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フラン•パルレ Franc-Parler
La francophonie au Japon

Rédaction du journal:
Rédacteur en chef: Éric Priou
Rédaction: Karen, Shigehiro Kobayashi, Utako Kurihara, Rika S., Hikaru Taga

La francophonie au Japon
Franc-Parlerフランス語圏情報ウェブマガジン フラン・パルレ
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1-31-8-428 Takadanobaba, Shinjuku-ku, 169-0075 Tokyo

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http://franc-parler.jp

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東京で上映されるフランス語圏映画Les films en français à Tokyo
投稿日 2018年1月31日
最後に更新されたのは 2019年10月15日

Human Trust Cinéma Shibuya 03-5468-5551
https://www.ttcg.jp/human_shibuya/

10月11日(金)より
<シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2019>
※当サイトでは、フランス語圏関連作品のみを紹介。

10月25日(金)より

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Crédits : © Avenue B Productions - 2L Productions

『スクールズ・アウト』

「40歳にもなって代用教員?」

フランスのとある名門中学校の教室で、人生の先輩を見下すようなまなざしを向ける少年少女。。生徒たちの目の前で身投げをした教師の代用教員として赴任したピエール(ロラン・ラフィット)は、最優秀クラスの生徒たちを前に戸惑いを隠せない。頭脳明晰だが感情表現に著しく乏しい生徒たちは、胸の内がまったくわからず、持て余すばかりだ。教師が窓から飛び降りたというのに、顔色ひとつ変わっていないのはなぜだろうか。疑心暗鬼に駆られる毎日。しかし何事もないかのように学校生活は続き、ピエールは教壇に立たなければならない。そしてある日、彼らの本心に気づいたピエールは……生徒たちのために、泣きながらなりふり構わずに行動するロラン・ラフィットの演技が強烈に心に残る。
  教育現場が抱える問題は、フランスも日本も同じなのだろう。この映画の校長も、子供たちの「こころ」には無頓着、数字で示される成績にばかり注力している。「僕は下町の公立学校の出身ですが、幸いなことに絵画やデッサンのクラスがありました。文化に触れ、感性を育む機会があったのです」と、セバスチャン・マルニエ監督は語る。

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セバスチャン・マルニエ 監督
Crédits : © Mika Tanaka

子供たちの感性や想像力の育成が欠落している現在の教育の在り方が危険をはらんでいることが、この映画から伝わってくる。それ以上に心をつかむのは、孤独な40代と10代がお互いを探り合いながらも歩み寄ろうとする姿だ。しかしそれは、レモンソーダのように爽やかな青春映画ではなく、とてつもなくリアルで深刻なラストへと続く、社会派のサイコ・サスペンスだった。 (Mika Tanaka)

監督・脚本:セバスチャン・マルニエ
出演:ロラン・ラフィット、エマニュエル・ベルコ、グランジ、グレゴリー・モンテル
2018年/103分/PG12

À partir du 25 octobre

L’Heure de la sortie de Sébastien Marnier avec Laurent Lafitte, Emmanuelle Bercot, Grégory Montel; 2018, France, 103mn, PG12

https://www.shochiku.co.jp/sitgesfanta/

Shinjuku Piccadry 03-5367-1144
https://www.smt-cinema.com/site/shinjuku
Human Trust cinéma Shibuya 03-5468-5551
https://ttcg.jp/human_shibuya/
Marunouchi Toei 03-3535-4741
https://toeitheaters.com/theaters/m...
Uplink kichijoji 0422-66-5042
https://joji.uplink.co.jp

10月11日(金)より

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Crédits : © JD PROD - LES FILMS SUR MESURE - STUDIOCANAL - FRANCE 3 CINEMA - GV PROD

『英雄は嘘がお好き』

怪訝な表情のヌヴィル大尉に、エリザベットはこう答える。「今は中世じゃない、1812年よ。そんな考えは時代遅れね」。200年前のラブコメディに散りばめられたシニカルな台詞の数々、その言葉のセンスがフランスっぽい。
  戦場の婚約者からの便りが届かず、病に伏せてしまったポリーヌ。妹を救うため、長女のエリザベットは大尉を装って手紙を書き始める。生きる気力を取り戻したポリーヌを見て、エリザベットは調子に乗って武勇伝を次々と創り上げ、名誉の戦死を匂わせる手紙で締めくくった。街には勇敢なヌヴィルを讃える銅像が立てられ、ポリーヌは他の男性と結婚し子宝に恵まれ幸せな生活を送る。すべてが順調に運んでいると思われた矢先、エリザベットは惨めな姿に様変わりしたヌヴィルと再会する……ブルゴーニュ(実際のロケはイル・ド・フランス)の美しい景色、登場人物がまとう華やかな衣装とは対照的に、ヌヴィルが語る戦場のエピソードはずしりと重い。このままコメディタッチで進むかと思えば、ヌヴィル大尉の前に何十人ものコサック隊が立ちはだかる修羅場もある。コメディと戦争を嫌味なく組み合わせるには、監督の技量とセンス、そして大胆な決断力が求められることを教えてくれる。(Mika Tanaka)

監督:ローラン・ティラール
出演:ジャン・デュジャルダン、メラニー・ロラン、ノエミ・メルラン、クリストフ・モンテネーズ、フェオドール・アトキン
2017年/91分

À partir du 11 octobre
Le retour du héros de Laurent Tirard avec Jean Dujardin, Mélanie Laurent; 2017, france, 91mn

http://eiyu-uso.jp/

Shinjuku Cinéma Qualité 03-3352-5645
http://qualite.musashino-k.jp/
Human Trust Cinéma Shibuya 03-5468-5551
https://ttcg.jp/human_shibuya/

10月11日(金)より

『15ミニッツ・ウォー』
監督:フレッド・グリヴォワ
出演:アルバン・ルノワール、オルガ・キュリレンコ、ケヴィン・レイン、ヴァンサン・ペレーズ、ジョルジアーヌ・バラスコ
2018年/フランス・ベルギー/98分/フランス語・英語

À partir du 11 octobre
L’intervention de Fred Grivois avec Alban Lenoir, Olga Kurylenko, Michaël Abiteboul, Vincent Perez; 2018, France, Belgique, français anglais, 98 mn

http://klockworx-v.com/15minutes/

TOHOシネマズ新宿、ほか
https://www.tohotheater.jp/

10月11日(金)より

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Crédits : ©2019 3B-分福-MI MOVIES-FRANCE 3 CINEMA

『真実』

  カトリーヌ・ドヌーヴが往年の大女優の役を演じる。娘役はジュリエット・ビノシュ、その夫にイーサン・ホーク。後輩の女優を演じるのは、リュディヴィーヌ・サニエ。何だかワクワクしてくる。そんなチャーミングな共演を実現したのが是枝裕和監督と聞くと、子役の存在感にも期待してしまう。そんな強烈な登場人物たちの和解の鍵を握るのは、マノン・クラヴェル。日本ではあまり知られない彼女の才能が、この映画で見事に開花したと言っても言い過ぎではないだろう。
  娘に逃げられたと思っている母。母に愛されていなかったと思う娘。娘のリュミールは、おばのように慕っていた女優・サラの死を回想し、追い込んだ母を責める。母のファビエンヌもまた、親友だったサラを失ったことを忘れたことはない。だから、「サラの再来」と注目される新進女優のマノンの主演映画に出演することを承諾したのだ……その映画とは『母の記憶に』(ケン・リュウ作)というSF小説。余命2年と宣告された母は、娘の成長を見守るため宇宙へと旅立つ。娘は歳を重ねるが、母はいつまで経っても若いままだ。「私の娘でよかった?」マノンが尋ねると、「ママの娘で、私は幸せだったわ」とファビエンヌが答える。こんなシュールなやりとりを軸として、まるで魔法の杖を振った後のように映画が生き生きと回り出す。ギスギスした関係を抱えながらも、優しげな音楽に身を委ねて庭で踊る人々の表情がすがすがしくて気持ちいい。ああ、是枝監督らしいと思わせるワンシーンだ。(Mika Tanaka)

原案・監督・脚本・編集:是枝裕和
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホーク、リュディヴィーヌ・サニエ、ほか
2019年製作/フランス・日本/108分

À partir du 11 octobre
La vérité de Hirokazu Kore-eda avec Catherine Deneuve, Juliette Binoche, Ethan Hawke; 2019, France, Japon, 108 mn

https://gaga.ne.jp/shinjitsu/

Ciné Switch Ginza 03-3561-0707
http://www.cineswitch.com/

上映中

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Crédits : © Pan-Européenne - Photo : Kris Dewitte

『今さら言えない小さな秘密』

自転車修理のベテラン、ラウル・タビュラン。彼は、自転車で空中回転する「伝説の自転車乗り」として村での尊敬を集めている。が、彼には“小さな秘密”(でも彼にとっては“とても大きな秘密”)がある。秘密を打ち明けることを何度か試みたものの失敗に終わり、いつしか心の奥底にしまい込んでしまう。自転車事故で両親を亡くしたマドレーヌとの結婚を機に、ラウルの秘密の箱はしっかりと鍵をかけられるが、村に訪れた写真家、エルヴェ・フィグーニュとの出会いが、鍵を開けるきっかけとなって……ベルギー、フランス、カナダ出身の俳優たちの軽やかな演技が素敵。
  秘密と嘘……子供の頃のチクチクした痛みや傷ついた心をいたわり合う友情の、何と甘酸っぱいこと。登場人物たちがいつも同じ服を着ているところ、ラウルがカミングアウトしようとすると決まって雷が鳴るところ、そんなおとぎ話っぽい演出が、ほのぼの感をさらに高めてくれる。ラウルの秘密を片隅で聞くヤギと、青い空を気持ち良さそうに飛んでいくパステルカラーの風船たちがフランスっぽくて可愛らしい。原作は『プチ・ニコラ』のジャン=ジャック・サンペ。公開にあわせて原作絵本が同名で発売される予定なので、合わせて楽しみたい。(Mika Tanaka)

原作・脚色協力:ジャン=ジャック・サンペ
監督・脚色:ピエール・ゴドー
出演:ブノワ・ポールヴールド、スザンヌ・クレマン、エドゥアール・ベール
2018年/90分

À l’écran

Raoul Taburin a un secret de Pierre Godeau d’après Sempé avec Benoît Poelvoorde, Édouard Baer, Suzanne Clément; France, 2018, 90 mn

http://www.cetera.co.jp/imasaraienai/

Yebisu Garden Cinéma 0570-783-715
https://www.unitedcinemas.jp/yebisu/
Human Trust Cinéma Yurakuchou 03-6259-8608
http://ttcg.jp/human_yurakucho/

上映中

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Crédits : © 2018 NORD-OUEST FILMSSTUDIO O – ARTE FRANCE CINEMAMARS FILMSWILD BUNCHMAC GUFF LIGNEARTEMIS PRODUCTIONSSENATOR FILM PRODUKTION

『ディリリとパリの時間旅行』

礼儀正しく、優雅なフランス語を話す少女、ディリリ。小麦色の肌が美しいが、故郷のニューカレドニアでは「白い」と言われ、訪れたパリでは「黒い」と言われ、自分の居場所をみつけられずにいる。そんな打ち明け話を聞いているのは、パリの配達人のオレルだ。裕福ではないが、心が純粋な青年は、ディリリと一瞬で意気投合し、2人は志の高い会話をパリの街角で交わす。そんな中、次々と少女が誘拐される事件を解決したいと願うディリリの思いを受け止め、オレルは自分の人脈を駆使して動き出す……オレルの「人脈」というのが驚き。マリー・キュリー、ルイーズ・ミシェル、サラ・ベルナール、歴史上実在した偉大な女性たちが、ディリリを囲んで一堂に会するのだから。このシーンだけではない。映画のあらゆるシーンに、ベル・エポックの著名人たちが登場する。コレットがいる、ローザ・ルクセンブルクがいる、ベルド・モリゾがいる。ジャンヌ・エピュテルヌはモディリアーニの絵から飛び出したような姿だし、アンリ・ルソーもロートレックも一目でぱっとわかる。
  わくわくするのはビジュアルだけじゃない。エリック・サティのピアノの音は私たちをあの時代へとタイムトリップさせてくれるし、オペラ歌手のエマ・カルヴェが子守歌のように歌うオペラを聞いていると、心が真っ白に洗われて、自分が赤ちゃんの頃に帰ったような気分だ。
  子守歌のシーンでは、エマ・カルヴェがディリリを優しく抱擁し(faire le câlin)、ディリリはうっとりとした顔で甘えている。「両親を知らずに育ったディリリにとって、誰かの胸に抱かれることはすごく大事なことだと思ったんだ」と、ミシェル・オスロ監督は語る。物語の構成力はもちろんだけれど、ディテールに至るまで登場人物への愛情を注ぐ心の温かさこそが、オスロ監督の素晴らしさなのだろう。ディリリの誇り高さ、恥じらい、さみしさ、すべてが愛おしくて、抱きしめたくなる。( Mika Tanaka)

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Michel Ocelot ミシェル・オスロ監督
Crédits : ©Mika Tanaka

監督:ミシェル・オスロ
声の出演:プリュネル・シャルル=アンブロン、エンゾ・ラツィト、ナタリー・デセイ
2018年/フランス・ベルギー・ドイツ/94分

À l’écran

Dilili à Paris film d’animation de Michel Ocelot avec les voix de Prunelle Charles-Ambron, Enzo Ratsito, Natalie Dessay; 2018, France,Belgique, Allemagne, 94 mn

https://child-film.com/dilili/

Human Trust Cinéma Yurakucho 03-6259-8608
http://ttcg.jp/human_Yurakucho/
Shinjuku Cinéma Qualité 03-3352-5645
http://qualite.musashino-k.jp/
Yebisu Garden Cinéma 0570-783-715
https://www.unitedcinemas.jp/yebisu/

上映中

『パリに見出されたピアニスト』
監督:ルドヴィク・バーナード
出演:ランベール・ウィルソン、クリスティン・スコット・トーマス、ジュール・ベンシェトリ
2018年/106分

À l’écran

Au bout des doigts de Ludovic Bernard avec Jules Benchetrit, Lambert Wilson, Kristin Scott Thomas, Michel Jonasz; 2018, France, 106 mn

https://paris-piano.jp

Human Trust Cinéma Shibuya 03-5468-5551
http://ttcg.jp/human_Shibuya/

上映中

『アンナ』デジタルリマスター版
監督:ピエール・コラルニック
出演:アンナ・カリーナ、ジャン=クロード・ブリアリ、セルジュ・ゲンスブール、マリアンヌ・フェイスフル
1966年/86分

http://anna2019japan.com

Shimotakaido Cinéma 03-3328-1008
http://www.shimotakaidocinema.com

10月5日(土)〜11日(金)11:50

『Girl/ガール』
監督:ルーカス・ドン
出演:ビクトール・ポルスター、アリエ・ワルトアルテ
2018年/ベルギー/フランス語・フラマン語/105分/PG12

10月26日(土)〜11月1日(金)10:00

『リラの門』4Kデジタル・リマスター版

10月26日(土)〜11日1日(金)12:00

『巴里祭』4Kリマスター版

10月26日(土)〜11月1日(金)13:55

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Crédits : ©2018 NORD-OUEST FILMSARTE FRANCE CINÉMA

『アマンダと僕』

“Elvis has left the building.”(エルヴィスは建物を出た)。
エリヴィス・プレスリーのコンサートが終わって、観客がいつまでたっても帰らなかったときに流れたこのアナウンスは、「ショーは終わった」、「楽しいことはおしまい」という慣用句に使われている英語だ。部屋でこの題名の本をみつけたアマンダが、母・サンドリーヌに言葉の意味を尋ねるシーンがある。英語教師のサンドリーヌは子供にもわかるよう丁寧に解説し、2人はエルヴィスの曲をバックに楽しそうに踊る。部屋の窓から見えるパリの街には雑多な人が行き交い、木々の緑がまぶしい。初夏の木洩れ陽のパリを自転車で通り過ぎる青年は、サンドリーヌの弟・ダヴィッドだ。サンドリーヌはシングルマザー。ときおりダヴィッドの助けを借りながらアマンダを育てている。シングルファーザーのもとで育った姉弟ゆえか、2人の絆はとても強いようだ。アパートの鍵の管理や木の剪定を行う、いつも忙しい便利屋のダヴィッドだが、恋の天使が彼の扉をノックしたばかり。
  小さな幸せを大切に過ごすパリの人々に、突然悲劇が起きる。テロの襲撃によって姉のサンドリーヌは帰らぬ人となり、恋人のレナもまた心身ともに大きな傷を負う。心の支えを一挙になくしたダヴィッドだが、非情な現実は嘆く時間を与えてくれない。孤児となったアマンダの養育について考えなければならないからだ……思春期を終えたけれど自分探しの旅を続ける青年と、まだ思春期を迎える前だけれどしっかりした少女。どちらもかけがえのない人をなくし、心にはぽっかり穴があいている。ダヴィッドはアマンダを包み込むには少し頼りなく、アマンダはさびしさや悲しみを伝えきるにはまだ幼い。でも、季節は移ろい時計の針は進む。あるとき、ダヴィッドはアマンダと2人でウィンブルドン選手権のチケットを片手にイギリスを訪れる……光と風、人々の心の機微。かすかな動きをも逃さずに優しくすくいとり、「希望」という刺繍が施された織物のような映像を紡ぎ上げた、ミカエル・アース監督。目に涙をいっぱいに浮かべて”Elvis has left the building”と言うアマンダに、ダヴィッドが返す言葉に、どれだけの人が心救われるだろうか。(Mika Tanaka)

監督:ミカエル・アース
出演:ヴァンサン・ラコスト、イゾール・ミュルトリエ、ステイシー・マーティン、オフェリア・コルブ、マリアンヌ・バスレー、ジョナタン・コーエン、グレタ・スカッキ
2018年/107分/PG12

Du 26 octobre au 1er novembre
Amanda de Mikhael Hers avec Vincent Lacoste, Maud Ameline; 2018, France, 107 mn, PG12

www.bitters.co.jp/amanda

10月26日(土)〜11月1日(金)16:05

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Crédits : ©CORPORATION ACPAV INC. 2018

『さよなら、退屈なレオニー』

カナダ・ケベック州の小さな海辺の町で暮らす17歳のレオニー。高校卒業を控える彼女は、モヤモヤ、イライラとした思いを抱えて毎日を過ごしていた。自分のホームタウンを「ゾンビだらけの死んだ街」と言い放ち、口うるさい母親と再婚相手の義父が大嫌い。保守的なラジオDJの義父とは正反対の実の父親、シルヴァンだけがレオニーの拠り所だが、離れた場所で暮らしている。
  そんな不愉快なレオニーの生活に、ちょっとした変化が生じる。ダイナーで出会った中年のロックギタリスト・スティーヴとの出会いだ。スティーヴがギターを教えていることを知り、レオニーは軽い気持ちでギターのレッスンを始めるが……進路を決める時期になっても、自分の道をみつけられない苛立ち。フワフワとただよう自分の感受性をコントロールできずに戸惑う気持ち。ああ、これが思春期っていうやつだ。ずっと昔の青春映画のような甘酸っぱくて爽やかな思春期もいいけれど、こんなリアルな思春期映画も新鮮だ。アメリカ大陸らしい風景にモコモコっとしたフランス語の響きが重なると、そこにはまぎれもない「ケベック」がある。アメリカ映画をフランス語の吹き替えで見ているような、それとも違うような、不思議な感触だ。原題は“La disparition des lucioles”(蛍はいなくなった)。夜中でも明るくしてしまう文明の光にかき消され、見えなくなってしまった蛍の繊細な光。監督はその小さな光にどんな思いを託したかったのだろうか。原題を意識して映画を振り返ると、渇いた感触の映画がしっとりとした質感を帯びていくのを感じた。(Mika Tanaka)

監督:セバスチャン・ピロット
出演:カレル・トレンブレイ、ピエール=リュック・ブリラント
2018年/カナダ/96分

Du 26 octobre au 1er novembre

La disparition des lucioles de Sébastien Pilote avec Karelle Tremblay, Pierre-Luc Brillant; 2018, Canada, 96 mn

http://sayanara-leonie.com

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