『FOUJITAーフジター』世界を代表する日本人画家の1人、藤田嗣治(後のレオナール・フジタ)。彼の人生を語るのに不可欠なのが、日本という国、そしてフランスという国だ。藤田は、1913年にフランスへ渡る。27歳のときのことだった。彼は、モンパルナスで、モディリアーニやスーチンたちと交流しながら、「乳白色の肌」の呼ばれる裸婦像など、彼独自の画風を切り開いていく。エコール・ド・パリの寵児だった藤田だが、第二次世界大戦の勃発によって日本へ帰国することになるが……『アッツ島玉砕』をはじめとする戦争記録画に、藤田がこめた思いとは何だったのか?戦争責任を押し付けられても、ひるむことなく謝罪をせずにいた藤田だが、故郷である日本にどんな思いを抱いていたのか?『泥の河』、『眠る男』など、独特の映像美で知られる小栗康平監督が、この映画では実在の人物を描く。フランス側のプロデューサーは、『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(監督:ヴィム・ベンダース)を手がけた、クローディー・オサール。この映画から、ドキュメンタリー映画以上の真実の姿が透けて見えるかもしれない。(Mika Tanaka)監督:小栗康平出演:オダギリジョー、中谷美紀、アナ・ジラルド、アンジェル・ユモー、マリー・クレメール2015年/日本・フランス/日本語・フランス語/126分/PG12/DCPFOUJITA de Kohei Oguri avec Jo Odagiri, Miki Nakatani, Ana Girardot, Angèle Humeau; 2015, Japon, France, japonais, français, 126 mn
『FOUJITAーフジター』