『画家モリゾ マネの描いた美女 名画に隠された秘密』本作は、19世紀の女性画家ベルト・モリゾが画家として成功するまでをエドゥアール・マネとの関係を中心に描いた作品である。ベルト・モリゾは女性画家の先駆的人物であると同時に、マネの絵のモデルとしても名高い。『バルコニー』『すみれの花束をつけたベルト・モリゾ』等で、我々は彼女の姿を見ることができる。彼がモリゾに与えた影響は大きく、この運命的な出会いにより、彼女の人生は変容していく。当時は、裕福な家庭の女性は結婚して家庭に入ることが当たり前であり、女性の社会的地位が確立していなかった。モリゾは戦争に翻弄されながらも、女性として、画家としての自分の生き方に迷い、信念を貫こうと夢を追い求める。これは普遍的なテーマであり、恋愛、結婚、仕事との狭間で悩む現代人の胸を打つ。また、パリ16区のサロンや、マネの名画の数々、印象派誕生の過程がみられるなど、フランス美術史ファンにもたまらない内容となっている。半田麻夕監督:カロリーヌ・シャンプティエ出演:マリーヌ・デルテリム、アリス・バトード、マリック・ジディ2012年/100分Berthe Morisot de Caroline Champetier avec Marine Delterme, Alice Butaud, Malik Zidi, Bérengère Bonvoisin…; 2013, France, 100mn
『画家モリゾ マネの描いた美女 名画に隠された秘密』Berthe Morisot