『ポネット』 Ponette
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Crédits : © 1996 StudioCanal – Les Films Alain Sarde – Rhône Alpes Cinéma

『ポネット』
 
 病室のベッドで小さな女の子が指をしゃぶっている。腕には真っ白なギプス。パパがそこに子犬の絵を描いてくれた。この子の名はポネット。ママと一緒に車に乗っていたとき、事故に遭った。
「ママは死んだんだよ」病院からの帰り、車の中でパパが言う。そして自分たちを残して逝ってしまったママを責める。ポネットは「ママは悪くない」と言い返す。そしてパパはポネットに言う。「パパと約束してくれ。絶対に死なないって」…… ポネットは、パパがリヨンで仕事をしている間、伯母さんの家で暮らす。そこにはいとこのデルフィーヌとマチアスがいる。2人とも子供なりにポネットを気にかけるけれど、ポネットの心の奥にまで入っていけるわけではない。ポネットは遊ぶのを断って、ひたすらお祈りする。何度も何度も神様にお願いして、ママがやってくるのを待つ。「悪い子だからママが死ぬんだ」と心ない発言をする子もいる。「ヘンな子だけど好きだよ」という子もいる。口をへの字に突き出す顔も、その後の泣き顔も、見えないものを探そうと空中を眺める顔も、ポネットの表情のひとつひとつが愛おしくてたまらない。そしてわずかに登場するポネットの笑顔に、ほっとする。
 パパ役は監督としての活躍でも知られるグザヴィエ・ボーヴォワ。ママ役は、ジャン=ルイ・トランティニャンとナディーヌ・トランティニャンの娘、マリー・トランティニャン。マリーは、2003年に41歳という若さで他界する。マリーの残された子供たちのことを思いながら観ると、この映画が現実を超越したところにあって、天から光を届けてくれているような気持ちになった(Mika Tanaka)
 
脚本・監督:ジャック・ドワイヨン
出演:ヴィクトワール・ティヴィルゾル グザヴィエ・ボーヴォワ マリー・トランティニャン 他
1996年/97分/フランス
配給:アイ・ヴィー・シー
 
Ponette de Jacques Doillon avec Victoire Thivisol, Léopoldine Serre, Marie Trintignant, Xavier Beauvois; 1996, France, 97 min
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