創設者はここで歌うガスパール(ニコラ・デュヴォシェル)の祖母だ。彼は、祖母の志を継承したいが、フラワーバーガーの経営は決して明るくはない。閉店せざるを得ない窮状を告げられ、夜の街を彷徨うガスパールの目に飛び込んだのは、瀕死の状態で打ち上げられた人魚、ルラ(マリリン・リマ)だ。ガスパールは彼女を助け、自宅の浴槽で看病するが、ルラは自分の歌声を聴いても死ぬことがない彼に戸惑いを隠せない。人間から自分の命を守るため、妖しい歌声で人間の命を奪ってきたルラは、地球に残されたたった独りの人魚。一方ガスパールは、愛に傷つき、心がボロボロになって何も感じなくなってしまったシンガー。ルラはガスパールの優しさに孤独を癒され、ガスパールはルラの純粋さに無力感から解放される。しかし、水の中に生きる者と地上に生きる者の間には大きな壁が……脇を固める2人の女優の存在感が強烈だ。人魚の存在に驚きもしないロッシ(ロッシ・デ・パルマ)のお節介が”光”なら、命を奪う人魚に敵意を持つ医師のミレナ(ロマーヌ・ボーランジェ)の追及は”影“のようにも見える。光と影の間で揺れるファンタジックで淡い恋は、苦しい現実を生きる私たちにひとときの夢を届けてくれるに違いない。(Mika Tanaka)
 
監督:マチアス・マルジウ

出演:ニコラ・デュヴォシェル、マリリン・リマ、ロッシ・デ・パルマ、ロマーヌ・ボーランジェ、チェッキー・カリョ
2020年/102分
 
À l’écran
Une sirène à Paris de Mathias Malzieu avec Nicolas Duvauchelle, Marilyn Lima, Rossy de Palma; 2020, France, 102 min
 
 

 
Yebisu Garden Cinéma 0570-783-715
 
2月28日(日)まで
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Crédits : ©Les Films du Worso

『ハッピー・バースデー 家族のいる時間』
 
 ああ、日本だけではないのか。フランスでも、そしてきっと世界のあらゆるところで同じような悲喜劇が繰り広げられているのだろう。そんな共感の思いが溢れる。
 舞台はフランスの南西部。緑豊かな場所に佇む邸宅で、アンドレア(カトリーヌ・トヌーヴ)は自分の70歳の誕生日パーティーの仕度に勤しんでいる。しっかりものの長男のヴァンサン(セドリック・カーン)は、妻と二人の子供を連れて訪れる。子供達は、アンドレアと同居する孫娘エマの指導を受けながら、パーティーで披露する芝居の練習に励む。次男のロマン(ヴァンサン・マケー ニュ)は情熱的な恋人、ロジータを連れての訪問。家族のドキュメンタリーを撮影しようとカメラを携えてきた。エマの恋人、ジュリアンがピアノを奏でている。もうすぐパーティーが始まろうとするその頃、3年前に娘のエマを残して家を出たクレール(エマニュエル・ ベルコ)が突然帰ってくる……「家族」というのはあたたかい安らぎの場でもなければ、どんな試練にも打ち勝てる強い絆でもないことを思い知らされる。心を病んだクレールのことを誰が責められよう。彼女を病気に追い込んだものは何だったのか?
 俳優たちの鬼気迫る演技は、たった1日のうちのたった数時間、1軒の大きな家の中で繰り広げられていく。フランスの古典演劇のようでありながら、「映画」という手法でなければ表現できないところが、この作品の魅力だ。ロマンがカメラを固定させながら小津安二郎監督について語る短いシーンがある。家族の在り方を撮り続けた小津監督へのオマージュもまた嬉しい。(Mika Tanaka)
 
監督:セドリック・カーン
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、エマニュエル・ベルコ、ヴァンサン・マケーシュ、セドリック・カーン
2019年/101分
 
Jusqu’au 8 féverier
Fête de famille de Cédric Kahn avec Catherine Deneuve, Emmanuelle Bercot, Vincent Macaigne; 2019, France, 101 min
 
 

 
Human Trust Cinéma Yurakuchou 03-6259-8608
Shinjuku Musashinokan 03-3354-5670
 
上映中
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Crédits : ©Delante Productions - Photo Séverine BRIGEOT

『私は確信する』
 
 真実と正義。この2つを手に入れるために、人はどれだけ多くの犠牲を払わなければならないのだろう。この映画の主 人公、ノラ(マリーナ・フォイス)の行動がそれを教えてくれる。息子の家庭教師、クレマンス(アルマンド・ブーランジェ) の父・ジャック・ヴィギエ(ローラン・リュカ)には、失踪した妻の殺人の容疑がかけられてい る。一度は無罪を勝ち取ったジャックだが、検察側の控訴によって再び裁判にかけられることになった。彼の無罪を確信するノラは、敏腕弁護 士エリック・デュポン=モレッティ(オリヴィエ・グル メ)にジャックの弁護を依頼する。ノラの狂信的なまでの熱意を知り弁護を引き受けることにした彼 は、彼女に250時間もの通話記録の文字起こしを してほしいと告げる。それはスザンヌの愛人オリヴィエ・デュランデ(フィリップ・ウシャン) をはじめ、裁判の検察側証人になるであろう人々のやり取りで、証人の嘘を見破るための大切な証 拠となるものだ。シングルマザーで料理人、忙しい毎日を送るノラにとって、1ヶ 月半後の裁判に間に合うよう通話記録を起こすのは容易なことではない。それでも、真実と正義を求める彼女はそれに挑む。仕事や息子との関 係を犠牲にしよう とも……アントワーヌ・ランボー監督は、フランスとアメリカの裁判の違いについてこう語る。「フランスの裁判は、アメリカの裁判で求めら れるような合理的 な疑いを求めず、陪審員には確信を要求している。その確信とは、宗教のようなものなのです」と。証拠ではなく、印象が決め手となる不合 理な規律。その問 題を多くの人に投げかけようと、初監督作品に選んだ題材が、フランスで実際に起きたヴィギエ事件だった。裁判を実際に傍聴し、家族や関係 者への取材を丹念 に行った結果、本作が誕生した。ノラは架空の人物だが、彼女のモチーフとなった女性は実在したという。「疑わしきは罰せず」を説くデュ ポン=モレッティの最終弁論に、フラン ス司法への希望を見出したい(Mika Tanaka)
 
監督:アントワーヌ・ランボー
出演:マリーナ・フォイス、オリヴィエ・グルメ、ローラン・リュカ、フィリップ・ウシャン、インディア・ヘアほか
2018年/110分
 
À l’écran
Une intime conviction d’Antoine Raimbault avec Olivier Gourmet, Laurent Lucas, Marina Foïs, Philippe Uchan; 2018, France, 110 min
 
 

 
Ciné Switch Ginza 03-3561-0707
 
2月26日(金)より
 
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Crédits : © 2020 ZAZI FILMSCHAPKA FILMSFRANCE 2 CINEMAMARVELOUS PRODUCTIONS

MISS ミス・フランスになりたい!』
 フランスの、とある小学校。黒板の前で、9歳の子供たちが自分の将来の夢を語っている。おもちゃの修理屋、スターかパン屋さん、サッカー選手、ボクサー、目は生き生きと輝いている。「私は大統領になります」と宣言した少女の後で、アレックスが言う。「僕の夢はミス・フランスになることです」。その直後、「バカじゃない?」と教室中で嘲笑が沸き起こる。
 時は過ぎ、大人になったアレックス(アレクサンドル・ヴェテール)はパリの小さなアパートでひとくせもふたくせもある住民たちと共同生活を送っている。ボクシングジムで働いているが、生活は楽ではなく、下宿代にも事欠く毎日だ。あるとき、彼は小学校の同級生エリアス(クエンティン・フォーレ)と職場で再会する。エリアスが自分の夢を叶えてボクサーになったことを知り、アレックスは自分がかつて心の奥底にしまい込んだ夢を思い起こす……男性でありながら、女性らしさに惹かれ、ミス・フランスを目指すアレックス。「完璧と普通の距離は、ほんの数ミリ」と厳しい言葉を候補者たちに投げかける、ディレクターのアマンダ(パスカル・アルビロ)。「他人に自分の価値を決めさせるな!」と応援する下宿屋の主人ヨランダ(イザベル・ナンティ)。「最後まで頑張って!私も負けない」と爽やかなライバル宣言をする、パカ(ステフィ・セルマ)。彼女たちの芯の強さに本当の女性らしさが垣間見える。しかし、そんな「らしさ」を超越してしまうところにこの映画の魅力はある。コンテストに応募するとき、アレックスが真っ先に協力を求めるドラァグクイーンのローラ(ティボール・モンタレンベール)も、アレックスの精神面の鍛錬に力を貸すボクサーのエリアスも、映画にはなくてはならない存在だ。多様性の中で人と人とが支え合う感じが、嫌味なくさりげなく表現されているところが、とても素敵。(Mika Tanaka)
 
監督:ルーベン・アウヴェス
出演:アレクサンドル・ヴェテール、イザベル・ナンティ、パスカル・アルビロ、ステフィ・セルマ
2020年/107分
 
À partir du 26 février
Miss de Ruben Alves avec Alex Wetter , Isabelle Nanty , Pascale Arbillot; 2020, France, 107 min
 
 

 
Shimotakaido Cinéma 03-3328-1008
 
2月27日(土)〜3月5日(金)14:00
 
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Crédits : © LEGENDE FILMSEZRAGAUMONT - FRANCE 2 CINEMAEZRA - NEXUS FACTORY - UMEDIA, ROSEMONDE FILMS - C2M PRODUCTIONS

『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!』
19世紀末にフランスで生まれた舞台劇『シラノ・ド・ベルジュラック』。パリで上演されるや否や人々を夢中にさせ、今では多くの国で上演されるようになった。その名作が生まれたのは作者エドモン・ロスタンが29歳の頃。アレクシス・ミシャリク監督は、若き天才劇作家がいかにして『シラノ・ド・ベルジュラック』を書き上げたのか、残された資料を丹念に調べ上げ、本作を完成させた。
果たしてエドモン(トマ・ソリヴェレス)は本当に天才だったのか?シラノ役を演じたコンスタン・コクラン(オリヴィエ・グルメ)はどんな役者だったのか?初演の反響は?……ドタバタ喜劇と歴史ドラマのエッセンスがほどよく調和、個性豊かな登場人物たちがベル・エポックのパリを闊歩する姿にわくわくが止まらない。脇を固める役者たちもチャーミング。エドモンの才能をいちはやく見抜くサラ・ベルナール(クレマンティーヌ・セラリエ)の奔放さ、そしてカフェのオーナー、オノレ(ジャン・ミシェル・マルシアル)の清々しさ!上演中止の危機に直面した役者たちにオノレが言う。「芸術家ども、無法者たれ」。偏見がはびこるパリで、自分が肌の色を気にせずにいられる場所が「劇場」だったと。『シラノ・ド・ベルジュラック』を「偏見を打ち破り、妥協せず理想のために死ぬ男の話」と讃え「黄金は君たちの手中にある」と役者たちを奮い立たせるオノレのような人たちがいたからこそ、パリは魅力的な街であり続けたのだろう。そしてこれからも、彼らのような人たちがパリを憧れの街であり続けさせてくれるのだと感じる。(Mika Tanaka)
監督:アレクシス・ミシャリク
出演:トマ・ソリヴェレス、オリヴィエ・グルメ、マティルド・セニエ、トム・レーブ、リュシー・ブジュナー
2018年/112分
 
Du 27 février au 5 mars
Edmond d´Alexis Michalik avec Thomas Solivérès, Olivier Gourmet, Mathilde Seigner, Tom Leeb, Clémentine Célarié; 2018, France, Belgique, 112 min
 
 

 
2月27日(土)〜3月5日(金)16:15
 
『スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話』
監督:エリック・トレガノ、オリヴィエ・ナカシュ
出演:ヴァンサン・カッセル、レダ・カテブ、エレーヌ・ヴァンサン
2019年/114分
 

 
2月27日(土)〜3月5日(金)
 
ロベール・ブレッソン監督作品 連続上映
4K リストア・デジタルリマスター版
 
『少女ムシェット』
出演:ナディーヌ・ノルティエ、ジャン=クロード・ギルベール
1967年/80分
 
『バルタザールどこへ行く』
出演:アンヌ・ヴィアゼムスキー
1966年/フランス・スエーデン/96分

Waseda Shochiku 03-3200-8968
http://wasedashochiku.co.jp/

2月27日(土)〜3月5日(金)
※二本立て(当サイトでは、フランス語圏関連作品のみを紹介)

『イサドラの子どもたち』
監督:ダミアン・マニヴェル
出演:アガト・ボニゼール、マノン・カルバンティエ、マリカ・リッジ、エルザ・ウォリアストン
2019年/フランス・韓国/84分

http://isadora-2020.com/

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