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2013年12月フラン•パルレ文庫
投稿日 2013年12月12日
最後に更新されたのは 2014年6月23日

S Kobayashi によって
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ジャンガダ<span class="caps">JPEG</span> - 67.9 kb
ジュール・ヴェルヌ著

安東次男訳
La Jangada de Jules Verne
文遊社
価格:2800円+税
ISBN978-4-89257-087-2

科学冒険小説の大家、ジュール・ヴェルヌによる冒険物。
アマゾンの農場主、ホアン・グラールは、何かの理由によって長年、自分の農場から外へは出ようとしなかった。しかし、娘の結婚の為、決心をして大筏(ジャンガダ)に乗って、アマゾン川を下る壮大な旅に出発することになる。
この作品において、ヴェルヌが描くアマゾンの描写は圧巻である。ヴェルヌの描く空想のアマゾンは、迫力と詩情に満ちた強烈なイメージで、読む者を圧倒する。そして、このアマゾン下りに、グラール家の主人公ホアンの名誉回復という、もう一つの筋が付いてまわっている。緑の地獄と言われるアマゾンの濃密な気分と、主人公の心のうちの地獄があいまって、本書には一つの緊張感がつらぬいている。
読者は、主人公とともに、ジャングルの中を進むジャンガダが出会う様々な事件を追体験することによって、純粋な読書の楽しみを味わうことができるだろう。

ボルジア家風雲録(上・下)<span class="caps">JPEG</span> - 79.4 kb
アレクサンドル・デュマ著

吉田良子訳
Les Borgia (Crimes célèbres) Vol.1, vol.2 d’Alexandre Dumas
イースト・プレス
価格:各1000円+税
上:ISBN978-4-7816-1040-5
下:ISBN978-4-7816-1041-2

文豪アレクサンドル・デュマが、中世イタリアで栄えたボルジア家を題材として書いた小説。十五世紀末に教皇に即位したアレッサンドロ六世とその息子チェーザレ・ボルジアの生涯が、当時のイタリアおよび周辺国家の情勢を背景に描かれている。
ボルジア家と言えば、権謀術策を駆使し十五、十六世紀のイタリアで権勢をふるった家系として、日本でも有名である(マキャベリは『君主論』において、チェーザレの政治的力量を讃えている)。しかし、本書でデュマは、ボルジア家を過度にセンセーショナルに描くことはしていない。物語は史実に沿って進行し、歴史的記述も詳しく描かれた、きわめて正統的な歴史小説となっている。
本書の魅力は、第一に、読者を惹きつける著者の筆力にある。デュマの手によって、登場人物が生き生きとよみがえり、情景が鮮やかに描き出される。その描写は、希有な才能に恵まれながら運命に翻弄された人物への、デュマの深い敬意と愛情に満ちている。
乱世ルネッサンスに生きた個性豊かな人物を、ダイナミックに描ききった絢爛たる歴史絵巻となっている。


人生の塩 豊かに味わい深く生きるために

<span class="caps">JPEG</span> - 44.4 kb

フランソワーズ・エリチエ著

井上たか子・石田久仁子訳
Le sel de la vie de Françoise Héritier
明石書店
価格:1600円+税
ISBN978-4-7503-3920-7

この本の著者フランソワーズ・エリチエは、クロード・レヴィ=ストロースの後継者としてコレージュ・ド・フランス教授を務めた人類学者である。彼女は、長年にわたるブルキナファソでの現地調査に基づき、親族関係や近親相姦の禁止に関する理論で新境地を開いた。また、それだけではなく、学識経験者としてエイズや生殖補助医療などの社会問題に対して積極的に発言もする、フランスを代表する知性の一人である。
本書は、そんなエリチエが人生について語ったエッセイである。学術的な内容ではなく、一種の散文詩のような文体でいかに人生を豊かにするかが綴られている。
本書の中では、五感で感じること、共感することの幸福感が示される。エリチエは言う。「生きているというそれだけのことの中にある何か軽やかなもの、優美なもの。私が表現したかったのはまさにそれだった。私たち誰もの人生に加味されているこの些細なもの、『人生の塩』である。」
本書において、エリチエは日常の中で出会う様々な出来事や瞬間を列挙していく。それらは、一見、何でもないものに思えるかもしれない。しかし、それらは全て、彼女の経験の中で深い感動を呼び起こすものなのである。それらを追っていくうちに、いつしか読者の心のうちにも自らの生活の中で出会った様々なものが蘇ってくる。読者は、それら日常の些細なものとの出会いこそが本当の喜びであると教えられるのである。
現代社会に生きる人々が無意識のうちに求めているもの、経済効率が優先される社会で忘れられ、疎かにされがちな小さな出来事一つ一つの大切さが本書のテーマだ。日常の些細なとるに足りない出来事や思い出に共感のまなざしを注ぐとき、それは私たちの人生を支える大きな力となる。人が人らしく生きるために必要なもの、真の意味で人生を豊かにしてくれるものにそっと気づかせてくれる一冊である。


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