フラン•パルレ Franc-Parler
La francophonie au Japon

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リリキューブ、ミュージックグループ
投稿日 1999年8月1日
最後に更新されたのは 2017年8月18日
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フェスティバル・ハル99とリリキューブ
 
リリキューブの三人は1992年9月の結成以来、互いの補完性を最大限に活かしてきた。カトリ−ヌとブノワ(ピアノ、ギターとアレンジ)が歌い、作曲し、作詞する一方で、ベースのフィリップがグループのマネージメントを務める。彼らはさまざまなジャンルや時代を組み合わせ、再解釈し、多面体のカラフルな側面を日々新たにしている。
 
フラン・パルレ:リリキューブという名前の由来は何ですか。
ブノワ:80年代に流行していたおもちゃのルービック・キューブをもじったものです。その原理は、いろいろな色をミックスして、それからそれぞれの色を混じりけのない色面に作り直してゆくことにありますが、音楽でも似たようなことをするでしょう。ミックスしますから。ぼくたちもまずミックスして、それから作り直したんです。でもルービック・キューブとちがって単色の面を作り出すのではなく、混ざったままです。カラフルな色調を保つほうがいいと思ったんです。それが僕たちの特徴と言えるかもしれません。
 
フラン・パルレ:グループはどのように作ったのですか。
フィリップ:実はもともと知り合いだったんです。ブノワと僕は高校で一緒だったし、カトリ−ヌとブノワはその後ジャズのフェスティバルで出会いました。知り合って、一緒に音楽をやるようになってからずいぶん長くなります。まず僕たち二人で、次に彼ら二人で、そして6年前に3人でやるようになりました。大まかに言うと、手を組んで、自分たちの歌を作って、自分たちの羽で飛ぼう、ということに決めたんです。
 
フラン・パルレ:デビューは大変でしたか。それとも簡単でしたか。
カトリ−ヌ:実際はその前が大変でした。それぞれ別のことをしていましたから。彼らはロック・ポップのグループをいろいろ作っていました。だからまずバタクランのコンサートから始めたんです。ブノワはレゲーをやっていました。レゲーのグループに入ってゼニットでも演奏しました。私の方はジャズをやっていました。でも他人の歌を歌っているうちは成功しませんでした。それがリリキューブを作ってみると、不思議なことにすいすい上手く行くんです。だいたい一年間で形が出来ました。
 
ブノワ:(他のことは)何もかも止めることにしました。学業も止めてアルバイトをすることにしました。学校の食堂で子供たちの面倒を見るんです。これは短時間ですみますから一日中練習したり創作したりできます。だから曲作りに時間をかける普通のグループの倍のスピードで作ることができました。一年後には30曲もできていました。
 
カトリ−ヌ:最初は大変さを全然意識していなかったのだと思います。今年はレコード会社と契約できるんだ、今年はみんなに私たちの歌を聞いてもらえるんだ、と思っていました。とにかく自身があったので・・・
 
フラン・パルレ:南国の影響がかなりありますね。とくにブラジルの。
ブノワ:ボサノバが大好きなんです。それに異国的な感じの音楽はみんな好きです。マグレブの音楽とかサルサとか、その他に新しいテクノロジーやいわゆる前衛グル−プの影響も受けています。マッシブ・アタックとかパルティ・シャドとかもっと最近のものなどですが、僕たちにとって興味があるのはそのブレンドです。40年代のミュゼットの曲さえ混じっています。僕たちはいろいろなものを聞いているので、そのあと歌を作るときにいろいろな味付けで特色を出すことができます。それが面白いんです。
 
フラン・パルレ:ミッシェル・ポルナレフには徳に敬意が払われていますね。
ブノワ:僕たちはポルナレフの曲のコンピレーションに加わったことがあるんです。僕がアート・ディレクターでした。僕たちは『シェリーに口づけ』をやりました。それでポルナレフをやるのはいいなと思ったんです。彼はとにかくすごい人です。
 
カトリ−ヌ:ポルナレフは音楽的教養がとても高いんです。クラシック音楽を学んだ人です。私たちもクラシック音楽とジャズが大好きです。彼は誰もが覚えている歌をいくつも作っています。あの人には楽々とこなしてる感じがあるんですね。ポルナレフのリフレーンは信じられないほど響きがよくて、簡単で、決まっています。それを作り出すためにあらゆるものが、徳にあらゆるクラシック音楽がブレンドされています。私たちもあの人のように作曲できるようになりたいと思います。いい意味での多作家ですから。
 
フラン・パルレ:制作はどのように進めるのですか。
ブノワ:曲は自分たちで創作します。ジルベルト・ジルの『バイーアで見たもの』から一つ拝借しましたが、よそから取ってきたのはそれだけです。いつもピアノで作曲します。そのあとでアレンジしてサウンドを作ります。すぐに機会と格闘したりはしません。
 
フラン・パルレ:かなり手をかけていますね。とくにレ・フランコフォリ−では。
カトリ−ヌ:全体に抜かりのないものを出すには作曲も録音も演奏も自分たちでしなければなりません。演奏する時は喜びしか感じません。
 
ブノワ:作曲は土台です。次に録音するのは一つの楽しみです。これだというものを形にしていくわけですから。ここでは本当に細部まで検討します。真剣そのものです。この3つはまるっきり別々のことなのですが、このうち一つでも(自分たちで)やらないと充分なものはできません。
 
フラン・パルレ:皆さんにとって一番満足の行く曲はどれですか。
カトリ−ヌ:それは聴く人の言うことじゃないですか。でもたとえば『イタリア旅行』はよく出来た歌ですし、勘所をつかんでいます。一つの歌がなぜヒットするかといえば、それは集団的な無意識に訴えるなにかがあるからです。それがそれぞれの時期に何から成り立っているのかは謎ですが、『イタリア旅行』はそれをつかんでいます。どんな流行歌でもそうなのですが、それがどうして共通の何かにぴたりと触れるのかということはわからないのです。でも『バイーアで見たもの』について言えば、ブラジル・ポルトガル語をフランス語で歌わせる難しさはさておき、歌詞がうまく書けていたのだと思います。
 
ブノワ:本当の話、CDを一枚作ってしまうと、何がよくて何がよくなかったかということはもう知りたくもなくなってしまうんです。それはもう終わったことで、次は他のことがしたいんです。今は新しい曲を書いているところです。だから僕たちがこれまでに作ったものはどれもこれから作ろうとしているものよりまずいわけです。どの曲にせよ、それにこだわり続ける気はないですね。うまかろうがまずかろうがそれはもう済んだことなんです。
 
フラン・パルレ:これから日本ツアーが始まりますね。どうですか。
フィリップ:歌手の加藤紀子さんと仕事をすることがあったんです。パリで彼女のために2つのシャンソンを作曲し、プロデュースしました。もう一人、その直前にパリに来ていた大貫妙子さんとも一緒に仕事をしました。だから来日する前に知り合いがいたわけです。未知の世界というわけではありません。
 
カトリ−ヌ:日本を見て歩きたいと思っています。出発前に本を読みました。三島、川端です。そして東京に着いてみると、全然違いますね。
 
ブノワ:東京は超近代的な都市で、とても活動的、いつも活気にあふれています。伝統的な日本とのつながりは今のところぜんぜん見えてきません。
 
カトリ−ヌ:私たちはいろいろな町へいって、そこの文化に身を浸すのが大好きです。音楽の仕事は、人々に接してその国を知るのに最適の方法、と私は思うんですけど。私たちは何でも見たくて知りたくてうずうずしています。一年前から日本人の人たちと仕事をしていますが、この人たちの開かれた精神、好奇心は私たちフランス人にとって驚きです。
 
フィリップ:それに彼らはリスクを冒しています。彼らは加藤紀子とパリまで来たんです。僕たちは彼らにまずテープを送りました。すると、それでいい、録音しに行くよと言います。そこで彼らが着いた時に演奏を聞いてもらったんですが、なにしろ1万2000キロを飛ぶんですからね。リスクがありました。
 
ブノワ:彼らはリスクを冒すだけでなくて同時に僕たちの仕事を完全に尊重してくれました。それは決して「こちらはリスクを冒した。だから君たちに支持する権利がある。」といったものではありません。そうではなくて「こちらはリスクを冒したが、それはどこまでもこちらの責任だ。僕らは君たちを信頼している。君たちの仕事は面白い。今のところは好きなようにやってもらうよ。」といったものでした。これは結構すごいことだと思いましたよ。関係が継続的なんです。
 
フラン・パルレ:フェスティバル・ハルでは何を歌いますか。
ブノワ:これから最初の2枚のアルバムをミックスしたアルバムが出るんですが、それをもとにしてやります。
 
カトリ−ヌ:何曲か他の物も入れるはずです。コンサートで他の歌手の歌を歌うのも私たちは好きです。きっとポルナレフも入れると思います。
 
フラン・パルレ:で、3枚目のアルバムは?
フィリップ:いま制作中です。年末に出ます。これは今までやってきたこととかなり違ったものになるはずです。作り始める時は、最後までその線で行くのか、途中で変更するのか全くわりません。それに迷いを感じる時期もありますが、それは当たり前のことで、それも仕事のうちなんだと思っています。
 
1999年8月
インタヴュ−:エリック・プリュウ
訳:大沢信子



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