東京で上映されるフランス語圏映画Les films en français à Tokyo
投稿日 2018年1月31日
最後に更新されたのは 2020年9月25日

Bunkamura Le Cinéma 03-3477-9264
https://www.bunkamura.co.jp

10月1日(木)まで

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Crédits : © 2018 SBS PRODUCTIONS / O SOM E A FÚRIA © 2018 Photo Guy Ferrandis / SBS Productions

『ポルトガル、夏の終わり』
 シニカルでメランコリック。イザベル・ユペールが演じる主人公フランキーを表現すると、こんな感じだ。職業は、女優。見ているうちに、フランキーにイザベル・ユペール本人を重ねてしまい、この映画がフィクションであることを忘れかけてしまう瞬間がある。残暑という季節、ポルトガルのシントラという場所、死期を悟った女優というテーマ。この3つのパズルの切れ端をつなぎ合わせることができるのは、彼女の他にはいないのではないだろうか。アラン・パーカー監督が彼女を念頭に置いて脚本を書いたと後で知り、納得した。
 この水を飲むと結婚できると言われた”結婚の泉”、”リンゴの浜”と呼ばれるマサンス海岸、そして大陸の西の果て”ロカ岬”…… 朝から夕方までの陽の移ろいが、シントラの豊かな自然と深い歴史を縁取る。そのシントラを舞台に、フランキーは即興の「芝居」を段取る。登場人物はフランキーの家族と親友。フランキーのひとりよがりの演出で、芝居がすんなりまとまるはずもない。それぞれがそれぞれの満たされない思いを抱え、ときにはぶつかり合う。しかし、そんな不協和音を、シントラの不思議な空気がまろやかに包み込み、調和させていく。カーテンコールのようなラストシーンの何と魅惑的なこと。人生は芝居、私たちは芝居の登場人物であることに、あらためて気づかされる。(Mika Tanaka)

監督:アイラ・サックス
出演:イザベル・ユペール、ブレンダン・グリーソン、マリサ・トメイ、ジェレミー・レニエ
2019年/フランス・ポルトガル/100分

Jusqu’au 1er octobre
Frankie d’Ira Sachs avec Isabelle Huppert, Greg Kinnear, Jérémie Renier, Pascal Greggory, Brendan Gleeson; 2019, France, Portugal, anglais, français; 100 min

https://gaga.ne.jp/portugal/

Théâtre Image Forum 03-5766-0114
http://www.imageforum.co.jp

上映中

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Crédits : ©L’unité centrale

『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』
舞台は1995年のモントリオール。ケベック州で独立運動で盛り上がり、カナダからの独立に対する住民投票が行われようとしている頃だ。酒に溺れて妻子に見放された詩人ジョゼフは、かつて妻エマと幸せな日々を過ごした海辺の街、ヴィル・ヌーヴに部屋を借りる。ジョセフは過去を捨てられず、エマとの復縁にこだわっていた。ジョセフに裏切られ続け愛想をつかしたエマだったが、ジョセフの誘いの電話に迷いながら、ヴィル・ヌーヴへ車を走らせた。禁酒の誓いを立て、エマの書いた小説に感銘するジョセフに、エマは新たな関係への希望を見出す。一方、息子のユリスは父親に心を開くことはなく……夫婦の関係、親子の関係。それらがケベック州とカナダとの関係と重なり合うように展開していく。1995年の歴史上2度目の住民投票では、わずか1%の差で独立が否決されたが、映画での結末は事実と異なる。モノクロームの色彩やシンプルな輪郭の効果だろうか。全編にわたって漂う哲学のフレーバーは、私たちを遠い世界へ連れ出してくれる。飛行機や船に乗ってたどり着ける場所ではない、遠い世界へ。ユリスが恋人に語る、アンドレイ・ タルコフスキーの映画『アンドレイ・ルブリョフ』の登場人物を自分に重ねるエピソードが印象的だ。(Mika Tanaka)

監督:フェリックス・デュフール=ラベリエール
声の出演:ロベール・ラロンド、ジョアンヌ=マリー・トランブレ、デオドール・ベルラン
2018年/カナダ/76分

À l’écran
Ville Neuve film d‘animation de Félix Dufour-Laperrière avec les voix de Robert Lalonde, Johanne Marie Tremblay; 2018, Canada, 76 min

https://newdeer.net/ville/

9月26日(土)より

『イサドラの子どもたち』
監督:ダミアン・マニヴェル
出演:アガト・ボニゼール、マノン・カルバンティエ、マリカ・リッジ、エルザ・ウォリアストン
2019年/フランス・韓国/84分

http://isadora-2020.com

Yebisu Garden Cinéma 0570-783-715
https://www.unitedcinemas.jp
Human Trust Cinéma Yurakucho 03-6259-8608
https://ttcg.jp/human_yurakucho
Shinjuku Piccadry 050-6861-3011
smt-cinema.com

9月25日(金)より

『マティアス&マキシム』
監督:グザヴィエ・ドラン
出演:ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス、グザヴィエ・ドラン、ピア・リュック・ファンク、ハリス・ディキンソン、アンヌ・ドルヴァル

À partir du 25 septembre

Matthias et Maxime de et avec Xavier Dolan avec Gabriel D’Almeida Freitas, Anne Dorval, Micheline Bernard ; 2019, Canada, PG12, 120 min
http://www.phantom-film.com/m-m/

Shinjuku Musashinokan 03-3354-5670
http://shinjuku.musashino-k.jp
Human Trust Cinéma Yurakucho 03-6259-8608
https://tcg.jp/human_yurakucho
Bunkamura Le Cinéma 03-3477-9264
www.bunkamura.co.jp

10月2日(金)より

『ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男 ピエール・カルダン』
監督:P・デビット・エバーソール & トッド・ヒューズ
出演:ピエール・カルダン、ジャン=ポール・ゴルチエ、シャロン・ストーン、ナオミ・キャンベル
2019年/アメリカ・フランス/101分

colorful-cardin.com

Shimotakaido Cinéma 03-3328-1008
www.shimotakaidocinema.com

9月26日(土)〜10月2日(金)10:00

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Crédits : © 2018-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-MARS FILMS–France 2 CINÉMAPLAYTIMEPRODUCTION-SCOPE

『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』

“Grâce à dieu” —— 映画の原題となっているこの言葉を、聖職者が公の場で、もっともふさわしくないタイミングで発する。ほんの短いワンシーンに、一瞬で怒りが込み上げる。こんなときに神を語るのか、こんな現実が教会の日常なのか、こんなことがあっていいのか!と……映画の題材となったのは、カトリック教会の神父によるボーイスカウトの少年たちへの性的虐待事件。オゾン監督は、被害者として声を挙げた男性たちの話に耳を傾け、ドキュメンタリーのタッチのフィクションを撮り上げた。ちょうど事件の裁判が始まった翌月、本作はベルリン国際映画祭で銀熊賞に輝き、本国フランスで多くの賛辞を浴びた。

 映画は3人の登場人物を軸に進む。5人の子供を持つアレクサンドル (メルヴィル・プポー)。彼は、自分を辱めた神父が今でも子供たちと接する現場にいることを知り告発を決意する。そしてフランソワ(ドゥニ・メノ ーシュ) 。警察から連絡が入り告訴を問われると、封印していた記憶が一気に溢れ出し、やがて被害者の会を立ち上げる。その記事を新聞で読み、告訴に加わったエマニュエル(スワン・アルロー)。彼は心だけでなく体にもその痕跡を残していた。彼らは家族と支え合い、ときにぶつかりながら、自分たちの心の傷を癒すための闘いを繰り広げていく。
「映画」には、社会を動かす力があるのだろうか?オゾン監督が聞いたある司祭の言葉に、その答えがあるような気がする。
「この映画は教会にとってのチャンスかもしれない」(Mika Tanaka)

監督:フランソワ・オゾン
出演:メルヴィル・プポー、ドゥニ・メノージェ、スワン・アルロー、ジョジアーヌ・バラスコ、エレーヌ・ヴァンサン
2019年/137分
配給:キノフィルムズ/東京テアトル

Du 26 septembre au 2 octobre
Grâce à Dieu de François Ozon avec Melvil Poupaud, Denis Ménochet, Swann Arlaud, Josiane Balasko, Éric Caravaca; 2018, France, Belgique, 137 min

https://graceofgod-movie.com/

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