ヴァンジャンヌの牛乳 1894 年 紙、リトグラフ H. N.コレクション 日本には、動物を描いた作品が数多くある。「絵画の主役は人物」と考える西洋と「人と動物を同じ心を持つ」という仏教の教えが根付いていた日本との違いだろうか。エコール・ド・パリの代表する画家の1人であり、晩年をフランスで過ごした藤田嗣治は、猫を愛し多くの猫の絵を描いた。ごろんと転がる猫、じゃれ合う猫、ケンカする猫……藤田嗣治の描く猫たちは、決して観る人に媚びることはない。少女に抱かれた猫はどこか不機嫌そうだし、教室に集まった猫たちは人間以上に人間らしく見える。西洋の伝統で脇役だった猫たちを主役へと押し上げたのは、藤田だ。彼が向けた「猫へのまなざし」はやがて、多くの画家たちを刺激し、個性豊かな猫たちが魅力的な筆致で次々と生まれていく。この展覧会では、藤田嗣治の作品を中心に、猫を描いた26人の作家、83点の作品を展示する。素朴で味わい深い熊谷守一の猫も、ふわふわとして抱きしめたくなってしまう中原實の猫も、遊び心と躍動感に溢れる猪熊弦一郎の猫も、どれも目の前にいる本物の猫のような温かさを感じる。この会場で、日本の文化、日本の魂を知る手がかりのひとつをつかめるような気がする。(Mika Tanaka)会場:府中市美術館〒183-0001 東京都府中市浅間町1丁目3番地[都立府中の森公園内]会期:2025年9月20日(土)~12月7日(日)開館時間:10:00~17:00 (入館は閉館30分前まで)休館日:月曜日(10月13日、11月3日、11月24日を除く)、10月14日(火)、11月4日(火)、11月25日(火)入館料:一般:1,000円/大学生・高校生:500円/中学生・小学生:250円※上記の入館料でコレクション展の観覧も可能。※10月11日(土)、12日(日)、13日(月)は、市民文化の日のため、すべての人が観覧無料。※障がい者手帳(ミライロID可)持参の場合は、本人と付添者1名無料※府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」持参で無料問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)関連サイト:「フジタからはじまる猫の絵画史」特設サイト
読者プレゼント招待券を5組10名様にプレゼント!<応募方法>メールにてご応募下さい。件名には下記の質問の答えをフランス語で記入し、またメッセージ欄にはお名前(ローマ字、日本語)を明記してご応募下さい。当選された方は、チケット郵送用に110円切手を貼付した封筒(住所の記入もお願いします)のご用意をお願いしております。質問 「Quel est le prénom français de Foujita? 」締め切りは2025年10月24日(金)、正午です。応募先 :contact@franc-parler.jp複数の応募は可能ですが、1つのプレゼントにつき1通のメールをお願いしております。
