フラン•パルレ Franc-Parler
La francophonie au Japon

Rédaction du journal:
Rédacteur en chef: Éric Priou
Rédaction: Karen, Shigehiro Kobayashi, Utako Kurihara, Rika S., Hikaru Taga

La francophonie au Japon
Franc-Parlerフランス語圏情報ウェブマガジン フラン・パルレ
〒169−0075新宿区高田馬場1−31−8−428
1-31-8-428 Takadanobaba, Shinjuku-ku, 169-0075 Tokyo

Tel/Fax: 03-5272-3467
E-mail:contact@franc-parler.jp
http://franc-parler.jp

東京で上映されるフランス語圏映画 2016年12月発信
投稿日 2016年11月30日
最後に更新されたのは 2017年2月22日
logo imprimer
Enregistrer au format PDF

Iwanami Hall 03-3262-5252
https:www.iwanami-hall.com

12月17日(土)より

<span class="caps">JPEG</span> - 92.3 kb
© Pastorale Productions- Studio 99

『皆さま、ごきげんよう』Chant d’hiver

始まりは、パリの革命直後の時代。貴族(リュファス)が、ギロチンにかけられる。次に描かれるのは、戦車に乗った兵士たち。民家から金品を奪い、主人のいないテーブルで料理をむさぼる。そして血だらけの手を洗って、洗礼を受ける・・・・・・字面で表すとまるでバイオレンス映画だ。しかし、これらの心が重くなるシーンを、イオセリアーニ監督は、映像の魔術で、軽いタッチのコメディに変えていく。そして、舞台は現代のパリへ。武器商人という、裏の顔を持つアパートの管理人(リュファス)と、骸骨集めが大好きな人類学者(アミラン・アミラナシュヴィリ)は、不思議な縁で結ばれている。この2人の悪友をメインに、滑稽で愛すべき群像劇が描かれる。イオセリアーニ・ワールドには、世の中でまかりとおっている弱者への痛い仕打ちは存在しない。移民も、ホームレスも、この映画の中では、追いやられることなく、自分たちの役割や居場所をちゃんと持つ。ごっつい顔したごろつきのおじさん(トニー・ガトリフ)も、こつこつと材料を集め、小さな家を建てる男(マチュー・アマルリック)も、「えらい人」と呼ばれる人々と同じように人格を持ち、堂々と生きている。 原題「Chant d’hiver」は、「冬の歌」という意味。イオセリアーニ監督の出身、グルジア(ジョージア)の古い歌のタイトルだ。♪冬が来た。空は曇り、花はしおれる。それでも歌を歌ったっていいじゃないか♪

「私が観客と共に作り上げたいのは、称賛ではなく、共に抱ける友情なんだ」とイオセリアーニ監督は語る。映画館を出て「楽しかったなあ、もうひとりきりじゃない、お祝いに一杯やるとしよう!」そんな気持ちになってもらいたいと。「まるで牢獄のように見える壁にも、美しい異国の植物や綺麗な女の子で一杯の、まるで地上の楽園みたいな不思議な庭に通じる扉が開いている」「幸福は、それに目を向ける時間がなければ、行き違ってしまう」。
そんなイオセリアーニ監督の哲学を、この映画から存分に感じ取ろう。(Mika Tanaka)

監督:オタール・イオセリアー二
出演:オタール・イオセリアー二、リュファス、アミラン•アミラナシュヴィリ、ピエール•エテックス、マチュー•アマルリック、トニー•ガトリフ
2015年/フランス•ジョージア/121分

www.bitters.co.jp/gokigennyou/

Théâtre Image Forum 03-5766-0114
www.imageforum.co.jp

12月23日(金•祝)より

<span class="caps">JPEG</span> - 68.5 kb
©MOVEMOVIE - FRANCE 2 CINÉMA - MELY PRODUCTIONS

『Tomorrow パーマネントライフを探して』Demain
“Je vais bien, ne t’en fais pas”(邦題『心配しないで』)または『マイ・ファミリー 遠い絆』で、成長していく少女を体当たりで演じたメラニー・ロラン。あれから10年ほどの歳月が流れた。彼女は、新人のフランス女優から、ハリウッドへと羽ばたき、今では映画監督も手がけるほどになった。そんな彼女が、このドキュメンタリー映画で、「子を持つ母」として、未来を案じ、今、自分たちにできることが何かを模索する。
「私たちが今のライフスタイルを続ければ、人類は絶滅する恐れがある。それも決して遠くない未来に」
2012年、21人の科学者たちが『ネイチャー』に発表したこの警告が、映画製作のきっかけとなる。自分たちの未来を守るために、何ができるのかー メラニー・ロランは何者を演じることなく、等身大の姿で国内外を旅し、さまざまな社会活動を行う人々と出会う。
自給自足を始めたデトロイト(米国)、トッドモーデン(英国)。自然と共存する農法が決して非効率ではない、むしろ効率的であることを証明したル・ベック・エルアンの農場(フランス)。島内の再生可能エネルギーが35%というレユニオン島。ゴミ・ゼロの都市として知られるサンフランシスコ(米国)。「教師は絶対ではない」と自戒し、理想的な教育を追求するフィンランド・・・この映画には、人の良心を信じ、地球を愛し、自分たちの力で未来を創っていこうとする人たちが出演する。インタヴューを受ける活動家たちは、決して、活動していない人を責めることはない。誰でも、何かができることを教えてくれる。優しく、明るい目で。
インドのヴァンダナ・シヴァ女史のまなざしが忘れられない。
彼女はこう問いかける。「逆らう」ことがよい未来をつくるの?と。私たちはすべきことは2つ。地球からの贈り物(自然や資源)を大切にすること。そして、個人を尊重することだ。私たちひとりひとりは、個人として独立している。完全に自由なのだという言葉に、心が救われる。 (Mika Tanaka)

監督:シリル・ディオン、メラニー•ロラン
出演:シリル・ディオン、メラニー•ロラン、ロブ・ホプキンス、ヴァンダナ•シヴァ、ヤン•ゲール
2015年/英語•仏語/120分

www.cetera.co.jp/tomorrow

Shinjuku Cinéma Qualité 03-3352-5645
http://qualite.musashino-k.jp/

12月10日(土)より
『ヒッチコック/トリュフォー』Hitchcock/Truffaut
監督:ケント・ジョーンズ
出演:アルフレッド•ヒッチコック、フランソワーズ•トリュフォー、マーティン•スコセッシ、デビット•フィンチャー、ウェス•アンダーソン、黒沢清
2015年/アメリカ•フランス/英語•フランス語•日本語/80分

http://hitchcocktruffaut-movie.com/

Shibuya Uplink 03-6821-6821
www.uplink.co.jp/
Shinjuku Cinéma Qualité 03-3352-5645
(モーニング&レイト)http://qualite.musashino-k.jp
上映中

<span class="caps">JPEG</span> - 68.2 kb
© LES FILMS DU WORSONOODLES PRODUCTIONVOLCANO FILMSEVO FILMS A.I.E.SCOPE PICTURESLEFT FIELD VENTURES / DEPOT LEGAL 2015

『エヴォリューション』Évolution
とある小さな島。
ここに住んでいるのは少年と女性だけ。
映画は、10歳のニコラ(マックス・ブラバン)が海に潜り、「何か」をみつけるシーンから始まる。奇妙な映像、奇妙な展開。でも、当初想像していたようなグロテスクさとはかなり違う。そして、はっと気づく。その光景は、私たちがこどもの頃に既に体験していたかもしれないものだった、と。ルシール・アザリヴィック監督の長編デビュー作『エコール』に心奪われた人なら、きっとわかるはずの美しさ。幼児でもなく、大人でもない。思春期の少年少女たちの、不安と好奇心のはざまで揺れ動く感性が、かつての少年少女だった私たち大人の心に飛び込んでくる。
「大人に従わなければならないけど、強い感情を持っている。そんな子どもたちの感情を表現したかった」と語ったアザリロヴィック監督。
フランス語と日本語。そんな言語の違いは決して壁にはならないことを、彼女の繊細な映像が教えてくれる。 (Mika Tanaka)

監督:ルシール・アザリロヴィック
出演:マックス•ブラバン、ロクサーヌ•デュラン、ジュリー=マリー•パルマンティエ
2015年/フランス•スペイン•ベルギー/81分

※新宿シネマカリテにて、ルシール•アザリロヴィック監督未公開短編『ネクター』をレイトの回のみ併映。
『ネクター』Nectar
監督:ルシール・アザリロヴィック
出演:オルガ・リャザーノワ、ブリジット・ロシエロ、カンタン・ブリュシュー
2014年/18分

http://www.uplink.co.jp/evolution/

Bunkamura Le Cinéma 03-3477-9264
www.bunkamura.co.jp
上映中

<span class="caps">JPEG</span> - 92.4 kb
© ALTER FILMS - TF1 FILM PRODUCTIONSSND

『ブルゴーニュで会いましょう』Premiers crus
舞台はブルゴーニュ地方。
頑固一徹、昔気質のワイン醸造家のフランソワ・マレシャル(ジェラール・ランバン)。父に複雑な感情を抱きながらも、父の後を継いでワイン造りに励むが、代々続いたワイナリーは経営不振、買収寸前の危機に立たされている。息子は、自分とは違う道を歩んでパリに暮らし、娘は結婚、ワイナリーは娘婿が継いでいるが、とても手が足りない。妻とは数年前に別れ、孤独な日々を送っていた。そこへ、ワイン評論家として成功した息子のシャルリ(ジェリル・レスペ—ル)が帰ってくる。失われそうなワイナリーを再建するというのだ。ブドウの生産も、ワインの醸造も、シャルリに経験はほとんどない。唯一の支えが、祖父(フランソワの父)が指南してくれたわずかな言葉だ。ワイン造りに失敗すれば、評論家としての自分のキャリアも、思い出がつまった自分たちの畑や家を手放さなければならないという窮地で、シャルリは、バラバラになりかけている家族の絆と、忘れ去られつつある伝統を取り戻そうとする。ある日、ブドウ畑でシャルリがこんなひとことをもらす。「ガンジーの言葉を知ってる?……最初は無視され、次に笑われ、最期には真似されるんだ」
ワインを造る人々は、畑が求めるものを懸命に与え続け、それでも、ときとして天候に努力を奪われる。それでも、裏切られたとは思わず、大地と天の恵みを信じ続ける。ワイン醸造家だけでなく、土に作物を植える人たちなら誰もが知っている神聖な営みを、この映画は私たちに教えてくれる。黄金色のブルゴーニュを、聖地のように描いたジェローム・ル・メール監督。これが、ブルゴーニュでなく、ボルドーだったら、きっとまったく違う物語が生まれたのだろうと思う。ワインに興味がない人にも、ぜひ見てほしい1本 (Mika Tanaka)

監督:ジェローム•ル•メール
脚本:レミ・ブザンソン、バネッサ・ポルタル
出演:ジェラール•ランヴァン、ジャリル•レスペール、アリス・タグリオーニ、ローラ・スメット、ラニック・ゴートリー
2015年/フランス/97分
http://bourgogne-movie.com/

12月23日(金•祝)より

<span class="caps">JPEG</span> - 85.7 kb
©FALABRACKS,OPERA NATIONAL DE PARIS,UPSIDE DISTRIBUTION,BLUEMIND,2016

『ミルピエ〜パリ•オペラ座に挑んだ男〜』Relève: histoire d’une création
バレエの殿堂として君臨する、パリのオペラ座。この、オペラ座の新しい芸術監督として抜擢されたのは、映画『ブラック・スワン』の振り付けを手がけたバンジャマン・ミルピエだった。バレエ界の異端児と呼ばれ、史上最年少の芸術監督に抜擢されたミルピエが、オペラ座での新作『クリア、ラウド、ブライト、フォワード』を完成させるまでの40日間を追ったドキュメンタリーがこの作品だ。「僕らはもっと上を目指せるはずだ」「国籍も肌の色も違うダンサーを起用したい。差別はバカげてる」白人至上主義の傾向が強いバレエ界に、ミルピエは真っ向から立ち向かう。「社会の手本になれないバレエは意味がない」という彼の言葉に、オペラ座の、パリの未来が垣間見える。若いエネルギーが結集するオペラ座のバックステージでは、iPhoneを活用できないと、ぼやく声も。歴史と伝統があるということは、設備が最新技術に対応しづらいというデメリットもある。そんなときの、オペラ座総裁、ステファン・リスネ氏の言葉にパリの誇りを感じる。「大型客船は動かすのは楽じゃないが、必ず動くから安心してくれ」
「寛容の精神を忘れたくない」と自戒し、ダンサーひとりひとりの個性を大切にするミルピエの生き方が、「芸術とは何か」という問いに対する答えそのものだと思う。 (Mika Tanaka)

監督:ティエリー・デメジエール、アルバン•トゥルレー
出演:バンジャマン・ミルピエ
出演ダンサー:レオノール•ボラック、ユーゴ・マルシャン、ジェルマン•ルーヴェ、アクセル•イーボ、エリオノール•ゲリノー
2015年/114分

www.transformer.co.jp/m/millepied

Ciné Switch Ginza 03-3561-0707
www.cineswitch.com/
12月9日(金)まで

<span class="caps">JPEG</span> - 137.6 kb
© 2015 FIDÉLITÉ FILMS - WILD BUNCH - FRANCE 2 CINÉMA - FANTAISIE FILMS

『92歳のパリジェンヌ』La dernière leçon
老いを感じ、自分で自分の死を選ぶこと。
それは自分自身への誇りか、それとも命への冒涜か。
「2カ月後の10月17日に私は逝きます」92歳の誕生日に集まった家族たちに、突然、宣言をするマドレーヌ(マルト・ヴィラロンガ)は、この難題に真っ正面から向き合って、決断を下す。当初は、驚きと戸惑いを隠せない息子のピエール(アントワーヌ・デュレリ)と、娘のディアーヌ(サンドリーヌ・ボネール)だったが、2人の受け入れ方は、徐々に違う方向へ向かっていく。
助産師として、社会活動家として胸を張って生きてきたマドレーヌ。こどもや孫にも恵まれ、穏やかで幸せな老後を過ごせるはずの彼女が、なぜこの決断に至ったのか? 生とは何か?死とは何か? 家族とは? 親子とは? 深刻な問いかけが、女性映画監督、パスカル・プザドゥーの手によって軽やかに描かれる。「病院のベッドで死ぬなんてごめんだわ」と、きっぱり言い切るマドレーヌは、間違いなくパリジェンヌ! 
プザドゥー監督はこう語る。「マドレーヌとディアーヌは食べて、飲んで、笑いあう。映画が死に近づけば近づくほど、光の方へ向かうようにしたかった」と。
この映画で、少しでも多くの人が、あたたかい光に包まれますよう。(Mika Tanaka)

監督:パスカル•プザドゥー
出演:サンドリーヌ•ボネール、マルト•ヴィラロンガ、アントワーヌ•デュレリ、ジル•コーエン
2015年/106分

http://gaga.ne.jp/92parisienne

Uplink 03-6825-5503
www.uplink.co.jp

12月3日(土)〜16日(金)

<span class="caps">JPEG</span> - 61.5 kb
© FILM-IN-EVOLUTION - LES PRODUCTIONS BALTHAZAR - FRAKAS PRODUCTIONSLFDLPA Japan Film Partners - ARTE France Cinéma

『ダゲレオタイプの女』 La femme de la plaque argentique
「ダゲレオタイプ」。それは、フランスで生まれた世界最古の写真撮影法。ネガではなく、直接銀板に焼き付けるため、写真は世界に1点しか存在しない。撮影そのものに時間がかかるため、モデルは、長時間、身体を拘束される。写真家の父・ステファン(オリヴィエ・グルメ)のもとで被写体となる娘・マリー(コンスタンス・ルソー)は、1,2時間にも渡り、同じ姿勢を強いられた。撮影が終わると顔は青ざめ、倒れ込むほどの状態だ。しかし、娘の犠牲の上に成り立つダゲレオタイプの写真は、芸術と呼ぶに値する輝きを放っていた。
あるとき、ステファンの新しい弟子として、一人の青年が古びた屋敷にやってくる。ジャン(タハール・ラヒム)だ。未熟で誠実な青年は、ステファンの神業に魅了され、また、献身と自立のはざまで揺れる娘・マリーに魅了される。やがて、ジャンの人生の歯車が、少しずつ狂い始める・・・・・・監督は、『岸辺の旅』で、第65回カンヌ国際映画祭(2015年)の「ある視点部門監督賞」に輝いた、黒沢清。本作が、初の海外進出作品となる。愛とは?芸術とは?永遠とは?芥川龍之介の『地獄変』が、まるで21世紀のフランスでよみがえったかのような世界。想像と現実の境がわからなくなるような、全編を通してミステリアスな空気が漂う中、マチュー・アマルリック演じるヴァンサンが登場するシーンと、モデルとなる老婦人が出演するシーンだけは、明るいトーンに変わり、ほっとした気分になれる。(Mika Tanaka)

監督:黒沢清
出演:タハール•ラヒム、コンスタンス•ルソー、オリヴィエ•グルメ、マチュー•アマルリック、マリック・ジディ
2016年/フランス•ベルギー•日本/131分/PG12

www.bitters.co.jp/dagereo

Shimotakaido Cinéma 03-3328-1008
www.shimotakaidocinema.com

12月2日(金)11:50 まで

奇跡の教室〜受け継ぐ者たちへ〜
奇跡の教室〜受け継ぐ者たちへ〜
© )2014 LOMA NASHA FILMS - VENDREDI FILM - TF1 DROITS AUDIOVISUELS - UGC IMAGES -FRANCE 2 CINÉMA - ORANGE STUDIO

『奇跡の教室〜受け継ぐ者たちへ〜』 Les Héritiers
パリ郊外にある、レオン・ブルム高校。
ここには、出身・宗教などが違う、さまざまな生徒たちが集まっている。
この学校で、「落ちこぼれ」と呼ばれている、荒れたクラスに担任としてやってきたのが、厳格な歴史教師・アンヌ・ゲゲン先生(アリアンヌ・アスカリッド)だ。情熱的なアンヌ先生は、クラスの生徒たちに「全国歴史コンクール」への参加をすすめるが、ほとんどの生徒が興味を示さない。アンヌ先生が提示した「ナチス」というテーマは、多くの生徒にとって難しく、身近ではない世界の話だったのだ。ある日、アンヌ先生は、アウシュヴィッツ強制収容所の生存者であるレオン・ジゲル氏を授業に招く。生き証人の言葉を受け止めた生徒たちは、ナチスの問題を自分たちの歴史の一部として考え、コンクールに真剣に取り組み始める。
レオン・ブルム高校は実在の学校。フランス映画祭2016で来日したマリー=カスティーユ・マンシオン=シャール監督は、トークショーでこう語る。
「今では、(安全のため)扉や門を閉める学校が多い中、レオン・ブルム高校は40近くもの扉、すべてを開放しています」と。時代を逆行するかのように聞こえる、この寛大さに、フランスの誇りと勇気を感じる。
この映画の誕生は、本作にも出演しているアハメッド・ドゥラメ(当時18歳)が監督に送ったメールから始まる。アハメッド自身が、このクラスの卒業生で、自分自身の体験を監督に語ったことがきっかけだった。そして、映画の中盤で登場する、レオン・ジゲル氏は実名、収容所の体験談も脚色を加えない事実だ。プロの俳優と未経験者が入り交じった教室で、ジゲル氏の「真実」が、彼らの演技に与えた影響はどれだけ大きかったことだろう。
アンヌ先生を演じたアリアンヌ・アスカリッドにも拍手を。
「あなたたちを信じているのは、私だけ?」
この台詞が忘れられない。(Mika Tanaka)

監督:マリー=カスティーユ・マンシオン=シャール
出演:アリアンヌ・アスカリッド、アハメッド・ドゥラメ、ノエミ・メルラ、ジュヌヴィエーヴ・ムニシュ
2014年/105分

http://kisekinokyoshitsu.jp

12月3日(土)〜9日(金)19:05
『グッバイ、サマー』Microbe et Gasoil
監督:ミシェル•ゴンドリー
出演:アンジュ•ダルジャン、テオフィル•パケ、オドレイ•トトゥ、
2015年/104分/PG12

12月10日(土)〜16日(金)14:25

<span class="caps">JPEG</span> - 55.3 kb
© 2015 – GLORIA FILMSPICTANOVO

『めぐりあう日』
産みの親を知らずに育ったエリザ。彼女は、養父母に引き取られ、パリで生活をしていた。理学療法士という仕事と、母という役割を担う中、自分の出生を知りたいという思いに突き動かされ、実母を探し始める。夫と離婚し、自分が生まれた場所である港町・ダンケルクへと転居すると、エリザの中で止まっていた時計が刻々と動き出す。エリザのつとめる診療所を訪れたアネットは、偶然にも、息子・ノエが通う学校の清掃員だった。「長いまつ毛ときれいな目をしたかわいい息子さんね」とノエを語るアネット。しかし、エリザとは容貌が違うことで「あなたの実の子なの?」とつい聞いてしまい、それがエリザを深く傷つける。「養子は私の方よ」と切り返すエリザに、アネットは心乱れ……監督は、『冬の小鳥』のウニー・ルコント。韓国で生まれ、フランスの養父母のもとで育った自身の体験が、この映画のモチーフとなった。
「母」として生きるうちに、自分自身について知りたくなり、自分の母と会話したくなる、そんな心の動きに、きっと多くの子育中の母親たちが共感できるのではないだろうか。映画館になかなか足を運べない、そんな母親たちにこそ、ぜひ観てほしいと思う。
主演のセリーヌ・サレットの憂いをたたえた目が印象的。(Mika Tanaka)

監督: ウニー・ルコント
出演: セリーヌ・サレット アンヌ・ブノワ ルイ=ド・ドゥ・ランクザン
フランソワーズ・ルブラン エリエス・アギス ほか
2015年/フランス/104分

www.crest-inter.co.jp/meguriauhi

Yebisu Garden Cinéma 0570-783-715
上映中
『男と女』製作50周年記念 デジタル•リマスター版Un homme et une femme
監督:クロード•ルルーシュ
音楽:フランシス•レイ
出演:アヌーク•エーメ、ジャン=ルイ•トランティニャン、ピエール•バルー
1966年/104分
 
 




チップお問い合わせ チップ管理ページ チップ

RSS

1998-2017 © フラン•パルレ Franc-Parler - All right reserved/Tous droits réservés
SPIP で制作されたサイト
使用したテンプレートは ESCAL-V3
バージョン: 3.87.22