フラン•パルレ Franc-Parler
La francophonie au Japon

Rédaction du journal:
Rédacteur en chef: Éric Priou
Rédaction: Karen, Shigehiro Kobayashi, Utako Kurihara, Rika S., Hikaru Taga

La francophonie au Japon
Franc-Parlerフランス語圏情報ウェブマガジン フラン・パルレ
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東京で上映されるフランス語圏映画Les films en français à Tokyo
投稿日 2018年1月31日
最後に更新されたのは 2018年8月18日
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Yebisu Garden Cinéma 0570-783-715
 
上映中
2部作同時公開
 
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1990 GAUMONT/TF1 FILMS PRODUCTION
『マルセルの夏』デジタルリマスター4K版
『マルセルのお城』デジタルリマスター4K版
 
  今年は日仏交流160周年。それを記念して、マルセル・パニョル(Marcel Pagnol)の少年時代を描いた『プロヴァンス物語』シリーズの2作が、デジタルリマスター4K版の美しい映像で日本の映画館に帰ってくる。字幕も、1991年に日本で上映された当時のまま……「平成」という時代がまだ新しい響きを持ち、21世 紀が訪れることがずっと先に思えていたあの頃。夏休みとクリスマスを家族と過ごす1人の少年の成長物語に、日本に住む多くの人が甘酸っぱい思いとほのぼの した詩情に浸った。夏の陽射しと木漏れ陽、蝉しぐれ、草の匂い。父への憧れ、母への気遣い、陽気なおじさんやおばさん。友との再会、異性への罪なき虚栄 心、そして微笑ましい兄弟げんか。神を信じる人も信じない人も、食卓を囲んで語り合い、笑い合う。舞台は20世紀初頭のフランス。時間も距離も21世紀の日本とは遠いはずなのに、なぜ私たちは、この映画に郷愁を覚えてしまうのだろう。淡々と、でも丁寧に描かれる一家の暮らし。彼らの日々が金色のリボンで束ねられ「映画」という名の宝石箱にそっとしまわれているような、そんな感触がとてつもなく愛おしい。(Mika Tanaka)
 
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1990 GAUMONT/TF1 FILMS PRODUCTION

監督:イヴ・ロベール

出演:フィリップ・コーベール、ナタリー・ルーセル、ディディエ・パン、テレーズ・リオタール、ジュリアン・シアマーカ、ヴィクトリアン・ドラマール、ジョリ・モリナス、ジャン・ロシュフォール(『マルセルのお城』のみ』)
1990年/『マルセルの夏』111分、『マルセルの城』99分/DCP
 
À l’écran
 
La Gloire de mon père d’Yves Robert avec Philippe Caubère, Nathalie Roussel, Julien Ciamac, Didier Pain; 1990, France, 111mn
 
Le Château de ma mère d’Yves Robert avec Jean Rochefort, Philippe Caubère, Nathalie Roussel, Julien Ciamac, Didier Pain; 1990, France, 99 mn
 

 
Human Trust Cinéma Shibuya 03-5468-5551
Human Trust Cinéma Yurakucho 03-6259-8608
 
上映中
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©2017 - MANDARIN PRODUCTION - FOZ - MARS FILMS - FILMS DISTRIBUTION - FRANCE 2 CINÉMA - SCOPE PICTURES / JEAN-CLAUDE MOIREAU 
『2重螺旋の恋人』
原因不明の腹痛に悩まされるクロエ。彼女を痛みから解放してくれたのは、内科医ではなく精神科医だった。クロエは、精神分析という方法で腹痛を治し、精神科医のポールとの関係は担当医から恋人へと変わる。ある日、ポールとうりふたつの男性をみかけたことがきっかけで、クロエの甘い生活が少しずつ狂い始める。ポールには双子の兄弟がいるのか?クロエの隣人は彼女の味方なのか?クロエの母親はいったいどんな人物なのか……フランソワ・オゾン監督の映像が、次から次へと謎を投げかけ、私たちをぐいぐいと引き込んでいく。両極端な双子を一人二役で演じるジェレミー・レニエも見事だけれど、オゾン監督の映像に登場する女優たちはいつでも眩しい。ハリウッド映画でも活躍したジャクリーヌ・ビセットとの再会に喜んだ映画ファンも少なくないと思う。そして、主演のマリーヌ・ヴァクトのきれいな目。その目線の先にはいったい何があるのだろう?と思わずにはいられない強さを感じる。オゾン監督の映画が生き生きとしているのは、登場するのが「おとぎの国のお姫様」ではなくて、21世紀をたくましく生きる「等身大の女性」だからなのだろう。女性の象徴ともいわれる「猫」が効果的に使われているのもオゾン監督らしくてお洒落。オスの三毛猫の名脇役ぶりも見逃さないで。(Mika Tanaka)
 
監督:フランソワ・オゾン
出演:マリーヌ・ヴァクト、ジェレミー・レニエ、ジャクリーヌ・ビセット
2017年/107分/R18+
 
À l’écran
L’amant double de François Ozon avec Marine Vacth, Jérémie Renier, Jacqueline Bisset; 2017, France, 107 mn, R18+
 
 

 
Euro Space 03-3461-0211
 
8月18日(土)より
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© Les Films Sauvages – 2016
『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』
 
少女というのは、なんてたくましい存在なのだろう!  家族の中で弱い立場にいるはずの少女が、父親の呪縛から逃れて自立しようとする姿の美しいこと。金に心奪われた父親は、悪魔に娘を差し出す約束をしたため、妻も娘も失ってしまう。父親に両手を切られた少女は、生きることをあきらめず、川を渡り、食べ物を探し求める。そして、川の女神に導かれ、ある国の王子と出会う。2人は結ばれ子を授かるが、王子は戦争へと狩り出され……  おとぎ話と言えば、少女が王子様に助けられてめでたしめでたしとなりそうだが、この映画にはその続きがある。悪魔は最後の最後まで少女から離れず、王子はどんどん年老いていく。ああ、時代は21世紀になったんだと痛感する。童話のお姫様の立ち位置も随分と変わった。ラストシーンが何よりもそれを明確に物語っている。この映画で強く印象に残るのが、「水」の描き方だ。少女が木の上でおしっこをするシーン。少女が出産した直後、乳首からぴゅーっと母乳が溢れ出すシーン。そして彼女が川に希望をたくし、ひたすら川の流れをたどるシーン。生身の人間が登場しないアニメーションが、とたんに生命力に溢れ出す。セバスチャン・ローデンバック監督は、「クリプトキノグラフィー」という技法を味方に、たった1人でこの長編アニメーションを描き上げた。物語で少女を導いた女神は、ローデンバック監督の手にも宿り、現代の童話の結末へと彼を導いていったのかもしれない。(Mika Tanaka)
 
監督:セバスチャン・ローデンバック
声の出演:アナイス・ドゥヌースティエ、ジェレミー・エルカイム
2016年/80分/アニメーション/DCP
 
À partir du 18 août
 
La Jeune Fille sans mains long métrage d’animation de Sébastien Laudenbach, voix d’Anaïs Demoustier; 2016, France, DCP
 
 
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8月25日(土)より
 
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© 2017 Blue Monday Productions
『若い女』
監督:レオノール・セライユ
出演:レティシア・ドッシュ、グレゴワール・モンサンジョン、スレマン・サイエ、ナタリー・リシャール
2017年/97分
 
À partir du 25 août
 
Jeune femme de Léonor Serraille avec Laetitia Dosch, Grégoire Monsaingeon, Souleymane Seye Ndiaye, Nathalie Richard; 2017, France, 97 mn
 

 
Human Trust Cinéma Yurakucho 03-6259-8608
Shinjuku Musashinokan 03-3354-5670
Yebisu Garden Cinéma 0570-783-715
 
8月18日(土)より
 
『オーケストラ・クラス』
監督:ラシド・ハミ
出演:カド・メラッド、サミール・ゲスミ、アルフレッド・ルネリー
2017年/フランス語・アラビア語/102分
 
À partir du 18 août
 
La mélodie de Rachid Hami avec Kad Merad, Alfred Renely, Samir Guesmi; 2017, France, 102 mn
 
 

 
Cinéma Vera Shibuya 03-3461-7703
 
8月18日(土)〜31日(金)
 
特集〈愛の力学 “彼と彼女と彼”あるいは “彼女と彼と彼女”〉
ガレルの“新たな愛の三部作”の第一作『ジェラシー』と第二作『パリ、恋人たちの影』を始め、複雑な愛の機微を描いた作品を上映。
また本特集では、ガレルの監督作を始め、先日なくなられた寺尾次郎さんが字幕翻訳を手がけた作品を上映。
 
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© 2016 Guy Ferrandis / SBS Productions
『つかのまの愛人』(デジタル)
 
も しもあなたの親が、自分と同世代の恋人とつきあっていたとしたら……あなたはその人とどんな関係になれるだろうか?こんな問いかけをさりげなく投げかけら れるところに、フランス映画のどしんとした貫禄を感じてしまう。恋人に捨てられ、絶望の淵に立ったジャンヌを助けてくれたのが、父の新しい恋人アリアーヌ だった。アリアーヌは、大学で哲学を教える父・ジルの教え子。奔放で積極的な彼女にぐいぐいと引き込まれ、同棲するほどの熱い仲に。そんな中、恋人から住 む場所を追われたジャンヌが転がり込み、3人の共同生活が始まる。生々しい現実と、研ぎ澄まされた哲学的な言葉。この対極の2つが美しく調和するのは、モノクロームの映像だからだろうか。親子愛、男女の愛、友情、嫉妬、それぞれの秘密。
  死という結末に進もうとするジャンヌを、必死で引き止めようとするアリアーヌ。そのときの2人に「恋人の娘」やら「父の恋人」という意識は感じられない。そこにいるのは、「愛」を乞う2人の若い女性だ。
「苦しいだろうけど、今だけよ。必ず消えるから」
「あいつにわからせたいの、この苦しみを!」
「死んでどうなるの?……前のように人生を楽しむの できる?」
愛に生きる人間の苦悩が、寺尾次郎さんの字幕からくっきりと浮かび上がってくる。(Mika Tanaka)
 
監督:フィリップ・ガレル
出演:エリック・カラヴァカ、エステール・ガレル、ルイーズ・シュヴィヨット
2017年/76分
 
Du 18 au 31 août
 
L’amant d’un jour de Philippe Garrel avec Éric Caravaca, Esther Garrel, Louise Chevillotte; 2017, France, 76 mn
 
『ジェラシー』(デジタル)La jalousie
監督:フィリップ・ガレル
出演:ルイ・ガレル、アナ・ムグラリス、レベッカ・コンヴナン、オルガ・ミルシュタイン
2013年/77分
 
『パリ、恋人たちの影』(デジタル)L’ombre des femmes
監督:フィリップ・ガレル
出演:クロチルド・クロ、スタニスラス・メラール、レナ・ポーガム
2015年/73年
 
『新しい遺言』(デジタル)Le nouveau testament
監督:サッシャ・ギトリ
出演:サッシャ・ギトリ、ジャクリーヌ・ドリュバック・クリスチャン・ジェラルド、シャルル・デシャン
1936年/96分
 
『高原の情熱』(デジタル)Lumière d’été
監督:ジャン・グレミヨン
出演:マドレーヌ・ルノー、マドレーヌ・ロバンソン、ジャヌ・マルカン、レイモン・エイムス
1943年/112分
 
『柔らかい肌』La peau douce
監督:フランソワ・トリュフォー
出演:ジャン・ドサイ、フランソワーズ・ドルレアック、ネリー・ベネデッティ、ダニエル・セカルディ
1964年/118分
 
『はなればなれに』Bande à part
監督:ジャン=リュック・ゴダール
出演:アンナ・カリーナ、サミー・フレイ、クロード・ブラッスール
1964年/96分
 
『幸福』(デジタル)Le bonheur
監督:アニエス・ヴァルダ
出演:ジャン=クロード・ドルオ、クレール・ドルオ、マリー=フランス・ボワイエ
1965年/80分
 
『家庭』Domicile conjugal
監督:フランソワ・トリュフォー
出演:ジャン=ピエール・レオー、クロード・ジャド、ダニエル・セカルディ、クレール・デュアメル
1970年/98分
 
『恋のエチュード』Les deux anglaises et le continent
監督:フランソワ・トリュフォー
ジャン=ピエール・レオー、キカ・マーカム、ステーシー・テンデター、シルヴィア・マリオット
1971年/131分
 
『そして僕は恋をする』Comment je me suis disputé…(ma vie sexuelle)
監督:アルノー・デプレシャン
出演:マチュー・アマルリック、エマニュエル・ドゥヴォス、マリアンヌ・ドニクール、エマニュエル・サランジェ
1996年/178分
 
『感傷的な運命』Les destinées sentimentales
監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:シャルル・ベルリング、イザベル・ユペール、エマニュエル・べアール
2000年/180分
 
『まぼろし』(デジタル)Sous le sable
監督:フランソワ・オゾン
出演:シャーロット・ランプリング、ブリュノ・クレメール、ジャック・ノロ
2001年/95分
 

 
Shinjuku Cinéma Qualité 03-3352-5645
http://qualité.musashino-k.jp/
Yebisu Garden Cinéma 0570-783-715
www.unitedcinémas.jp/yebisu/
 
8月25日(土)より
 
『皇帝ペンギン ただいま』
監督:リュック・ジャケ
フランス語ナレーション:ランベール・ウィルソン
2017年/85分
 
À partir du 25 août
 
L’empereur documentaire de Luc Jacquet, version en japonais; 2017, France, 82 mn
 
 

 
Ciné Quinto 03-3477-5905
Shinjuku Cinema Qualité 03-3352-5645
Ikebukuro Humax Cinemas 03-5979-1660
Yebisu Garden Cinéma 0570-783-715
 
上映中
 
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© 2017 QUAD+TEN / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / PANACHE PRODUCTIONS / LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE
『C’est la vie! セラヴィ!』
ウェディングプランナー。
新郎新婦を、そして大勢の人を幸せな気分にする、憧れの職業。この映画の主人公、マックス(ジャン=ピエール・バクリ)もまた、ベテランのウェディングプランナーだ。この仕事をはじめて30年あまり、そろそろ引退をと考える矢先、17世紀の城を会場にしたウェディングパーティーを手がけることに。依頼主は、やたら注文が多い新郎、ピエール(バンジャマン・ラヴェルヌ)。スタッフは、17世紀の衣装とカツラを身につけさせられ、空中浮遊する新郎の演出をサポートさせられる。舞台裏のハプニングを盛り上げてくれるのは、口の悪いバンドボーカル(ジル・ルルーシュ)、写真を撮らずに女性と料理を追いかけるカメラマン(ジャン=ポール・ルーヴ)、ひげ剃り用のシェーバーの充電のために冷蔵庫の電源を抜き、料理用の肉を全滅させてしまうアルバイト……パーティーの間に次々と問題が勃発、マックスの理性は吹っ飛び、その顔はいたずらっ子にぶち切れる親のよう。それでも、パーティーを無事に終わらせる使命のため、マックスはあらゆる手を尽くす。うるさいゲストにダメなスタッフ、どうしようもない登場人物たちを演じる俳優たちの顔ぶれがすごい。ヴァンサン・マケーニュも、スザンヌ・クレマンも、フランス映画好きなら、「あ、あの映画で見た!」とぴんと来るはず。
  この映画のアイデアが生まれたのは、2015年11月、パリで同時多発テロが発生した頃だ。不安と悲しみに押しつぶされそうな人々のために、エリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュの監督コンビは「お祭り騒ぎのような雰囲気で」「思い切り笑える映画」をつくろうと思い立った。題材にしたのは、自分たちが映画の資金稼ぎのためにかつて働いたことのある「結婚式の舞台裏」。映画には多種多様な人物が登場する。出身地が違う、肌の色が違う、年齢もさまざま。摩擦もすごいけれど、力を合わせたときのパワーもまたすごい。とにかく最初から最後まで、笑っていられる良質のコメディ映画。21世紀のフランス映画に万歳!と言ってしまいたくなった。(Mika Tanaka)
 
監督:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
出演:ジャン=ピエール・バクリ、ジャン=ポール・ルーヴ、ジル・ルルーシュ、ヴァンサン・マケーニュ
2017年/117分
 
À l’écran
 
Le sens de la fête d’Éric Toledano et Olivier Nakache avec Jean-Paul Bacri, Jean-Paul Rouve, Gilles Lellouche, Eye Haïdara, Vincent Macaigne; 2017, France, 117 mn
 
 

 
Yebisu Garden Cinéma 0570-783-715
 
上映中
 
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©2017 MACASSAR PRODUCTIONS - EUROPACORP - ARTE France CINEMA - NJJ ENTERTAINMENT - SCOPE PICTURES
『エヴァ』
監督:ブノワ・ジャコ
出演:イザベル・ユペール、ギャスパー・ウリエル、リシャール・ベリ
2018年/102分
 
À l’écran
Eva de Benoît Jacquot avec Isabelle Huppert, Gaspard Ulliel, Richard Berry; 2018, France, 102 mn
 
 

 
Shinjuku Piccadilly 03-5367-1144
Ciné Switch Ginza 03-3561-0707
 
上映中
 
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© LES COMPAGNONS DU CINÉMA - LA CLASSE AMÉRICAINE - STUDIOCANAL - FRANCE 3
『グッバイ・ゴダール!』
ジャン=リュック・ゴダール(Jean-Luc Godard)。この偉大な映画人には、3人のミューズが存在したと言われる。その1人、アンヌ・ヴィアゼムスキーが綴った自伝をもとにつくられた映画。ノーベル賞作家のフランソワ・モーリアックを祖父に持つ19歳のアンヌ(ステイシー・マーティン)は、気鋭の映画監督、ゴダール(ルイ・ガレル)の新作『中国女』(原題:La Chinoise)の主演に抜擢される。女優として、ゴダールの妻として刺激的な毎日を送るアンヌ。ときは1968年。フランスが五月革命で揺れていた頃だ。この頃のゴダールは商業映画に失望し、革命に傾倒し、カンヌ映画祭の会場に乗り込んで賞の選出を中止に追い込んだこともあった。その頃のゴダールをアンヌは常に間近で見ていた。若く柔軟で新しいことを次々と吸収していくアンヌと、映画に行き詰まり自分に行き詰まりながらアンヌの愛を乞い続けるゴダール。ゴダールを雲の上の人としてではなく、血の通った人間としてリアルに、そしてコミカルに描くのに、ミシェル・アザナヴィシウス監督をはじめ、スタッフとキャストはどれだけの気負いを必要としただろうか。いや、映画の神様の力で、撮影は順調に進んだのかもしれない。若かりし頃、ゴダールの映画に魅せられた人はなつかしい気持ちでいっぱいになるだろうし、現役の女子大生が見たら「この気持ちわかる!」と、アンヌを等身大でとらえることができるんじゃないだろうか。アンヌに影響を与える女性、ミシェル・ロジェ(ベレニス・ベジョ)の存在感も素敵。(Mika Tanaka)
 
監督:ミシェル・アザナヴィシウス
出演:ルイ・ガレル、ステイシー・マーティン、ベレニス・ベジョ
2017年/108分/R15+
 
À l’écran
Le redoutable de Michel Hazanavicius, avec Louis Garrel, Stacy Martin, Bérénice Bejo; 2017, France, 108 mn, R+15
 

 
Ciné Switch Ginza 03-3561-0707
 
上映中
 
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© Incognita Films - TF1 Droits Audiovisuels.
『子どもが教えてくれたこと』
映画に出演するのは実在の子どもたち。みんな何かしら病気を持っている。アンブルの病気は、動脈性肺高血圧症。命綱のリュックサックを肌身離さず背負っている。カミーユは神経芽腫(骨髄)。小児がんの一種だ。テュデュアルは左右の目の色が違う。3歳のときに行った手術が原因という。イマドは腎臓に障害があって、腹膜透析をしている。シャルルは肌がとても弱い。皮膚がはがれたり水泡ができたりする病気(表皮水泡症)で、体を包帯で覆っている。みんな遊びたい盛りの子供たち。彼らは、自分の病気と向き合い、現状を理解しながら、自分たちの人生を生きる。教育映画でもなく、お涙頂戴でもなく、アンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン監督は、「今という瞬間を楽しむ」子供たちに寄り添う。「泣いていたかと思うと次の瞬間は笑っている。現場では、子どもが大人をリードしてくれました」とジュリアン監督は振り返る。悲しいときは悲しみ、楽しいときは楽しむ。自分の気持ちに正直に向き合う子どもたちから、私たち大人は多くのことを学ぶ。
  ジュリアン監督自身もまた、病気で2人の子供を失っている。「つらいことも多くありましたが、発見することも多かった。その発見を皆さんと共有したいという思いで映画をつくりました」。この声が、この映画が、天国の子供たちに無事に届きますように。(Mika Tanaka)
 
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Anne-Dauphine Julliand © Mika Tanaka
監督:アンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン
出演:アンブル、カミーユ、イマド、シャルル、テュデュアル
2016年/80分
 
À l’écran
Et les mistrals gagnants documentaire d’Anne-Dauphine Julliand; 2016, France, 2016, 80 mn
 
 

 
Waseda Shochiku 03-3200-8968
※二本立て(当サイトでは、フランス語圏関連作品のみを紹介)
 
8月4日(土)〜10日(金)
 
RAW〜少女のめざめ〜』
監督:ジュリア・デュクルノー
出演:ギャランス・マリリエ、エラ・ルンプラ、ラバ・ナイト・ウフェラ
2016年/フランス・ベルギー/98分/R15+
 
Du 4 au 10 août
Grave de Julia Ducournau avec Garance Marillier, Ella Rumpf, Rabah Naït Oufella; France, Belgique, 98mn, R+15
 
 

 
Shimotakaido Cinéma 03-3328-1008
 
8月25日(土)〜31日(金)12:45
9月1日(土)〜7日(金)時間未定
 
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© 2017 BETHSABEE MUCHO-PATHE PRODUCTION-TF1 FILMS PRODUCTION-JOUROR CINEMA
『ダリダ あまい囁き』
 
「自由に踊って歌わせて♪ 踊らせて♪ 好きなように♪ 夢の果てまで♪」( “Laissez-moi danser”より)映画の中で、ダリダがよみがえる…… 軽やかなビート、のびやかな歌声。ああ、この頃は時代そのものがキラキラしてたっけ。1970年代後半、彼女の弟でありプロデューサーであったブルーノ・ジリオッティは、彼女の昔のナンバーをディスコビートにアレンジ、ダリダはダンサーたちに囲まれて華麗なショーを展開していた。かつてジュリエット・グレコやシャルル・アズナブールたちの前座をつとめ、後にエディット・ピアフから「私の次はあなたよ」と賛辞を送られたエジプト出身の歌手・ダリダ。このまま、情感豊かなバラードを歌い続ける道もあったのだろうけれど、彼女は最後の最後まで「過去の人」になろうとはしなかった。ブルーノと手を取り合い、未来へ向かって歩き続けた。
  そんなダリダの死から30年以上が経った。ブルーノは、彼女の未来を「映画」に託した。少女時代、ミス・エジプトの栄冠、歌手としてのデビュー、「バンビーノ」の大ヒット、結婚と離婚、インドへの旅……映画は、ダリダの歌声に乗せてヨランダ(ダリダの本名)の人生を語る。歌手としての人生、そして1人の女性としての2つの人生だ。「(聴衆ではなく)あなたに愛されたい」と恋人をみつめるヨランダ。「夕食をつくって子供を育てたいの」と切に願うが、芸術の神様は彼女を手放そうとはしなかった。愛する人を失う度に彼女の歌は成熟し、多くの人を魅了する。そして、「子供を産む」という道を断念したとき、ダリダの人生はディスコビートに乗って新しい時代へと動き出す。ちょうど日本がバブル経済に向かおうとしていた頃だ。「僕の使命は今でも当時と同じ。彼女の記憶をただ残し続けるだけじゃなくて、彼女を未来に連れて行くことなんだ」。ブルーノの言葉のとおり。映画の中でダリダは生きている。20世紀ではなく、21世紀を、不死鳥のように。(Mika Tanaka)
 
監督:リサ・アズエロス
出演:スヴェヴァ・アルヴィティ、リッカルド・スカマルチョ、ジャン=ポール・ルーヴ
ニコラ・デュヴォシェル、アレッサンドロ・ボルギ、ヴァンサン・ペレーズ、パトリック・ティムシット
2017年/127分
 
Du 25 au 31 août: 12h45
Du 1er au 7 septembre: heure à vérifier
Dalida de Lisa Azuelos avec Sveva Alviti, Riccardo Scamarcio, Jean-Paul Rouve, Patrick Timsit, Vincent Perez; 2017, France, 127 mn
 
 
8月25日(土)〜31日(金)17:15
9月1日(土)〜7日(金)時間未定
 
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© 2017 WY Productions, RP Productions, Mars Films, France 2 Cinema, Monolith Films. All Rights Reserved.
『告白小説、その結末』
ライターズ・ブロック・・・・・・物を書くことを生業にする人にとって、これほど恐ろしい言葉があるだろうか。書けない、筆が進まない、目の前には真っ白な紙(あるいは空白だらけのコンピューターの画面、だろうか)。人気小説家、デルフィーヌ(エマニュエル・セニエ)もまた、その状態にいる。次回作を期待される人気作家は、読者からの期待とアイデアが枯渇するスランプ状態のはざまで、苦しみに苦しみを重ねる。大ヒットとなったのは、母親との関係を綴った私小説。自分の成功のために家族を売ったのではと、デルフィーヌは自責の念をかくせない。そんな彼女を見透かすように、バッシングの手紙を郵送する読者もいれば、SNSでは、自分の名を名乗る複数のアカウント上で炎上が。そんななか、デルフィーヌは、「あなたのファン」と名乗る、頼もしい友人と出会う。彼女の名は”ELLE”、エル(エヴァ・グリーン)。同じくライターの仕事をしているという。講演の依頼、友人からのメール、インタビュー。デルフィーヌの創作の時間を奪う日々の「業務」を、エルが快く引き受け、デルフィーヌの代わりとなってさばいていく。デルフィーヌの心を自由に操り、いつしかエルは人気作家の座に居座ろうとするつもりなのだろうか?いや、エル以上にしたたかなのは、デルフィーヌではないのか?監督は、「女性同士の対立を描くのは、この映画が初めて」と語る、ロマン・ポランスキー。脚本に名を連ねるのは、「パーソナル・ショッパー」が記憶に新しい、オリヴィエ・アサイヤス。2人の女優の競演がもう、すごい!デルフィーヌの役をエヴァ・グリーンが、エルをエマニュエル・セニエが演じたら、それもまた面白そうだな、と想像するとわくわくしてくる。(Mika Tanaka)
 
監督:ロマン・ポランスキー
出演:エマニュエル・セニエ、エヴァ・グリーン、ヴァンサン・ペレーズ
2017年/フランス・ベルギー・ポーランド/100分
 
Du 25 au 31 août: 17h15
Du 1er au 7 septembre: heure à vérifier
 
D’après une histoire vraie de Roman Polanski avec Emmanuelle Seigner, Eva Green, Vincent Perez, Josée Dayan; 2017, France, Belgique, Pologne, 100 mn
 

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