フラン•パルレ Franc-Parler
La francophonie au Japon

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Rédacteur en chef: Éric Priou
Rédaction: Karen, Shigehiro Kobayashi, Utako Kurihara, Rika S., Hikaru Taga

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東京で上映されるフランス語圏映画 2017年9月発信
投稿日 2017年8月30日
最後に更新されたのは 2017年9月15日
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Bunkamura Le Cinéma 03-3477-9264
 
9月2日(土)より
 
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© 2016 – G FILMSPATHEORANGE STUDIOFRANCE 2 CINEMAUMEDIAALTER FILMS
『セザンヌと過ごした時間』Cézannne et moi
ポール・セザンヌ(ギヨーム・ガリエンヌ)。そしてエミール・ゾラ(ギヨーム・カネ)。二人の出会いは少年時代にさかのぼる。中学校でいじめにあうゾラをセザンヌが助けたことが始まりだった。銀行家の息子として裕福な生活を送るセザンヌ。貧しい母子家庭のゾラ。そんな離れた境遇を超え、お互いの感性に惹かれ合う二人。エクス=アン=プロヴァンスのさんさんと降り注ぐ太陽のもとで、二人は友情を育んでいく。作家として早々と成功をおさめるゾラに対し、セザンヌはサロンに出品するたびに落選を続ける。父親からの仕送りを断たれたセザンヌを、経済的に支えることで友情を示すゾラ。けんかっぱやく荒れた生活をしながらも、セザンヌは絵筆を手放すことはなかった。そしてまた、ゾラの人生に助言を与える誠実さも失わなかった・・・・・・ギヨーム・ガリエンヌに声をかけたダニエル・トンプソン監督は、当初、彼にエミール・ゾラの役を考えていたという。しかし、ガリエンヌが自ら希望したことからセザンヌ役に変更。生命力と躍動感に溢れるセザンヌを演じたガリエンヌの素晴らしいこと!この映画を観た後、セザンヌの絵画を観に行くことができたら、どんなに豊かな時間を過ごせるだろうか。映画の原題” Cézanne et moi” (セザンヌと私)にあるように、この映画に一貫して流れるのはゾラの視点で、脚本はまるでゾラの小説のよう。セザンヌよりも先に成功し、セザンヌよりも先に死を迎えたゾラ。映画は彼の謎の死に直接触れていないが、映画の後の二人を想像させるほどの奥行きを感じさせてくれる。 (Mika Tanaka)
※ 11月11日にジャック・ドワイヨン監督映画『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』(原題:Rodin) の上映が控えています。ここにもセザンヌが登場する1シーンがあります。(別の役者が演じています)。2つの映画を観ると、この時代のフランスの芸術シーンがどれだけ大きな影響を与え続けているか、頭でなく心で知ることができます。
 
監督:ダニエル・トンプソン
出演:ギョーム・カネ、ギョーム・ガリエンヌ、アリス・ポル、デボラ・フランソワ、セビーヌ・アゼマ
2016年/114分
 
 

 
Theater Image Forum 03-5766-0114
 
9月9日(土)より
 
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© Palmeraie et désert – France 2 cinéma
 
『旅する写真家 レイモン・ドゥパルドンの愛したフランス』 Journal de France
 
砂漠をゆったりと歩く美女の官能と、母親の死別という試練をみつめるパリジェンヌの葛藤。精神病院で、裁判所で、自分の存在を訴え続ける市民たち・・・・・・「ドキュメンタリー映画」という枠にはめてしまうのがもったいないほど、流れる映像は詩的で美しくて、目を離すことができない。「倉庫に眠る膨大なアウトテイクをつないで、一本の映画にしたい」というドゥパルドンの思いを形にしようと、共に旅する伴侶、クローディーヌ・ヌーガレが奔走し完成されたのがこの作品だ。懐かしい趣きの残る街角や小売店を撮りながら旅をするドゥパルドンの「(個人的な)今」を語る映像と、紛争地域や政治の内幕といった若きドゥパルドンが撮影した「(歴史的な)過去」を語る映像が交互に流れていく。絵はがきに使いたくなるような美しい映像があるかと思えば、後に独裁者となることを誰も知らなかった頃の政治家の映像がある。コラージュを動画にしたような趣きの中で一貫して感じ取れるのが、ドゥパルドンが注ぐ「被写体への愛情」だ。ドゥパルドンは、「カメラで聞き、見つめる」という方法で、大きな歴史の流れの中で必死にもがいて生きる小さな命に光を当て続けた。何の事件もないさりげない日常なのに、そこには愛とドラマの余韻がただよう。だから、この映画に登場する市井の人たちは、さりげなく登場するアラン・ドロンやネルソン・マンデラら、著名人たちと同じだけの存在感を私たちの心に残していく。その中には、若かりし頃の、クローディーヌ・ヌーガレの映像も。ひとめぼれだったんだろうな。彼女のことが愛しくてたまらないという、ドゥパルドンの思いが伝わってくる。芸術と報道。そのどちらも極めたドゥパルドンだが、根底にあるのは「愛」というひとつの信念であるような気がする。(Mika Tanaka)
 
監督:レイモン・ドゥパルドン、クローディーヌ・ヌーガレ
出演:レイモン・ドゥパルドン、クローディーヌ・ヌーガレ、アラン・ドロン、ジャン=リュック・ゴダール、エリック・ロメール、ジャン・ルーシュ
 
2012年/100分
 
 

 
Kadokawa Cinéma Yurakucho 03-6268-0015
Shinjuku Piccadilly 03-5367-1144
Shibuya Ciné Palais 03-3461-3534
 
9月9日(土)より
 
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Photo: Julien Panié
『あしたは最高のはじまり』 Demain tout commence
 
かつて関係を持った女性が自分を訪ねてくる。彼は言う。「やあ元気だった?かわいい赤ちゃんだね」。すると、女性は、「あなたの子よ」と行って赤子を彼の手に預け、去っていく……
その先どうなるか、あなたはどう想像するだろう?  陳腐な展開になりがちな題材、でも俳優たちの生き生きとした演技は決して私たちを裏切らない。いきなり父親にさせられる主人公サミュエル(オマール・シー)の底抜けの明るさと、愛情いっぱいに育った娘のグロリア(グロリア・コルストン)の自由奔放さがたまらなく気持ちいい。オマール・シー出演の出世作『最強のふたり』もそうだったけれど、映画には、影の部分があまり描かれていない。といっても、「人生はいいもんだからがんばろうぜ」的な、脳天気な元気映画でもない。影の部分を描かなくても深みを感じるのは、オマール・シーの演技が、人生の影の部分を塗りつぶしてしまうほど明るい光に満ちているからじゃないかな、きっと。そして、異国の地でシングル・ファーザーとなったサミュエルを支えるベルニー(アントワーヌ・ベルトラン)の存在感。彼がLGBTであるという設定が、嬉しい。アントワーヌ・ベルトランはケベック州出身の、カナダの人気俳優。舞台版『最強のふたり』で、オマール・シーが演じたドリス役を演じたのが縁で、今回の出演に至った。ポジティブ思考だけじゃ、世の中うまくまわらない。確かにそうだ。それでも、彼らのバイタリティ溢れる演技を見ていると、シンプルな前向き人生もいいかなと思い始める自分がいる。 ( Mika Tanaka)
 
監督:ユーゴ・ジェラン
出演:オマール・シー、クレマンス・ポエジー、アントワーヌ・ベルトラン、グロリア・コルストン
 
2016年/117分
 
 

 
Human Trust Cinéma Shibuya 03-5468-5551
 
9月16日(土)より
 
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© Les Films Pelléas, Les Films du Bélier, Films Distribution / ReallyLikeFilms
 
『あさがくるまえに』Réparer les vivants
 
フランス・ノルマンディー地方の港町ル・アーブル。夜が明ける前、3人の青年が車で海へ向かう。波乗りに挑み、心地よい疲れとともに帰路に着くが、そのとき、大きな運命の波が押し寄せる・・・・・・脳死とは何か? 脳が死ぬということは、すなわち「死」を意味するのか? 残された者はどのように心を整理していくのか? 息子を失って泣き崩れる母親がいるその向こう側には、死を待つ母親を案じる息子がいる。「臓器移植」は、人の命を救う一方で、遺族が感傷に浸る時間を待ってはくれない。家族に提供を打診する臓器移植コーディネーターの存在が、冷酷で非情にうつっても不思議はない。しかし、コーディネーター・トマ役のタハール・ラヒムの演技は、人間味にあふれ、あたたかい。「彼らが直面する感情的な負担から、どうして彼らは自分を守ることができるのか」を知ろうと、撮影前に、ラヒムは実際に移植コーディネーターを手がけるレジス・ケレ氏を何度も訪ねたという。その結果、ラヒムは、ドナーを静かに導く天使のようなトマを演じ切った。「心臓」が主人公となる群像劇を一編の映像詩のように紡いだ、カテル・キレヴェレ監督の感性はどこまでもしなやか。「この作品では、社会の多様性、人と人との連帯を表現したいと思いました」と語ったキレヴェレ監督。出演者を決めるときも、多様性を念頭に置いた。「それが映画に生き生きとした力をもたらす」と彼女が信じたとおり、生命力にあふれた1本の映画がこうして完成した。(Mika Tanaka)
 
監督:カテル・キレヴェレ
出演:タハール・ラヒム、エマニュエル・セニエ、アンヌ・ドルヴァル
 
2016年/フランス・ベルギー/104分/PG12
 
 

 
Shinjuku Piccadilly 03-5367-1144
Ciné Switch Ginza 03-3561-0707
 
9月23日(土・祝)より
 
『ジュリーと恋と靴工場』Sur quel pied danser
 
監督:ポール・カロリ、コスティア・テスチュ
出演:ポーリーヌ・エチエンヌ、オリヴィエ・シャントロー、フランソワ・モレル、ロイック・コルベリー
 
2016年/84分
 
 

 
Human Trust Cinéma Yurakucho 03-6259-8608
Shinjuku Wald 9 03-5369-4955
 
9月23日(土・祝)より
 
『プラネタリュウム』 Planétarium
 
監督:レベッカ・ズロトヴスキ
出演:ナタリー・ポートマン、リリー=ローズ・デップ、エマニュエル・サランジェ、アミラ・カサール
 
フランス・ベルギー/108分/PG12
 
 

 
Ciné Switch Ginza 03-3561-0707
 
9月30日(土)より
 
『エタニティ 永遠の花たちへ』 Éternité
 
監督:トラン・アン・ユン
出演:オドレイ・トトゥ、メラニー・ロラン、ベレニエ・ベジョ、ジェレミー・レニエ、ピエール・ドゥラドンシャン
 
2016年/フランス・ベルギー/115分
 
 

 
Ebisu Garden Cinéma
 
9月30日(土)より
 
『軽蔑』デジタルリマスター版 Le mépris
 
監督:ジャン=リュック・ゴダール
出演:ブリジット・バルドー、ミシェル・ピコリ、ジャック・パランス、フリッツ・ラング
 
1963年/フランス・イタリア/フランス語・英語・ドイツ語・イタリア語/102分
 

 
Euro Space 03-3461-0211
 
上映中
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© Courage mon amour-Moteur s’il vous plaît-CG Cinéma
ロスト・イン・パリ Paris pieds nus
 
始まりは、カナダの小さな村。降りしきる雪の中にある小さな図書館で、フィオナ(フィオナ・ゴードン)は今日も司書の仕事を地道にこなしている。そんな彼女の生活を一変させたのが、1通の手紙だ。それは、パリに住むおば・マーサ(エマニュエル・リヴァ)からフィオナへのSOSだった。ひっこみ思案のフィオナは、おばを助けるためバックパッカーとなって夏のパリを訪れるが、彼女を迎えてくれたのはマーサではなく、ホームレスのドム(ドミニク・アベル)をはじめとする面白おかしいパリの住人たちだった。監督・脚本・製作・主演は、現役の道化師として活躍するドミニク・アベルとフィオナ・ゴードン。セーヌ川、自由の女神、エッフェル塔・・・・・・そんな当たり前すぎるパリのアイテムたちを、道化師ならではの切り口で演出していくところが気持ちいい。カナダの図書館のポップな色彩もすてき。ジャック・タチが大好きな人は、きっとこの映画も好きになるんじゃないかしら、と思う。アベル&ゴードンの息の合った芝居はもちろんだけれど、見逃してはいけないもうひとりの主役が、おば役のエマニュエル・リヴァ。年を取ってもこんなチャーミングに生きていられるなんて、さすがパリ!(Mika Tanaka)
 
(※エマニュエル・リヴァさんは、映画完成の翌年の2017年1月27日、89歳で天に召されました。映画でのすてきな笑顔、ありがとうございました)
 
監督:ドミニク・アベル、フィオナ・ゴードン
出演:フィオナ・ゴードン、ドミニク・アベル、エマニュエル・リヴァ、ピエール・リシャール、フィリップ・マルツ
2016年/フランス・ベルギー/フランス語・英語/83分
 
 
9月16日(土)より
 
『汚れたダイヤモンド』
 
監督:アルチュール・アラリ
出演:ニールス・シュネデール、アウグスト・ディール、ハンス・ペーター・クロース
 
2016年/フランス・ベルギー/フランス語・ドイツ語・英語/115分
 

 
Human Trust Cinéma Yurakucho 03-6259-8608
Shinjuku Musashinokan 03-3354-5670
shinjuku.musashino-k.jp
 
ヒューマントラストシネマ有楽町、9月22日(金)まで
新宿武蔵野館、9月15日(金)まで
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© 2015 MANDARIN CINEMA AEROPLAN FILM MARS FILMS FRANCE 2 CINÉMA SCOPE PICTURES
『夜明けの祈り』 Les innocentes
1945年12月、ソ連侵攻下のポーランド。このときのソ連軍は、ポーランドにとって「英雄」だった。ドイツからポーランドを解放したからだ。その一方、英雄・ソ連軍は多くのポーランドの女性たちの尊厳を奪っていた。その女性たちの中には、神に操を誓った修道女たちも含まれる。主人公のマチルドを演じたルー・ドゥ・ラージュさんは、映画をこう語る。「修道女たちは、ソ連兵に2回、犯されます」と。1つは、彼女たちの体。そしてもう1つは、”誓い”だ。「彼女たちは、神への誓いを犯されてしまうのです」・・・・・・この映画には、マチルドのほかにもう一人の主役がいる。それが、シスター・マリアだ。「信仰の始まりは、子供のようなものです。父親が手を引いてくれる。しかしいつか、その手が離され、暗闇を迷子になる。十字架は喜びの背後に必ずあります」。彼女が口を開くと、ポーランドなまりのフランス語は宝石のような輝きを放ち、若い医師マチルドを静かに導く。「信仰とは、24時間の疑念と1秒の希望です」。ルーさんが、映画の中でもっとも印象に残る言葉として挙げたのが、シスター・マリアのこの台詞だった。『夜明けの祈り』は、フランス映画祭2017で上映された12作品の中で、観客が選ぶベスト作品『エールフランス観客賞』に輝いた。愛もなく宿ったはずの子でありながら、その子たちの誕生シーンはエネルギッシュで希望に満ちている。
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Photo: Mika Tanaka

分の背負ったルーツをはじき飛ばすかのような、その大きな泣き声のなんと尊いこと!子供たちの命とシスターたちの尊厳の2つを守ろうと、最後まであきらめずに行動したマチルドの勇気が胸を打つ。マチルド役のモデルとなったのは、レジスタンス運動にも身を投じた女性医師・マドレーヌ・ポーリアック。この映画がまったくのフィクションではないことを、忘れたくはない。 (Mika Tanaka)

 
監督:アンヌ・フォンテーヌ
出演:ルー・ドゥ・ラージュ、アガタ・ブゼク、アガタ・クレシャ、ヴァンサン・マケーニュ
2016年/フランス・ポーランド/フランス語・ポーランド語・ロシア語/115分
 
 

 
Toho Cinemas Chanté 050-6868-5001
 
9月21日(木)まで
 
『少女ファニーと運命の旅』  Le voyage de Fanny
 
監督:ローラ・ドワイヨン
出演:レオニー・スーショー、セシル・ドゥ•フランス、ステファン・ドゥ・グルート、ライアン・ブロディ
 
 
上映中
 
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© 2015 SBS PRODUCTIONSSBS FILMSTWENTY TWENTY
『エル』 Elle
 
ミシェル(イザベル・ユペール)は、新鋭ゲーム会社の社長として君臨、ひとり息子も成人し裕福なひとり暮らしを謳歌していた。ある日、自宅に覆面の男が侵入し、レイプされてしまう。警察への届け出をすすめる、別れた夫や友人たち。しかし彼女はそれを拒み、自らの力で身を守る術を探し始める。自分に恨みを持つ人物と言えば……同僚、部下、そして自分の父親が起こした過去のおぞましい事件の被害者たち。毅然とふるまうミシェルだが、心の中には止まった時計を持つ小さな子供がすすり泣いているのが見える。東京・有楽町朝日ホールの『フランス映画祭2017』で本作が日本で特別上映された際、来日したイザベル・ユペールは「いちばん印象に残っているシーンは?」という会場からの質問にこうこたえた。「小鳥が死にそうなシーンです」と。殺人や暴力、裏切りが大胆に描かれるこの映画の中で、何の違和感のなく登場する何気ないシーン。小さな命を救おうと尽くすミシェルを知ると、人間の心がいかに複雑でいかに繊細かが伝わってくる。原作は『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』で知られるフィリップ・ディジャン。当初、ポール・ヴァーホーヴェン監督は、アメリカでの製作を考えていたが、どの女優も主人公ミシェルを敬遠、キャスティングは難航していた。そんな中、イザベル・ユペールから「主人公を演じたい」という申し出があり、この作品は原作者のいるフランスへと里帰りすることになった。一歩踏み外すと血の気の多いサスペンス映画とくくられてしまいがちなストーリー。それが、何層にも積み重ねられた人間ドラマとして完成したところにフランスの土の匂いを感じる。そして、ヴァーホーヴェン監督が第二次世界大戦後のオランダで育ったということも、書き加えておきたい。(Mika Tanaka)
 
監督:ポール•ヴァーホーヴェン
出演:イザベル・ユペール、ロラン・ラフィット、アンヌ・コンシニ、シャルル•ベルリング、ヴィルジニー•エフィラ
2016年/131分/PG12
 
 

 
Shimotakaido Cinéma 03-3328-1008
 
9月2日(土)〜8日(金)12:05
 
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© 2016 LES PRODUCTIONS DU TRESOR - WILD BUNCH - ORANGE STUDIO - LES FILMS DU FLEUVE - SIRENA FILM
『ザ・ダンサー』La danseuse
 
時は19世紀。奔放な父親と2人で田舎暮らしをしていたマリー=ルイーズ(ソーコ)は、父の死をきっかけに、ニューヨークの母の元へ身を寄せる。女優に憧れ、写真のモデルや芝居の脇役を健気に演じる彼女に、あるとき幸運の女神が微笑む。観客席から喝采を浴びたマリー=ルイーズは、ロイ・フラーという芸名をたずさえ、新しい芸術に挑み始める。振り付け、衣装、照明—— ロイのビジョンは「女優」という枠をどんどん超え、その活躍の場はニューヨークからパリへと移っていく。モデルとなった人物は、ベル・エポックのパリに熱狂を巻き起こし、マネの絵『フォリー・ベルジェール』でも知られる、モダン・ダンスの先駆者、ロイ・フラー。照明の色や角度にこだわり、シルクの衣装が暗闇の咲く花のように美しく見えるよう、自らに過酷な動きを課した彼女の舞台裏を、写真家出身のステファニー・ディ・ジュースト監督は、克明に描いた。華麗な舞台の最中に聞こえるロイの激しい息づかい、あざだらけの肩、過剰なほどの劣等感……映画の後半から登場するイサドラ・ダンカン(リリー=ローズ・デップ)との対比は痛ましいほど。そんな「自信のない成功者」だからこそ、彼女を支えるガブリエル(メラニー・ティエリー)や、マルシャン(フランソワ・ダミアン)らの存在感が大きく感じられる。ロイを愛し、傷ついていくルイ・ドルセー伯爵(ギャスパー・ウリエル)の繊細な心の動きが、なんとも切ない。(Mika Tanaka)
 
監督:ステファニー•ディ•ジュースト
出演:ソーコ、リリー=ローズ•メロディ•ディップ、ギャスパー•ウリエル、メラニー•ティエリー
2016年/フランス•ベルギー•チェコ/フランス語•英語/108分/PG12
 
 
9月2日(土)〜8日(金)14:20
 
『おとなの恋の測り方』Un homme à la hauteur
監督:ローラン•ティラール
出演:ジャン•デュジャルダン、ヴィルジニー•エフィラ
2016年/99分
 
 

 
Waseda Shochiku 03-3200-8968
 
9月16日(土)〜22日(金)
※二本立て(当サイトではフランス語圏関連の作品のみを紹介)
 
『パーソナル・ショッパー』Personal Shopper
監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:クリステン・スチュワート、ラース・アイディンガー、シグリッド・ブアジズ
2016年/英語・フランス語/105分/DCP
 
9月30日(土)〜10月6日(金)
 
早稲田松竹クラシックス vol.130 クロード・ルルーシュ監督特集
※二本立て
※連日、最終回の『男と女』本編上映前にルルーシュ監督の幻の短編映画『ランデヴー』の上映あり。(上映時間:約9分)
 
『男と女』製作50周年記念 デジタル・リマスター版 Un homme et une femme
監督:クロード・ルルーシュ
出演:アヌーク・エーメ、ジャン=ルイ・トランティニャン、ピエール・バルー
1966年/104分/DCP
 
『愛と哀しみのボレロ』 Les uns et les autres
監督:クロード・ルルーシュ
出演:ジョルジュ・ドン、ダニエル・オルブリフスキ、ロベール・オッセン
1981年/フランス語・英語・ドイツ語・ロシア語/185分/DCP
 




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