水曜日 2005年4月6日
演劇フラヌリー第11回 ジンガロの幻術
Photo: Antoine Poupel
騎馬劇団ジンガロの東京公演を見に行きました。東京木場公園に大がかりな特設会場をつくり、3月12日からゴールデンウイーク明けまで、全42ステージに及ぶ長期公演です。この公演が行われるまで、日本ではジンガロの名は、一部のフランス通か馬術愛好家だけにしか知られていませんでしたから、新聞やテレビを通して大規模な広報戦略が展開されました。なにしろ、馬が成田空港に到着したことや、公開稽古の様子までもが新聞に記事として掲載されたのです。テレビもタレントを出演させて、ジンジンガロをテーマにした特別番組を放送しました。こうした総力を挙げての宣伝もあってか、ジンガロ公演のチケットは、来日オペラ並みの値段となりました。最高席が24,000円、最低席が8,000円です。しかし、調べてみると、この東京公演後に行われるスイスでの公演も、入場料は最高席が120ユーロ、最低先が57ユーロとなっていますから、日本での最高席に当たるプレミアムシートを除けば、ほぼ同額の入場料といえます。宣伝費などが転嫁されていることを考えれば、むし