フラン•パルレ Franc-Parler
La francophonie au Japon

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セヴリーヌ・ブーリエ、オーガニックワイン醸造所「シャトー・ド・ルー」オーナー
投稿日 2010年4月1日
最後に更新されたのは 2016年8月22日
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セヴリーヌ・ブーリエ:シャトー・ド・ルー/女性が手がけたオーガニックワイン
 
シャトー・ド・ルーは、ピレネー山脈の麓にあるオーガニックワインの醸造所である。一組の夫婦と、常勤の2人の従業員、ブドウの収穫時期だけ定期的に入る季節労働者たちで切り盛りされている。夫の、フィリップ・ブーリエ氏は主にブドウの木の世話をしている。妻のセヴリーヌさんは、販売の他に、ワイン醸造、アッサンブラージュ(ブレンド)、そして醸造に関する全ての仕事を担っている。彼女が日本まで進出したサクセスストーリーを語ってくれる。
 
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フラン・パルレ:いつからオーガニックワインの生産に関わっていらっしゃるのですか?また何故それを選ばれたのですか?
セヴリーヌ・ブーリエ:この醸造所を買ったのは11年前です。そして私達はここを即座にオーガニック農法に変えたのです。そういうわけで、すでに11年になります。信念を持って変えました。なぜなら私達は環境問題を気にかける質だし、夫は10年間、ブラジルで、このタイプの農業で働いて来たからです。私達はここのピレネー・オリアンタル県の環境に関して、ここの気候でオーガニック農法のブドウ畑を作ることは全く可能であり、実現出来ると確信していました。当時私達はこの賭けに出たわけですが、今でも問題なく機能していると言う事が出来ます。
 
フラン・パルレ:具体的に、お仕事の面では、どんなことをなさっているのですか?
セヴリーヌ・ブーリエ:それは、仕事面では、一般農法のブドウ栽培者もそうでない者も、みんながすることをしています。日常的な剪定、耕作作業など、私達のおじいさんやおばあさん達がかつてやっていたことです。化学除草剤が出る前は、馬や牛を使って耕していました。私達のところは、トラクターがその役目を引き継いでいます。そして私達はブドウの木と木の間に雑草が残らないように作業して行きます。ブドウの生長の邪魔をする大量の植物に立ち向かわねばならないからです。ブドウの木の間には特に雑草が生えて欲しくないのです。とにかく出来るだけ少なくしたいのです。さもないと本当にブドウの木を生存競争にさらすことになり、水分が足りなくなるからです。その後は、硫黄と銅をベースにした、ボルドー液、ナント液(ブドウ栽培用殺菌剤)の処理のみになります。なぜなら単に、硫黄鉱石から抽出した硫黄、銅の鉱石から抽出した銅より自然なものは今のところ一つも見つかっていないからです。というわけで、これらが私達の持つただ二つの手段なのです。それから、もちろん私達の手も、当然、株の根元をきれいにしたり、木のメンテナンス作業、肥料散布、枝を持ち上げる作業等をする道具となります。
 
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フラン・パルレ:ブドウの収穫も手作業なのですか…近代的な素晴らしい機械があるのに、何故でしょうか?
セヴリーヌ・ブーリエ:まさにそうなのです。45ヘクタールのブドウ畑の収穫は手作業のみなのです。素晴らしい近代的な機械は、他には良く機能しますが、私達の作業には全く適応しません。それには2つ理由があります。まずこのブドウ畑はとても古く、基本的にあらゆる作業が可能なように作られましたが、機械には対応していません。ゴブレ型栽培をしている畑がありますが、株や根元は脆く、今では樹齢も高いため、機械を通すことが出来ないのです。何故なら全部を壊してしまうからです。それから、必要な時にブドウを選り分けることが出来るように手作業で収穫したいと思っているからです。人間の手は機械が気づく事の出来ないことを気づくことが出来ます。私達にとってこれは何よりも大切なことです。
 
フラン・パルレ:あなた方が使っていらっしゃる品種は何ですか?
セヴリーヌ・ブーリエ:本当に地場の品種です:グルナッシュノワール、グルナッシュブラン、ムルヴェードル、シラー、これらは地中海気候に適したこの地方生まれの品種です。これが基本です、この4年というもの、私達は酷い水不足に悩まされていただけに。私達には本当に乾燥に強い、地中海気候に慣れている品種が必要なのです。だから、例えば私達の所にピノノワールを植えたりすることは絶対に禁じられていることなのです。農業的には非常識だし、それをすることは、全く実現性のないことでしょう。
 
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フラン・パルレ:ゴー・ミヨー(フランスのレストランガイド)があなた方にご褒美をくれましたね、あなた方をワインガイドに載せたことで…
セヴリーヌ・ブーリエ:そうです、私達はワインガイド2010年の新鋭、ラングドック=ルスィヨン地方の最優秀ブドウ栽培者として紹介されたのです。毎年、主要なブドウ栽培の地方毎に、栽培者に賞が贈られるのです。ブドウ栽培の地方は12箇所以上あり、私達はラングドック=ルスィヨン地方を代表しているのです。確かにそれは私達にとって本当にとても素敵なご褒美です。私達が11年前からやってきた仕事の全てがこのようなすばらしい形で報われました。
 
フラン・パルレ:彼らはあなた方のどのワインの、どんな長所を評価したのでしょうか?
セヴリーヌ・ブーリエ:生産品全体の一貫性が認められたのです。私達の所で造っている複数の品質のワイン、白、ロゼ、赤それから100%シラーのワインでInfiniment(アンフィニマン:『無限』)という名前のワイン、すべてにわたってです。彼らは一つの製品だけを評価するのではありません、彼らは生産品全体を、とにかく生産されているほとんどの製品の一貫性を審査しているのです。そしてそれが私達の場合であったのです。
 
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フラン・パルレ:この様々なワインの種類によって反映されている風味はどんなものがありますか? また日本の食卓においては何と合いますか?
セヴリーヌ・ブーリエ:2年前に日本でお目にかかったお客様と多くの日本の友人のことを考えてみた時に、そしてもうすぐその方々とまたお会いするのですが、私が思うには、私達の所のワインで、彼らを虜にしたのは、私がこだわっている繊細さとエレガントさです。それは本当にブドウをどう作るかで、新鮮さと繊細さを上手く取り合わせることです。私はドライな、バランスの悪い、あまりにも衝撃の強いワインは好きではありません。おそらくこれは私の女性としての長所と結びついていて、だから私が惹かれると思うワインに到達したい、特に到達を試みたいと思うのでしょう。私にとって、生産品全体の中心となるテーマは、私達のワインそれぞれに見受けられるものですが、繊細なタンニン、新鮮さ、豊富な果実味、なのです。それらは私が本当に自分の作ったワインそれぞれに実際適用しようとしていることです。果実のもつ特長を出来るだけ出そうとしているのです。ワインは、何はともあれ、それを飲む人を楽しませるのが目的であるべきだと思います。そしていかなる時も、飲む人にショックを与えたり、強烈すぎる構成で不快にさせてはいけないのです。私達はとても暑い気候に暮らし、こくのあるワインを生産していますが、時折、こくがあり過ぎる時があるのかもしれません。だから新鮮さを保つ必要があるのです。抽出しすぎないということも分かっていなければなりません。さもなければ、消費者が手を出すには難しいワインになってしまうからです。だから、これが言うなれば、私のワインの品質を決めるものなのです。実際、女性のワインと言ってもいいでしょう。それがお客様を虜にするのです。
 
フラン・パルレ:フランスではワインの消費量は減っています。オーガニックワインにおいてはいかがですか?
セヴリーヌ・ブーリエ:結局のところ、現在では実際にワインの消費量は減っていますが、人々は良いものを飲みたいと思っています。だから、消費するワインの品質が評価を得たのです。それは同じく基本だと私は思っています。フランスの地方のあらゆるブドウ畑では、品質の飛躍的向上がみられ、今日、オーガニックワインは受け入れられ、尊重されています。私達が始めた頃はそうではありませんでした。私達のワインについて聞く耳を持って頂くのはとても難しく、人々は味見しようとしませんでした。彼らは私達がやっていることについて理解が出来なかったのでした。私達は宇宙人でした。通常の域を完全に逸脱してこのようなものを作っているのですから。その後、私は今日では沢山の、沢山の事柄について認識されてきたのが分かって嬉しく思います。私達の地元の人々の多くはオーガニックに傾倒しています。なぜなら彼らは不幸な事に病気になったので、今では自分の食べ物や飲み物で、日常的にあらゆるものを摂取していることに気づいたのです。幸いなことに、今日では、私達は、復活の兆し、新しい消費形態、新しい消費者の存在を感じ始めています。そして私は、まあ良かった、と言いたくなります。私達は裏切られていないことを嬉しく思います。この分野で私たちが少し時代を先取りしていたことはラッキーでした。
 
2010年4月
インタヴュー:エリック・プリュウ
翻訳:粟野みゆき



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